喜んでいる時は、笑顔返しで絆を深めて
ワンちゃんが喜んでいる時の特徴は、目元や口角の表情筋をゆるめ、笑顔のような表情になります。目をキラキラ輝かせたり、しっぽを高く上げ小刻みに振ったりもします。ワンちゃんがそんな風に喜びながら近寄ってきたら、まずは声をかけてあげましょう。
「おはよう」などの簡単な挨拶でもOK!ワンちゃんが笑顔で見つめてきたら、もちろん飼い主さんも笑顔で返してあげてくださいね。すると「自分が喜ぶと飼い主さんも喜ぶ!」とワンちゃんは気付き、嬉しくなります。笑顔に笑顔で返すことが、ワンちゃんとの絆が深めるポイントですよ。
怖がっている時は、普段の顔をしよう
ワンちゃんは怖がっているときに、しっぽを下げたり背中を丸めたりします。他にも顔をそむける、体をこわばらせる、逃げ出すなども、怖がっているときの特徴として挙げられます。そんなときに「怖いね」と声をかけて同調したり、抱っこしてかばったりすると、ワンちゃんも「怖い」と言うことを再認識して、余計怖がってしまうことも。
そのためワンちゃんが怖がっていても、飼い主さんはいつも通りの顔をしましょう。飼い主さんの落ち着いた表情を見れば、きっとワンちゃんも安心するはずです。また動物病院を怖がるワンちゃんにも、「怖いね」と同調しないようにしましょう。自宅で病院ごっごなどをしながら楽しく診察の練習をすれば怖がりにくくなりますし、ワンちゃんとの絆も強まりますよ。
怒っている時は、SOSのサイン?
ワンちゃんが怒っているときに、うなり声をあげたり歯を見せたりする姿を見たことがあると思います。他にも怒っている時の特徴としては、マズルにしわを寄せる、前のめりになる、耳を寝かせるもしくは立たせるなどが代表的。実はワンちゃんが怒るのは「もう無理!」というSOSのサインだとも言われています。そのため、まずはなぜ怒っているのかを把握することが大事です。
たとえば足を拭くのを嫌がって怒るのであれば、「片足はOKだけど、もう片方を拭いたら怒るな」など、ワンちゃんが何をどのくらいしたら怒るのかを見極められると良いですね。おやつを使って楽しくお世話をしたり、くつろいでいる時に毛のお手入れをしたりと、怒らせないように工夫しましょう。
毎日何気なくしているワンちゃんのお世話も、ちょっとの工夫で絆を強めるきっかけにすることができます。喜んでいるときも、怖がっているときも、怒っているときも、飼い主さんの「絆を強めたい」という気持ちと、たっぷりの愛情をワンちゃんに伝えましょう。飼い主さんの笑顔と落ち着いた態度を見ることでワンちゃんも安心し、信頼関係も深まりますよ。ぜひ毎日のお世話に取り入れてみてくださいね。
出典/「いぬのきもち」17年5月号『絆を強めるお世話の工夫』(監修:ジャパンケンネルクラブおよび日本警察犬協会公認訓練士、日本動物病院協会家庭犬しつけインストラクター 戸田美由紀先生)
文/ishikawa_A
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。