犬が飼い主さんをペロペロするしぐさは愛情表現としてよく知られていますが、じつはそれ以外にもいろいろな理由があることをご存じですか?そこで今回は、犬が飼い主さんをなめる4つの理由について、しつけスクール「Can!Do!Pet Dog School」代表の西川文二先生にお話を伺いました。
①愛情や信頼のしぐさ
犬が飼い主さんの顔をなめるときの理由としてよく知られているのが、子犬と親犬のような愛情や信頼のしぐさ。子犬が離乳期に母犬をなめて、口から吐き出した食べ物をもらう行動の名残といわれています。このときの犬は、飼い主さんを母犬のように慕うのと同時に「大好き」「うれしい」と感じていることが多いでしょう。
②いいことが起こるのを期待してなめることも
愛犬が顔をペロペロしたあとに飼い主さんがなでたり喜んだりしていると、犬は「なめればかまってもらえる。飼い主さんが喜ぶ」と期待して、なめるようになる場合もあります。たとえ、飼い主さんが「顔をなめないで!」と騒いでいたとしても、犬は「飼い主さんが反応してくれた!」とうれしく感じて、さらになめる行動が強化されることもあります。
③「自分は弱い存在だよ」と伝えたい
叱られたときなどに、「闘うつもりはないよ。自分はあなたより弱い存在だよ」という気持ちで飼い主さんをなめる場合もあります。これは、本能的な行動が相手をなだめるしぐさに変化したもので、このような気持ちのときは犬が下から飼い主さんをなめることが多いようです。
④口のまわりについた味やニオイに反応して
愛犬が飼い主さんの口のまわりなどを熱心にペロペロしている場合、口のまわりについた味やニオイが目的でなめているケースも考えられます。「ここに近づくと、おいしいニオイがすることがある」と犬が覚えれば、なめる行動を繰り返すようになるかもしれません。
犬が飼い主さんをなめる行動の背景には、よく知られているものから意外なものまで、いろいろな犬の気持ちがあります。愛犬がペロペロしてきたら、ぜひ愛犬の気持ちを読み取ってあげてくださいね。
お話を伺った先生/西川文二先生(しつけスクール「Can!Do!Pet Dog School」代表)
参考/「いぬのきもち」2018年2月号『しっぽを振るのは“うれしい”ときだけじゃない!? よくある愛犬のしぐさ じつは意外なきもちだった!』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
※内容をわかりやすくするために部分的に擬人化した表現を用いています。ご了承ください。