犬と暮らす
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カーミングシグナルって?犬の「イヤ!」に気付こう
今回は獣医師の菊池亜都子先生に、具体的なサインの例や、カーミングシグナルが見られやすいシーンなどを教えていただきました。
カーミングシグナルとは?
そのため、愛犬をよく観察し、カーミングシグナルを出していることに気付いてあげることが重要なのです。
具体的なサインを紹介
・体をブルブルと振る:
抱っこされたくないタイミングだったときや、お手入れで長時間拘束されたときなど。嫌なことを我慢した直後に「やっと終わった」という気持ちで体を振ります。緊張で硬直した体をほぐす意味も。
・体をかく:
長時間のトレーニング中や、飼い主さんの指示がわからず困惑しているとき「もうやめたいな」「まいったな」という気持ちで行います。
・しっぽを振る:
飼い主さんが怒っているときなどに「落ち着いて」と伝えたい場合。自分を無邪気に見せるこ
とで相手の緊張をゆるませようとします。
・地面のニオイをかぐ:
苦手な犬を見つけたときや、トレーニングに飽きたときなどに、ストレスを感じて地面をかぐことがあります。
「ニオイをかいでいるだけだから、今はかまわないで」と相手に伝え、その場を切り抜けようとしています。
・舌をペロッと出す:
苦手な状況で自分を落ち着かせるために、舌を出したり、鼻や口のあたりをペロッとなめることがあります。
・半目になる:
苦手な相手に対して「私も注目しないからあなたも注目しないで」と伝えています。また、嫌いなお手入れなどを必死で我慢するときに、目を細めて〝無〞になったような表情をすることもあります。
・背中を向ける:
脅威を感じる相手などに「私は関係ないですよ」「落ち着いて」と伝えたい場合。
・オシッコをする:
ストレスを感じ、緊張でオシッコがしたくなり、そそうをしてしまうことがあります。〝イヤですサイン〞の
なかでもストレスが強いときに行いやすいです。
これらのサインは状況によって意味が変わることがあります。愛犬の表情や体全体をよく確認し、そのときの状況とあわせて総合的にチェックしましょう。ひとつのサインだけにとらわれないことも大切です。
サインが見られやすいシーンと対処法
対処法としては、トレーニング中なら「休憩をはさんで気分転換する、声のトーンをやさしくする」、初対面の犬や人と会ったときなら「無理に近づけたりせず愛犬の距離感に任せる」、お手入れ中なら「おやつやおもちゃなどで気をそらす」といった方法を取り入れるとよいでしょう。
参考/「いぬのきもち」2019年9月号『愛犬の気持ちを知るヒントになる! 愛犬の意外な“イヤですサイン”に気づこう!』
文/岩井まどか
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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