犬の「レプトスピラ症」の予防と対策　感染の原因や注意点を獣医師に聞いた

犬の感染症にレプトスピラ症という病気がありますが、レプトスピラ症は犬から人にも感染する可能性がある人獣共通感染症（人と動物の共通感染症）です。

では、犬のレプトスピラ症を予防するためにはどのような対策をすればよいのでしょうか？

「犬のレプトスピラ症の予防と対策」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に話を聞きました。

犬のレプトスピラ症と主な症状

犬のレプトスピラ症の予防と対策感染の原因や注意点を獣医師に聞いたカニーヘン・ダックスフンドいぬのきもち — いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬のレプトスピラ症は、主にネズミなどの野生動物の腎臓に保菌されているレプトスピラが尿とともに排泄され、この排泄された土壌や水と接触することで犬に感染します。

主な症状は発熱、元気・食欲不振、嘔吐、脱水などがみられ、進行すると肝不全や腎不全を起こし命にかかわります。

犬のレプトスピラ症は犬にも人にもうつる可能性がある

犬のレプトスピラ症は感染している犬の排泄物や排泄物で汚染された環境から感染するため、犬同士でうつる可能性があり、感染した場合は隔離が必要になります。

また、犬のレプトスピラ症は人にも感染する人獣共通感染症です。

犬のレプトスピラ症の治療法

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レプトスピラは菌であるため、犬のレプトスピラ症に対しては抗生剤による治療が行われます。その他、腎障害や黄疸、肝障害に対する対症療法が行われます。

犬がレプトスピラ症に感染するきっかけと注意すること

犬のレプトスピラ症は西日本での発生報告が多いといわれていますが、野生動物の多い場所や尿で汚染されている可能性のある川や山で遊ぶ際には注意が必要です。このため、愛犬に川や山の水を極力飲ませないようにしましょう。

また、犬が怪我をしているなど体に傷や皮膚病があるとき、体力が落ちているときは感染、発症しやすくなるので川や山に遊びに行かないほうがよいでしょう。

犬のレプトスピラ症の予防と対策

ではここからは、犬のレプトスピラ症の予防対策についてみていきましょう。

①ワクチンを接種する

犬のレプトスピラ症の予防として、ワクチンを接種することができます。

なお、レプトスピラ症のワクチンを接種しても犬がレプトスピラ症を発症するケースも考えられます。この理由として、レプトスピラには多くの型があり、混合ワクチンで全ての型を予防できるわけではないからです。また、抗体があっても感染量や体調によって感染が成立してしまうことがあります。