ほとんどの飼い主さんが使っている「マッテ」は、ワンちゃんのしつけの中でもとても重要です。しかし、使い方を勘違いしている飼い主さんが多いのも事実。今回は、飼い主さんのNG例を出しながら、正しいマッテの知識をご紹介していきます。
NGなマッテとは?
オアズケのマッテを長いことさせる
ワンちゃんの食事のときに「マッテ」と指示する飼い主さんが多いですが、それは本来のマッテではなくオアズケになっています。長くオアズケをすると、早食いを助長するなどのデメリットがあるので注意しましょう。
「マッテ!」と大きな声で言う
ワンちゃんがマッテをできないと、ついつい大きな声で言ってしまう飼い主さんがいます。しかし、大声で言ったからといって、ワンちゃんに伝わるものではありません。大声のマッテはワンちゃんを怖がらせストレスを与えてしまうので、優しい声で伝えるようにしましょう。
おやつを目の前に置いてマッテを教える
このやり方でもマッテを教えることも可能ですが、ワンちゃんは「動いたらもらえないから待つ」という勘違いの学習をしてしまいます。これはワンちゃんを支配する関係になってしまうため、おすすめできません。
マッテの正しい教え方
①おすわりさせて連続でフードを与える
フードを3〜5粒程度を手に持ち、ワンちゃんをおすわりさせます。ワンちゃんに立ち上がる隙を与えないよう、フードを1粒ずつ連続であげ続け、「おすわりして待てばフードがもらえる」と覚えさせましょう。
②アイコンタクトを使う
フードを持つ手を自分のあごの下へ持っていきます。ワンちゃんが手の動きを追い、飼い主さんと自然に目が合ったら、そのまま数秒アイコンタクトをしてマッテをさせます。
③OKと合図を出したら、そのまま歩く
アイコンタクトを終えるときは、「OK」や「よし」などと言って、解除の合図を出してあげます。そして、飼い主さんが動いてからワンちゃんを歩かせましょう。
マッテの使い方をご紹介!
リードをつけるとき
散歩に行く前、リードをつける段階でマッテを使いましょう。そうすることで、ワンちゃんの動きが止まってリードがつけやすくなります。リードを外すときも同様に、マッテを使いましょう。
ほかのワンちゃんとすれ違うとき
ほかのワンちゃんとすれ違うときに吠えそうなら、すばやくマッテをさせてワンちゃんの視界を遮ります。相手のワンちゃんの動きに合わせて飼い主さんも動くとベターです。
ウンチを拾うとき
散歩中のウンチの処理は、ワンちゃんの拾い食いなどを防止するためにもマッテをさせてから行うようにしましょう。
玄関を出入りするとき
玄関を出るときや入るときは、ワンちゃんを落ち着かせるために必ずマッテを使いましょう。ワンちゃんの飛び出しなどを防止するためにも必要です。
交差点を渡るとき
ワンちゃんが道路に飛び出したりしないように、交差点を渡る前にはマッテをさせる習慣をつけましょう。そのほかにも角を曲がるときなど、ワンちゃんの身を守るためにも積極的に使うといいですね。
食事中におとなしく待って欲しいとき
飼い主さんの食事中にきちんとおとなしく待っていてほしいときは、足元で伏せをさせマッテを使いましょう。食事のたびに指示することで、ワンちゃんもどんどん慣れていきます。
ワンちゃんがマッテを学習するまでは、飼い主さんの根気がとても大切です。マッテを上手に使うことで、ワンちゃんの身を守るだけでなく、問題行動防止にもつながりますよ。
参考/「いぬのきもち」18年2月号『本当のマッテの教え方』(監修:「Can!Do!Pet Dog School」代表 西川文二先生)
文/maitaro
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。