愛犬の体を病気から守るためには、普段から異常になるべく早く気づきくことが大切。そこで今回は、これだけはやっておきたい、毎日の簡単健康チェックの方法をご紹介します。毎日のスキンシップにも役立ちます!
慣れれば3分でできる!毎日したい基本の健康チェック①
ここでは獣医さんが診察の際に行っている、健康チェックの方法をご紹介します。慣れれば3分ほどでできるようになりますので、自宅にいるときに時間を決めて毎日行ってみてください。
【耳】赤みやニオイがないかを確認!
犬がかかりやすい病気のひとつに外耳炎があります。外耳炎は耳に赤みが出て、独特なニオイがするのが特徴です。まずは耳のそばでニオイをかぎ、いつもと違うニオイや鼻を突くニオイがしないかどうかを調べましょう。
また、耳に炎症が起こると犬は耳の後ろをかくようになり、その部分の毛が薄くなることがあります。耳の後ろの毛が薄くなっていないかもあわせて確認しましょう。続いて、耳の穴やその周辺が赤くなったり黒ずんだりしていないかも観察してください。このとき、親指と人差し指で耳の付け根をおさえ、耳を裏返すようにめくるとチェックしやすくなります。
【目】目ヤニや充血を見逃さない!
目をチェックするときには、上まぶたを上げて白目の色を、下まぶたを下げてまぶたの裏側をのぞき込む方法がおすすめです。チェック時に赤みが強い印象を受けた場合には、結膜炎などの目の病気が疑われます。
続いて、少し離れた位置から両目の大きさを目視して、片方の目が極端に大きく見えないか、ショボショボした様子でないかをチェックしょう。このような状態あるいは目ヤニや涙が多いときには、角膜炎や結膜炎、ドライアイなどを発症している可能性があります。
【鼻】表面が湿っていて鼻水が出ていなければ安心!
犬の鼻はある程度湿っているのが健康的とされていますが、鼻から垂れるほど鼻水が出ている、あるいは鼻の縁に黄緑色の鼻水がついているときは鼻炎などの病気が疑われます。また鼻の呼吸音を聞いたときに「プスプス」「ズーズー」「プシュプシュ」といった鼻が詰まっているような音がしたら、鼻の穴や奥に異常が起こっているのかもしれません。
睡眠時や寝起き以外の時間帯に鼻の表面が乾いている状態も、体調不良のサイン。見逃さないようにしましょう。
【歯】歯肉の赤みや口臭が少しでもあれば歯周病のサイン
まずは愛犬の口のニオイをかぎ、食べたもののニオイとは異なる、不快なニオイがしないかを確認します。次に唇を押し上げて、唇の裏側全体をチェックしてください。唇の裏側が腫れていたら、何らかの病気の可能性があります。唇を押し上げて左右の歯や前歯の歯ぐきの腫れ、汚れを調べるのも忘れずに行いましょう。
歯周病は、3才以上の犬のおよそ80%がかかっているといわれます。歯ぐきが少しでも腫れていたり、歯磨きのときに出血したりする場合は、一度動物病院で診察してもらいましょう。
慣れれば3分でできる!毎日したい基本の健康チェック②
【皮膚・被毛】発疹や腫れなどがなく毛ヅヤがよければOK!
全身がつややかな毛におおわれており、皮膚に赤みや腫れがない状態が健康体の犬の証拠。まずは愛犬を仰向けにして、おなかやわきの下、指の間や内股の皮膚などの普段見えにくい部分をしっかりと観察して、赤みや脱毛、発疹などの異常がないかを確かめましょう。
次に毛を逆立てるようにめくり、フケなどがないかをチェックします。ほかにも皮膚のベタツキや脱毛、毛玉がないか、肉球に赤みや傷がないか、肛門の皮膚のまわりに赤みや汚れはないかを調べることも、病気の早期発見につながりますよ。
【排泄物】色や量、状態がいつも通りなら健康
病気を発見するには、ウンチやオシッコの量、色、ニオイ、状態や回数をチェックすることも重要です。排泄してすぐのウンチやオシッコを観察し、いつもより臭くないか、色や状態に変化はないかを確認しましょう。
食欲や元気の有無は健康状態のバロメーター
このほかにも、愛犬の食欲や元気の有無を確認することも健康チェックには欠かせません。いつも通りよく食べてよく動くようなら問題ありませんが、食事を残したり動きたがらなかったりと、元気がないときには注意が必要です。
健康チェックをする中で気になる症状があらわれた際には、早めに獣医師に相談するようにしてくださいね。
参考/「いぬのきもち」17年12月号『毎日かんたん!&しっかり!たまに スキンシップにもなるWチェックで健康を守ろう!』(監修:ぬのかわ犬猫病院 中田分院院長 獣医師 石田陽子 先生、動物看護師 渡邉仁美さん)
文/子狸ぼん
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。