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大型犬が小型犬より短命な理由とは?寿命や人換算年齢について解説!

小型犬よりも短命と言われる大型犬。その理由をご存知ですか?今回は、大型犬の種類や平均寿命に関する情報をご紹介。さらに、大型犬の年齢を人に換算する方法や、健康維持のお世話やお手入れのコツもあわせて解説していきます。

大型犬の特徴は?

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大型犬の定義

日本で犬の品種や犬種標準(スタンダード)の認定などを行っている「ジャパンケネルクラブ(JKC)」では、「小型犬」「中型犬」「大型犬」という犬種の大きさについての分類は行っていません。

しかし一般的には、成犬時の体重が10kg未満の犬種を「小型犬」、25kg未満の犬種を「中型犬」、そして25kg以上の犬種を「大型犬」と分類することが多いようです。

主な大型犬の犬種

秋田犬/ゴールデン・レトリーバー/ジャーマン・シェパード・ドッグ/シベリアン・ハスキー/セント・バーナード/ドーベルマン/バーニーズ・マウンテン・ドッグ/ダルメシアン/スタンダード・プードル/ラブラドール・レトリーバー/ボルゾイ/ボクサー/ラフ・コリー/グレート・デンなど

大型犬の平均寿命

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大型犬の平均寿命は?

一般社団法人「ペットフード協会」が行った「平成27年全国犬猫飼育実態調査」によると、中・大型犬の平均寿命は『14.02才』とされています。しかし上記の通り、大型犬の種類はさまざま。
ここでは、大型犬をいくつかピックアップして、犬種別の平均寿命(目安)をご紹介します。

大型犬の犬種別平均寿命

・ラブラドール・レトリーバー…12~13才
・シベリアン・ハスキー…11~13才
・ゴールデン・レトリーバー…12~13才
・ドーベルマン…10~11才
・ジャーマン・シェパード・ドッグ…10~12才
・グレート・ピレニーズ…10~12才
・セント・バーナード:8~10才
ちなみに小型犬の平均寿命は、同調査によると『14.62才』と算出されており、大型犬よりもやや平均寿命が長くなります。それでは、なぜ大型犬は小型犬に比べると平均寿命が短くなってしまうのでしょうか。

大型犬が小型犬よりも短命な理由①成長スピード

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大型犬が小型犬よりも短命な理由について、人の年齢に換算しながら解説していきます。

大型犬の場合

諸説ありますが、大型犬は1才で人の12歳くらいの年齢に相当すると考えられています。1才以降になると成長スピードがやや緩やかになり、1才以降の大型犬の「人年齢」は、下記の方法で算出します。

【計算方法】
12+(犬の年齢−1)✕7=「大型犬の人年齢」

小型犬の場合

こちらも諸説ありますが、小型犬が1才になると、人の17歳くらいに相当するとされています。そして大型犬と同じように、1才以降は成長スピードが少し落ちる傾向にあり、下記の方法で算出します。

【計算方法】
(犬の年齢+4)✕4=「小型犬の人年齢」

大型犬は小型犬よりも早く成長する

この計算式で大型犬、小型犬それぞれの「人年齢」を算出すると、4才を過ぎた段階で、大型犬の方が「人年齢」が少しずつ高くなることがわかります。つまり大型犬は、小型犬よりも「成長スピードが早い」ということ。この理由についてはいくつかの見解があり、まだあまり解明されていないのが現状です。

そのうち1つの見解としては、大型犬は大きな体を維持するために、小型犬よりも多く細胞分裂している点が関係しているのでないかと言われてます。そして細胞分裂の回数が増えると、ガン細胞の発生率も高めることがわかっており、大型犬の方が寿命が短いとされる理由の一つとして考えられています。ほかにも大型犬の寿命が小型犬より短い理由として、以下のような点も挙げられています。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「【年齢換算早見表あり】犬の年齢について解説~人に例えると何歳?」

大型犬が小型犬よりも短命な理由②臓器比率や遺伝子の違い

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体に対する臓器の比率が小型犬よりも小さい

大型犬と小型犬を比較すると、体の大きさに比べて心臓などの臓器が小さいことがわかっています。このことが原因で、日常的な体の負担が大きくなり、細胞の老化を早めてしまっているのではないかと考えられています。

遺伝子の違い

犬の体の大きさは、「IGF-1遺伝子」による「IGF-1因子(=成長ホルモンの一種)」が決定しているという説があります。この「IGF-1因子」の分泌が多いほど体が大きくなり、短命になる傾向があるという考え方です。つまり、体の大きな大型犬はこの「IGF-1因子」の分泌が多く、それゆえ短命となっている可能性があるということになります。

30~35kgを超えると「超大型犬」といわれることがありますが、それらに該当するバーニーズ・マウンテン・ドッグやグレートデンがほかの犬よりも「短命」といわれる理由は、「IGF-1因子」が関係しているのかもしれませんね。
このように、大型犬が小型犬よりも短命な理由には、さまざまな要因が関係しているようです。しかし近年、大型犬をはじめとする犬全体の平均寿命は延びつつあります。「大型犬は寿命が短いから」と気にしすぎるのはやめて、前向きに向き合っていくことが大切ですよ。

大型犬の健康長寿に役立つお手入れ・お世話のコツ

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最後に、大型犬の「健康長寿」に役立つ、お手入れ・お世話のコツをご紹介します。日常生活に簡単に取り入れられるので、ぜひ実践してみてください。

室内は滑りにくい工夫を

フローリングなどの滑りやすい床で暮らしていると、ひざ関節を痛める恐れがあります。特に大型犬は前足に負担がかかりやすいため、関節炎の発症リスクが高くなります。犬が動き回る部屋には厚いカーペットやラグを敷いたり、ペット用の滑り止め材を塗ったりして、足元が滑りにくくなる工夫をしましょう。

肥満には注意を!

運動不足や食べすぎによる肥満は、骨に負担をかけたり、さまざまな病気にもつながります。適正体重を維持するためにも、フードは体重を見ながら調整しましょう。特にシニアに近づくと基礎代謝が落ちるため、これまで与えていたフードだと太ってしまうこともあります。今与えているフードがライフステージに合っているか、年を重ねるたびにチェックするといいでしょう。

1日1回のボディーチェック

1日1回は、スキンシップの意味も兼ねて、愛犬のからだを触りましょう。余裕がある時はマッサージをしてあげるのもおすすめです。犬の背中はツボの宝庫なので、なでてあげると免疫力アップにつながることもありますよ。首周りも凝りやすいので、軽くもんであげるとコリがほぐれて運動機能もアップするでしょう。
このほかにも、定期的な健康診断は病気の早期発見・治療につながるため、健康維持のために欠かせません。ぜひ参考にしてくださいね。大型犬の愛犬と、少しでも長く健康で一緒に過ごますように。
参考/「いぬのきもち」2015年12月号『健康寿命をのばす新習慣30 今すぐ取り入れたい愛犬の心と体のケア』(監修:キュティア老犬クリニック 院長 佐々木彩子先生)
    「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『【年齢換算早見表あり】犬の年齢について解説~人に例えると何歳?』(監修:SHIBUYAフレンズ動物病院 院長 滝田雄磨先生)
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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