1. トップ
  2. 犬と暮らす
  3. 健康・病気
  4. ストレス
  5. 犬の「ストレスサイン」とは? ストレスは病気を招くって本当?

犬と暮らす

UP DATE

犬の「ストレスサイン」とは? ストレスは病気を招くって本当?

犬の「カーミングシグナル」をご存じですか? 犬はストレスを感じたときにカーミングシグナルといわれるしぐさや行動をとることがあります。カーミングシグナルには、あくびやニオイをかぐなど、ふだんの行動なのかストレスゆえの行動なのか、わかりにくいものも数多くあります。
そこで今回は、カーミングシグナルに関するよくある疑問と、ストレスと病気に関する疑問を、獣医師の和田美帆先生に伺いました。

犬のストレスサインのギモン3つ

あくびをする犬
Przemysław Iciak/gettyimages

カーミングシグナルってなに?

カーミングシグナルとは、犬がストレスを感じたときに自分を落ち着かせるために行うしぐさや行動のことです。同時に、自分にストレスを与えている相手に対して「興奮や怒りを抑えてほしい」と伝える合図にもなっています。

主なカーミングシグナルは、以下の通りです。

・あくびをする
・体をブルブルさせる
・床(地面)のニオイをかぐ
・体をかく
・足、体、鼻などをなめる など

カーミングシグナルが見られたら無理に止めずに見守りながら、ストレスの原因を探りましょう。

犬も人のように、ストレスを感じたときに鼓動が早くなったり汗をかいたりする?

人はストレスを感じると、脈が早くなったり手足や額に汗をかいたりしますが、犬も似ています。犬の場合は、ストレスがかかると脈拍が早まって体温が上昇して、体温を下げようとハァハァ呼吸するように。また、犬は足の裏にしか汗腺がありませんが、ストレス下では床に足跡がつくくらい汗をかくことがあります。

ストレスによるあくびと眠いときのあくび、見分け方は?

カーミングシグナルのなかには、あくびや体をかくなど生理現象としてあらわれるしぐさと同じ動作のものが少なくありません。
見分け方は「その行動に脈絡があるか」を目安にするといいでしょう。たとえば、怒られているときにするあくびは、眠かったり反省していなかったりするのではなく、ストレスのサインだと考えられます。

ストレスを受けることでなる病気ってある?

伏せている犬
Nicolas Jooris-Ancion/gettyimages
犬は、ストレスが引き金となって病気を発症することがあります。多いのは、おう吐や下痢、食欲不振などの消化器症状です。
また、ストレスからくる不快な気持ちを落ち着かせたくて、足やわき腹などをなめて皮膚病を発症するケースも。執拗に自分をなめ続ける、自分のしっぽを追いかけるといった、常同行動という心の病気に至る犬もいます。

病気が原因でストレスを感じることはある?

眠る犬
fongleon356/gettyimages
痛みやかゆみが続く病気を患うと、自分ではどうすることもできない不快感や不安が、強いストレスになることがあります。例えば、痛みがずっと続く馬尾(ばび)症候群や、かゆみが続くアトピー性皮膚炎などです。
ストレスが原因で病気になることもありますし、病気が原因でストレスを感じることもあります。愛犬がカーミングシグナルのようなしぐさをしたら注意深く観察して、ストレスのもとがあれば早めに対処してあげましょう。
お話を伺った先生/和田美帆先生(千葉どうぶつ総合病院副院長 行動診療科医長 獣医行動診療科認定医)
参考/「いぬのきもち」2023年10月号『読者から寄せられた、愛犬のストレスにまつわるギモンにお答えします! ストレスで病気になる? これってストレスなの? 発散法は? 犬のストレスのギモン 一問一答』
文/東里奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
CATEGORY   犬と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

人気テーマ

あわせて読みたい!
「犬と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る