犬の「カーミングシグナル」をご存知ですか?「カーミングシグナル」とは、犬が自分や相手を落ち着かせ、争いやストレスを避けるために行うしぐさのことです。今回は、犬の「カーミングシグナル」とされるしぐさをピックアップしてご紹介します。
あくびをする
人と同じように、犬も眠気を感じたときにあくびをしますが、緊張したときなど、心を落ち着かせるために「カーミングシグナル」としてあくびをすることもあります。これは犬特有の生理現象といわれ、あくびをしたあとに眠るようなら、それは眠気によるものですが、寝ないで周囲の様子に敏感になっているようなら「カーミングシグナル」の可能性が高いでしょう。
体をブルブルッと振る
犬は緊張して筋肉がこわばったときに、それをほぐそうと体をブルブルッと振ることがあります。これは一種の「カーミングシグナル」と考えられ、人がストレッチを行うようなものだとされています。
そのほか、体に何かしらの違和感を覚えたときに体を振ることも。たとえば、自分の足では届かない背中に虫がついているときや、シャンプー後など体が濡れているときにブルブルッと体を振るのがこれに当てはまります。
鼻水が出る
犬も人と同じように体調不良で鼻水が出ますが、「カーミングシグナル」としても鼻水が出ることがあります。これは、アドレナリンというホルモンの働きによって起こるものだとされています。人が緊張する場面などで、冷や汗をかくのと同じようなものと考えるとわかりやすいでしょう。
舌を出す
犬が舌を出すときは、さまざまな理由が考えられますが、その一つに、緊張した心を落ち着かせるための「カーミングシグナル」が挙げられます。この場合は、鼻先を一瞬なめるように舌を出すのが特徴です。
このほかには、口のまわりのニオイの情報を鼻に送り込むときや、リラックスしているときにも犬は舌を出します。また、口を大きく開けて舌をまっすぐ出していたら、興奮しているか、呼吸が苦しいサインかもしれません。呼吸が苦しいときは息づかいが荒く、よだれが多めに出ている場合があるので、その際は興奮を鎮めて呼吸を落ち着かせてあげましょう。
今回は、4つの「カーミングシグナル」についてご紹介しました。犬がこの4つの「カーミングシグナル」を見せるときは、緊張やストレスなど、何かしらの不快な気持ちを感じている証拠です。もしもこのようなしぐさを愛犬が見せたら、飼い主さんは緊張やストレスを和らげるように優しく声をかけたり、そっとなでてあげたりしましょう。
そして、さまざまな「カーミングシグナル」を知って、そのサインにいち早く気づいてあげることも大切です。ぜひ参考にしてくださいね!
参考/「いぬのきもち」2017年12月号『おなら、げっぷ、クシャミはなぜ出るの?犬の生理現象まるわかり事典』(監修:ヤマザキ学園大学動物看護学部講師 動物臨床行動学研究室 獣医学博士・獣医師 茂木千恵先生)
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。