犬が自分の足先やおなか、陰部などを舐めている姿を見たことはありませんか?これはよく見る犬のしぐさのひとつですが、「何か体に異常があるのでは?」と気になる飼い主さんも少なくないはず。そこで今回は、犬が自分を舐める理由についてまとめてみました。
ストレスを感じたとき
犬は不安や緊張・退屈などストレスを感じると、自分自身の気持ちをほぐし、リラックスしようと舐めるしぐさをすることがあります。この場合、イライラして数秒間舐めたり、退屈でずっと舐めたりと、舐め方もさまざまです。
このような愛犬のストレスサインに気付いたら、抱っこしたり気分転換をさせたりして、気持ちを落ち着かせてあげましょう。
違和感があるとき
お散歩中に肉球を傷つけてしまった、爪が床に当たって歩きづらいなど、犬は自分の体に違和感を覚えると、その部分を気にして舐めることがあります。まずは愛犬の様子をよく観察して、同じところばかり舐めていないか、また、ご飯や散歩など他のことをしているときも気にしていないかをよくチェックすることが大切です。
舐めることで炎症が悪化してしまうこともあるので、すぐにおさまらない場合は、動物病院を受診しましょう。
かまってほしいとき
愛犬がペロペロしているとき、その視線を感じたことはありませんか?実は、愛犬が飼い主さんの前で頻繁に体を舐めていたり、飼い主さんを横目で見ながらペロペロするのは、かまってくれるのを待っているとき。舐めている姿を、飼い主さんに気にかけてもらいたくてアピールしているのです。
そんなときは「舐めたらダメだよ」と反応するのではなく、クセをつけないためにも、ほかの部屋へ行くなどして取り合わないようにしましょう。愛犬が舐めていないときに、たくさん遊んで満足させてあげてくださいね。
オシッコのあとなどにペロペロするなら・・・
犬はグルーミングのためにペロペロすることもあります。体についた水分や、オシッコをしたあとの陰部や被毛の汚れなどを丁寧に舐めることで清潔を保っているのです。ただし、頻繁に舐め続けているときは、泌尿器系の病気の可能性も。オシッコの量や回数、血尿や膿が出ていないか注意して見てあげてくださいね。
寝る前や寝起きのペロペロは・・・
眠る前や寝起きにペロペロと足や体を舐める犬もしますが、これは、ただのクセです。人も眠いときに、なんとなく目をこすることがありますよね。それと同じで、犬も無意識にペロペロと舐めているのでしょう。
子犬のころに母犬になめられてうっとりして眠りについていたように、ペロペロと肉球や足をなめると安心するようです。これは、単なる習慣やゆったりした気持ちでいるだけなので、無理にやめさせなくて大丈夫ですよ。
犬が自分を舐めるのには、いろいろな理由があったのですね。心配のないケースもありますが、必要以上に舐め続けるなど、愛猫に何か異変を感じたら、かかりつけの獣医さんに相談するのが大切です。
参考/「いぬのきもち」2017年10月号『モノ・人・自分をなめるワケが知りたーい!犬はどんな理由でペロペロするの?』(監修:東京大学附属動物医療センター 行動診療科特任教授 獣医行動診療科認定医 荒田明香先生)
文/ishikawa_A
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。