地球温暖化の影響で真夏日や熱帯夜が増え、愛犬の熱中症リスクもどんどん上がってきています。犬は人より暑さに弱いため、熱中症になると命を落とす危険も。そこで今回は、愛犬の熱中症予防に役立つ、熱中症にまつわるデータをご紹介します。
熱中症になりやすい犬種とは
熱中症になりやすい犬種ランキング
1位 フレンチ・ブルドッグ
2位 バーニーズ・マウンテン・ドッグ
3位 パグ
4位 ラブラドール・レトリーバー
5位 キャバリア・キング・ チャールズ・スパニエル
体質や持病などが影響する場合も
1位のフレンチ・ブルドッグなどの短頭犬種は、気道が狭く、体温調節が苦手なため熱中症にかかりやすいとされています。また、4位のラブラドール・レトリーバーなどの大型犬も肺が大きく、熱がこもりやすいため、熱中症になりやすいといえるでしょう。
このほか、寒い地方原産の犬種や、皮下脂肪が多く熱を発散しにくい肥満の犬も、熱中症になりやすいといわれているので注意してください。
8才以上になると熱中症のリスクが高まる
体のさまざまな機能が低下してしまうシニア犬も、熱中症になりやすいため注意が必要です。アニコム損害保険株式会社が行った、犬の熱中症における請求割合に関する調査(※1)によると、8才を超えると熱中症のリスクが高まることが明らかになっています。
愛犬が熱中症になりやすい日は「暑さ指数(WBGT)」で調べられる
「暑さ指数(WBGT)」とは、環境省でも取り入れられている、熱中症の危険度を判断する指標です。単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、「気温」「湿度」「輻射熱(ふくしゃねつ)」をもとに、熱中症の危険度を表したものです。
危険度は「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」の4段階で、WBGTが28℃を超えると人でも熱中症の危険が。毎日のWBGTをチェックするだけでも、愛犬の熱中症予防につながります。WBGTは環境省の熱中症予防情報ウェブサイトで簡単に調べられますよ。
犬が熱中症になりやすい時間帯は14時ごろ
アニコム損害保険株式会社による、時間別の気温を犬の体高で測定した調査(※2)の結果、10時にはすでに犬の体感温度が40℃近くになり、14時ごろには体感温度が45℃近くまで上がって、暑さがピークになることが明らかになりました。日が昇っている時間帯の熱中症対策は必須といえるでしょう。またこの調査によると、日が沈んでも犬の体感温度は30℃を超えるのだそうです。
今回は熱中症予防に役立つデータなどを4つご紹介しました。犬は全身を毛におおわれているので体温調節が苦手です。また、体高が低いため地面の熱を受けやすく、同じ気温でも人と犬の体感温度には違いがあります。
なんとある実験では、人と犬ではおよそ17℃も体感温度に違いがあるという結果も出ているのですよ。(※3)愛犬を熱中症から守るためには、愛犬の目線に立った温度調節を行うことが大切ですね。
参考/「いぬのきもち」2018年7月号『愛犬が暑い夏を元気に乗り越えるためのヒント満載!データ・図解でわかる 熱中症』(監修:東京動物医療センター副院長 南直秀先生)
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。