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【調査】子犬のころと比べ「愛犬の性格が変わった」と感じる? 成長するにつれ見られる変化、注意したい事例を獣医師が解説

愛犬と子犬のころから一緒に暮らしてきて、見た目以外の変化を感じている飼い主さんもいるのではないでしょうか。

【調査】愛犬は子犬のころと比べて「性格が変わった」と感じる?

愛犬は子犬のころと比べて「性格が変わった」と感じる?
※2025年6月実施「いぬのきもちアプリ」内アンケート調査(回答者数 155人)
成犬、シニア犬の性格の変化に関するアンケート(いぬのきもちWEB MAGAZINE)
いぬのきもちWEB MAGAZINEは、 成犬とシニア犬の飼い主さん155名に「愛犬は子犬のころと比べて『性格が変わった』と感じるか」というアンケート調査を実施。

すると、今回の調査では飼い主さんの約半数が「性格が変わったと感じる」と回答する結果になりました。

【体験談】子犬のころはどのような性格で、成長したらどのような性格になった?

ボールをくわえるパピヨン
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
では、愛犬は子犬のころはどのような性格で、成長したらどのような性格になったのでしょうか。飼い主さんたちに話を聞くと、次のようなエピソードが寄せられています。

甘えん坊になった

  • 「子犬のころは、多頭飼いだったこともあるのか遠慮がちなコでした。今はひとりになってしまったので、やっと感情を出せるようになったのか、甘えん坊でクルクルと表情が変わるようになりました」

  • 「赤ちゃん返りみたいになっている」

  • 「抱っこも触られるのも苦手なコでしたが、甘えてきて抱っこも要求してくるようになった」

  • 「子犬のころから、こちらが忙しくしているとひとりで遊んだりと我慢強いコだったのですが、13才になり急に甘えん坊になりました。今までは、我慢していたんだな、と愛おしくなりました」

  • 「柴犬でよく言われるツンデレでしたが、ここ最近急に甘えん坊になりました。家中どこに行くにも着いてきて、私の姿が見えなくなると鳴いて探すようになりました」

落ち着いてきた

  • 「子犬のころはヤンチャで男の子みたいに活発でした。今はのんびりゆっくりおっとりしてます」

  • 「子犬のころはわちゃわちゃ忙しかったけど、1才半を過ぎたら落ち着きました」

  • 「2才弱ですが、少しだけ行動が落ち着いたように見えます。でも、悪知恵もつきました。ドアの開け方や犬用クッションのカバーの外し方など、愛犬なりに学習したところもあります」

  • 「子犬のころはいつもチャカチャカ常に動き回ってまったく落ち着きがなく、やんちゃで破壊魔。自分のコントロールが苦手で寝ないコでした。なので、強制的にクレートに入れて毛布を被せ、真っ暗にして寝かせてました。ですが、2才ごろには落ち着いて聞き分けの良いコになってました。今でもスリッパ破壊だけは直ってませんが」

怖がりになった、慎重になった

  • 「パピーのころは怖い物知らずでしたが、知らない町を散策するときに行きたがらなくなったり、慎重になったと思います」

  • 「子犬のときは雷も怖くなかったが、シニアになってから気圧の変化が嫌なようで雨が降る前に怖がります」

  • 「パピーのころから怖がりで音に敏感で、インターフォンが鳴ると吠えるのは変わらずですが、家の前を人が通っただけで吠えるようになった。子どもには吠えてたけど、大人の人にも吠えるようになった気がします」

  • 「子犬のころは人間に興味津々でしたが、おとなになるころには知らない人が苦手になりました。もともと臆病な野犬の子犬で寂しがりやだったので、親しい人を認識して区別できるようになったのかなと思います」

頑固になってきた、ワガママになってきた

  • 「なぜかどんどんワガママになっている」

  • 「少しナイーブだけど、人が大好きで天真爛漫な感じで、大きくは変わっていないのですが、最近はちょっと頑固さを感じるときがあります」

  • 「子犬のころは、犬見知りや人見知りがなかったが、成長とともに好き嫌いが出てきた」

  • 「子犬のころはやんちゃな性格でしたが、シニアになってからは比較的おとなしくなったような気がします。ただ、シニアになってからのほうが頑固さがアップしたように思います」

  • 「シニアになって頑固というか我が強くなってきました。たとえば、子犬のころはマテ、フセ、ハウスなどのコマンドを100%実行していましたが、シニアになってからやりたくないときはやらなくなりました。フードもウエットフードをトッピングするまで、く〜んと鳴いて待ってます。夜、寝るときも小さいころはひとりで寝ていたのに、く〜んと鳴いて一緒に寝室に行こうと誘ってきます。そんなところも可愛いと甘やかしているので仕方ないのですが。。。」

要求吠えが増えた

  • 「シニアになってから、要求吠えが多く、また強く鳴くようになった」

  • 「要求吠えが増え、頑固になってきました」

  • 「ムダ吠えをまったくしなかったのに、最近は自己主張が激しくなり、要求があるとやたら吠えます」

  • 「子犬のころは吠えることがあまりなかったけど成犬になって犬に吠えるようになり、シニアになってから要求吠えをするようになりました」

反応が薄くなった、興味関心が薄れてきた

  • 「呼んでもなかなか来ない」

  • 「反応が薄くなり、遊びをしない」

  • 「成犬までは大型犬が苦手でいつも吠えていました。いろいろと衰えているために、吠えること自体がなくなってきました」

  • 「子犬のころはなんでも興味があったけど、だんだん薄れてきたように思う」

  • 「2才くらいまでは、どんな犬にも喜んで挨拶しに行ってましたが、だんだんほかの犬に興味をなくしていきました」

  • 「ボールを投げて遊ぶのに、子犬のときはもっと一生懸命走って何回も何回もせがんできたのに、最近は数回でもういいって感じになって、ボールも探してくれません」

怒りっぽくなった

  • 「シニア犬になったら怒りっぽい」

  • 「子犬のころは遊び好きで無邪気、成犬になると良し悪しを理解できたり、理性を抑えられるようになった。シニアになると、だんだん理性を抑えられなくなったり、怒りっぽくなってきました」

  • 「子犬のころは、お散歩で会うワンちゃんにグイグイ行っていたのが、今は知らん顔。逆にグイグイ来るコに怒っています」

ほかにもこんな声が

  • 「先代犬コーギー、若いころはとにかく元気で楽しそうに走り回っていた。シニアになっても元気だったが、よくこちらを気にしてくれてそばに寄り添うようになってくれた気がする」

  • 「神経質になった気がする」

  • 「嫉妬するようになった」

  • 「元保護犬で生まれて3カ月ぐらいのころに保健所にいたので、うちに来たときはものすごく警戒心があって人が見ているとゴハンも食べなかった。今はゴハンやオヤツが欲しいといつも鼻でツンツンとつついてくるようになった」

  • 「子犬のときは犬にビビっていたけれど、4才ぐらいになると犬の種類にもよるけど、普通に接することができるようになってきた」

【獣医師解説】成長とともに犬の性格が変わることがある?

まったりする柴犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
アンケート調査の結果、子犬のころと比べて成犬期、シニア期で愛犬の性格が変わったと感じる飼い主さんがいました。実際に、成長とともに犬の性格が変わることはあるのでしょうか?

いぬのきもち獣医師相談室の山口みき先生に聞きました。

1才前後で性格に変化が見られるワケ

成長とともに愛犬の性格が変わったと感じるのは、おもに1才前後とシニア期でしょう。

子犬から成犬にかけての変化については、社会化期の過ごし方が関わっています。社会化期とは、生後3~4カ月までを指す期間のことです。

その間に、家族に加えて他人やほかの動物との好意的な関わりを持つ経験や、体を触られる、いろいろな音を聞くなどのさまざまな経験をしていると、その後も家族以外の人に対しても好意的な感情を抱きやすく、音などの刺激に対しても怖がりにくいでしょう。

一方で、その間の社会化が適切にできなかった場合、生後4カ月を過ぎたころから家族以外の人へ苦手意識を持ったり、生活における刺激に対して過剰に反応する傾向を持ちます。

シニア期で性格に変化が見られるワケ

犬はシニア期に入ると身体機能が低下し、今まで自力でできていたことができなくなります。また、関節痛やその他の慢性疾患からの苦痛により、犬が日常的に抱える不安やストレスが増える傾向があります。

また、認知機能の低下により感情のコントロールが難しくなったり、不安を抱えやすくなります。性格の変化は、これらの変化が関わっていると考えられます。

愛犬の性格の変化を、飼い主さんはどのように受け止めてあげるとよい?

社会化期を過ぎてからの愛犬の苦手意識については、怖がることなく慣れていけるように飼い主さんがサポートしてあげてください。

シニア期においては、関わり方、室内環境、散歩の仕方を見直してみましょう。具体例として、声掛けをしてから触れる、段差をなくす、マットを敷いて床を滑りにくくする、お皿を高くして食べやすくする、介護用ハーネスを利用して負担を軽くする、落ち着いて散歩できる時間帯や場所にする、などがあります。

それに加えて、定期健診を受けて異常を早期に発見すること、治療によって負担をできるだけ軽減することが大切です。

とくに、シニア期は前述したとおりで、加齢による体の変化が影響します。たとえば、慢性関節炎による痛み、白内障や緑内障に伴う視覚障害による不安など、慢性疾患は日々の不安やストレスの原因となり、性格に影響を及ぼしやすいといえるでしょう。日常的にさまざまなものに対して怖がる不安傾向の高い犬は、影響が出やすいです。

できるだけ早期に獣医師に相談し、愛犬が生活しやすい対応を実施してください。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・山口みき先生)
いぬのきもちWEB MAGAZINE『成犬、シニア犬の性格の変化に関するアンケート』
※アンケートは飼い主さんがご自身の体験を回答したものです。
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
※記事の内容は2025年7月時点の情報です。
取材・文/雨宮カイ

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