犬がストレスを感じる場面はさまざまなところに潜んでいます。愛犬が幸せに暮らしていくためには、飼い主さんが愛犬のストレスサインに気づいてあげることが大切。今回は、ストレスのレベル別に見せるしぐさや、特に成犬期にストレスをためない工夫を解説します。
ストレスの度合いごとに「しぐさ」が変わる?
軽くストレスがかかっているとき
少し緊張していたり、なんとなく嫌な感じがしたりする程度のストレスのときにみられるしぐさです。
- 鼻をなめる
- 目をそらる
- 呼吸が速くなる
- 前足を上げて止まる
- 体をかく
- 動作の途中で凍りつく
ストレスがやや高いとき
中度のストレスレベルですが、問題行動につながることが多いため、しつけで直す必要があります。
強いストレスがかかっているとき
重度のストレスにより、心身に支障をきたしているときの症状です。病院での治療が必要になります。
- 脱毛する
- 血尿が出る
- なめこわす
- しっぽを噛むなどの自傷行為
成犬期はどんなことでストレスを感じる?
運動不足
散歩量が足りないことなどで運動不足になると、イライラしてストレスになることが。イライラからたくさん食べてしまい、肥満になってしまう犬もいます。
経験不足
成犬になっても社会化が遅れていると、車に乗ることや花火の音など、今まで経験していないものに対して怖く感じるようになっていきます。
習慣化のしすぎ
飼い主さんが、犬の好きなものや好きなことを決めつけすぎて、習慣化しすぎるのもストレスのもとになります。散歩やゴハンの時間をあまりにきっちりと決めすぎると、それを気にするようになることも。
成犬期にストレスをためない工夫は?
思い切り遊ばせてあげる
運動不足を解消するために、朝晩30分ずつなど、小分けにしてお散歩に行くのがおすすすめ。平日のお散歩が一回でも、休日にドッグランで思い切り遊ばせたり、散歩量を増やしたりして、パワーを発散させましょう。
生活リズムをランダムにする
規則正しい生活に慣らしすぎないようにすることも、ストレスをためない工夫のひとつです。ゴハンの時間を、日によって人の食事より前にしたり後にしたりするなどして、習慣化を防ぎましょう。
いろいろな経験をさせる
成犬期は未知のものを怖がる時期でもあります。車でのおでかけや病院、ドッグランやドッグカフェ、旅行などいろいろなところに連れて行って経験値をあげることで、動じにくい犬になりますよ。
最近よく見るこのしぐさ…原因は、ストレスによるものなのかも!ということはありませんでしたか?ストレスレベルによってしぐさは変わりますが、個体差もあるので、日頃から愛犬をよく観察するようにしましょう。
参考/「いぬのきもち」『ベテラン飼い主さんも意外と知らない 愛犬のストレス事典』(監修:日英家庭犬トレーナー協会認定トレーナー ナカムラ・ドッグ・スクール主宰 中村太先生、若山動物病院院長 若山正之先生)
文/ishikawa_A
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。