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犬の肉球が猫より硬いのはなぜ? 意外と知らない「犬の肉球」のこと
ふだん何気なく見たり触ったりしている犬の肉球ですが、みなさんは犬の肉球についてどこまでご存じでしょうか? 今回は、犬の肉球の色の違いや、犬と猫の肉球の違いなど、意外と知らない犬の肉球の雑学・豆知識をご紹介します。
犬の肉球のニオイは「年齢」や「生活環境」で変わる

犬の肉球のニオイは、年齢によって変化することがあります。これは、年齢を重ねるにつれて肉球の表面が硬くなり、その凹凸に皮脂や細菌が入りやすくなることなどが原因です。肉球に付着する皮脂や細菌が増えたり、質が変わったりすることで、肉球のニオイも変化するのでしょう。
また、犬の肉球のニオイは、道や床といった生活環境にも影響を受けるため、家や散歩コースなどが変わると、肉球のニオイも変化することがあります。
犬の肉球の表面が猫よりも硬いのは「祖先」が関係している

一般的に、犬の肉球の表面はザラザラして硬く、猫はツルツルして柔らかいという特徴があり、このような肉球の違いについては、それぞれの祖先が関係しているという説があります。
犬の祖先とされるオオカミ(ハイイロオオカミ)は、雪の降る寒い環境で暮らしていたといわれ、冷たい地面や雪が積もった地面でも走れるよう、滑りにくくかつ冷えにくい構造の肉球に変化する必要があったと考えられています。
犬の肉球の表面がザラザラして硬いのは、ブレーキや滑り止めの役割を果たすために、円錐状突起の集まりでできているため。また、犬の肉球内部は動脈と静脈が並走するという特殊な構造をしており、冷たい地面に足をつけて冷やされた静脈内の血液が、すぐそばを流れる動脈の血液に温められるようになっています。
一方、猫の祖先であるリビアヤマネコは暖かい地域で生活していたため、肉球の表面を犬のように硬く丈夫にする必要がなく、ツルツルして柔らかい肉球になったと考えられています。
犬の肉球にそれぞれ「名前」がある

犬の肉球には、以下のようにそれぞれ名前があります。
犬の肉球の名前
ちなみに、手根球は前足にだけ存在します。
犬の肉球の色の違いは「遺伝子」が関係している

犬の肉球の色には、黒、茶色、ブチ、ピンク色など、さまざまな種類があります。このような肉球の色の違いには、遺伝子が深く関わっていると考えられ、黒や茶色といった濃い毛色の犬は、肉球の色も濃くなる傾向にあり、白やグレーなどの薄い毛色の犬は、肉球の色も薄くなることが多いようです。
なお、犬の肉球の色は、子犬のときにピンク色だったものが黒になるなど、変化することも少なくありません。これは、遺伝子や色素沈着などが主な原因とされていますが、なかには乾燥が原因で色が薄くなるケースも見られます。
今回は、犬の肉球にまつわる4つの雑学・豆知識をご紹介しました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
参考/「いぬのきもち」2016年12月号『たまらん!?悶絶!?魅惑の香りワールドへご招待 愛犬の肉球のニオイって、○○みたいなんです……。』(監修:ノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生)
取材・文/ハセベサチコ
※犬のルーツについては諸説あります。
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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