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寒冷凝集素症[かんれいぎょうしゅうそしょう]

寒冷凝集素症の症状と治療、予防方法

解説

寒冷刺激(冷える刺激)をきっかけに、血液中の赤血球に対して自分の免疫が過剰に働いてしまい、細い血管の炎症や血行障害が起こる病気。特に症状が出やすいのは、冷えやすい耳介の皮膚です。血行障害に伴い、耳介の先端や辺縁の皮膚に炎症や壊死が起こります。脱毛やかさぶた、皮膚の欠損(欠け)、急な出血が見られる場合もあります。

原因

自己免疫疾患です。
寒冷刺激によって自己抗体(寒冷凝集素)が活性化することで赤血球の凝集や破壊が生じ、周囲の血管の炎症や血行障害が起こります。
寒冷刺激を受けやすい耳介辺縁の毛細血管で症状が出やすい傾向があり、赤血球の凝集により血行障害が生じ、皮膚の炎症や壊死が起こります。

症状

皮膚病変は、耳介の先端や辺縁に生じやすい傾向があります。
寒冷刺激に伴い、耳介辺縁の毛細血管内で赤血球の凝集が生じ、周囲の皮膚への血行不良が起こります。
耳介縁の細い血管内で、寒冷時に生じる赤血球の凝集に伴う血行不良がおこり、その先の皮膚が部分的に変色・壊死を起こします。血行不良に陥った皮膚は正常な組織を保てず脆く傷つきやすくなり、最終的に壊死します。何度も繰り返す出血やかさぶた、脱毛などの症状や、皮膚の欠損が起こります。
気温が高い時期には寒冷凝集素が活性化しないため、症状が見られにくくなります。皮膚病変もある程度は改善しますが、一度壊死して欠けてしまった皮膚は完全には元に戻りません。

寒冷凝集素症の治療

寒冷刺激によって病状が悪化するため、寒冷刺激を避ける事が病気の管理の上でとても重要です。
また、特に冷えやすい部位の皮膚にはマッサージやスキンケアを行い、血流の改善を促し皮膚の健全性を保ちます。既にできている皮膚病変に対しては、外用薬を併用する場合もあります。
病気の本質としては自己免疫疾患であるため、症状が重い場合や改善が見られない場合は免疫抑制剤による内科治療を行うこともあります。

寒冷凝集素症の予防

寒冷刺激によって症状が悪化するため、体を冷やさないように注意しましょう。生活環境は暖かく保ち、冬の外出はできるだけ暖かい時間を選び冷えやすい耳介などは覆って保護をするといった工夫をするもの良いでしょう。
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