健康・病気
「健康・病気」に関する記事をご紹介しています。
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肥満症[ひまんしょう]
食事量が多すぎたり運動不足などで太りすぎた状態をいいます。これが原因で、心臓への負担や呼吸器の病気など、さまざまな別の疾患を起こすケースが多いことから、立派な病気と考えられています。成犬期に太りやすく、そのままシニア期に入るとさまざまな病気にかかりやすくなるので要注意。
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熱中症[ねっちゅうしょう]
風通しの悪い高温多湿の場所や、直射日光を直に浴び続ける状況で、急激に上がった体温が下がらなくなります。ハアハアと荒い呼吸に始まり、大量のよだれ、嘔吐などのあと、けいれんをしたり、短時間で意識を失う場合も。すぐに処置をしないと、命を落とすこともあります。短頭種や寒い地方生まれの犬は暑さに弱いので、とくに注意を。
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凍傷[とうしょう]
非常に寒い場所に長時間いることで、皮膚組織が破壊され、赤く腫れたり青白くなります。ひどくなると、その部分の感覚がなくなり、壊死することもあります。耳の先やしっぽ、足の先などに多いです。
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低体温症[ていたいおんしょう]
寒い場所にいたことや、重篤な病気で体力が低下した時などに、体温が37度台まで下がると低体温状態になります。足や全身が震えだし、ぐったりとします。高熱よりも危険で、まだ体が未熟な子犬に多いです。
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中毒[ちゅうどく]
異物や中毒を起こす食物、薬品などを誤って飲み込んでしまい、嘔吐や下痢、腸閉塞などを引き起こします。
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常同障害[じょうどうしょうがい]
自分のしっぽを追いかけ続ける、体の一部をなめたりかき続けている、名前を呼んでもその行動をやめないなど、病的なまでに同じ行動を続ける、または何度も繰り返す心の病気です。運動不足や飼い主さんとのスキンシップ不足からくるストレスが原因といわれています。ひまつぶしでなんとなくやったところ、心が落ち着いたために繰り返すようになるケースも。
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誤飲・誤食[ごいん・ごしょく]
異物や中毒を起こす食物、薬品などを誤って飲み込んでしまい、嘔吐や下痢、腸閉塞などを引き起こします。
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感電[かんでん]
おもに家庭内の電気コードをかじって起こります。口の中のやけどや心臓が止まることも。意識があっても、急激な血管の拡張によってあとから肺水腫を引き起こすことがあり、危険です。
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ワクチンアレルギー[わくちんあれるぎー]
ワクチンの接種後に、ワクチンの成分に異常に体が反応して、呼吸困難を起こします。鼻が腫れることもあります。
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食物アレルギー[しょくもつあれるぎー]
アレルギーを起こす食物は、犬によってさまざまです。対象となる食物を口にすると、短時間で顔まわりがかゆくなったり、赤くなったりします。ほとんどの症状が皮膚に出るものですが、まれに下痢や嘔吐をする犬もいます。
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アトピー性皮膚炎[あとぴーせいひふえん]
原因が特定できない皮膚の炎症やかゆみをアトピー性皮膚炎と呼びます。犬は気になる部位をかゆがったり、しきりになめてただれることがあります。
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緑膿菌感染[りょくのうきんかんせん]
緑膿菌は環境の中に常に存在している菌で、感染すると緑色の尿が出たり、膀胱炎になることがあります。しかし、緑膿菌感染自体はそれほど多くはありません。ただし免疫力の弱ったシニア犬は注意を。また、緑膿菌は人にも感染します。
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ジステンパー[じすてんぱー]
口や鼻から体内に侵入したジステンパーウイルスに感染し、高熱、下痢、肺炎などを起こし、命にかかわる病気です。進行してウイルスが脳に達すると、過剰に興奮したり、けいれんなども見られるようになる場合があります。
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ケンネルコフ[けんねるこふ]
マイコプラズマという細菌や、数種のウイルス感染による呼吸器の病気で、おもな症状は乾いたセキが続くことです。ほかのウイルスや細菌に二重感染していると、膿のような鼻汁を出し、食欲がなくなり、肺炎になる犬もいます。
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鞭虫症[べんちゅうしょう]
鞭虫というムチのような形をした4~7cmの虫がおもに大腸に寄生して、嘔吐や下痢、腸炎による血便などを起こします。体についた鞭虫を毛づくろいの際に飲み込んだり、感染犬の便についた虫を飲み込むことで感染します。
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フィラリア症(犬糸状虫症)[ふぃらりあしょう(いぬしじょうちゅうしょう)]
糸状虫とも呼ばれるそうめんのような長くて白い虫が、蚊を介して体内に入り、成長しながら血管、心臓へと寄生します。血流を妨げ、初期症状としてセキが出たり、運動を嫌がるようになります。やがておなかに水がたまって(腹水)、異常に水を欲しがるようになり、命にかかわります。
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犬鉤虫症[いぬこうちゅうしょう]
体長1~2cmの虫がおもに小腸にすみつき、重度の貧血や栄養不良を起こします。免疫力の弱い子犬やシニア犬では、命にかかわることも。感染犬の便から排出された鉤虫の卵が成虫になり、それを飲み込むことで感染します。
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犬回虫症[いぬかいちゅうしょう]
体長7~15cmほどの白い虫が、おもに小腸に寄生して消化器官に障害を与えます。母犬が感染している場合、子犬はおなかの中にいる間や母乳によって、あるいや回虫を飲み込むなどして感染します。成犬ではあまり症状が出ませんが、子犬の場合、嘔吐や下痢、貧血などの症状を起こし、ほうってほくと危険です。
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犬条虫症[いぬじょうちゅうしょう]
瓜実条虫とも呼ばれる10~50cmにもなる虫が、おもに腸に寄生し、栄養を吸収してしまうため、犬は栄養不良を起こしたり、嘔吐や下痢を起こすことも。原因は毛づくろいなどで、犬条虫の卵を食べたノミを飲み込んでしまうことです。感染中に妊娠すると、流産の可能性があります。
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リンパ腫[りんぱしゅ]
体内のリンパ節にあらわれるがんです。いくつかのタイプがありますが、犬では、あごの下、わきの下、そけい部(後ろ足のつけ根)、ひざの後ろなどにあるリンパ節が腫れるタイプが多いです。リンパ節の痛みや発熱、食欲不振を伴うことがあります。熱もなく感染症でもないのに複数のリンパ節が腫れていたら、すぐに獣医師の診察を受けましょう。
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扁平上皮がん[へんぺいじょうひがん]
口の中や耳たぶ、鼻の先端、爪の根元などによく発生する悪性腫瘍です。明らかなしこりはなく、皮膚がただれたり、口の中の場合は、出血することもあります。治りにくい皮膚病や傷も腫瘍である可能性があるので要注意です。悪性のため、どこにできても転移の可能性はありますが、とくに口の中にできると、全身に転移しやすいので、早めの対処が必要です。
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肥満細胞腫[ひまんさいぼうしゅ]
体表のどこにでもできる可能性のある腫瘍で、下半身にできたものはより悪性であるといわれています。腫瘍のできた部分の皮膚は、盛り上がってこぶ状になっていたり、表面が壊死していたり、筋肉がかたくなるなど、さまざまな形状があります。皮膚病や傷が治りにくい場合も腫瘍の可能性があるので要注意です。
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乳腺腫瘍(メス)[にゅうせんしゅよう(めす)]
乳房、その周辺にしこりができます。良性の場合もありますが、悪性の腫瘍の場合には、しこりは急速に大きくなることが多いです。
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直腸がん[ちょくちょうがん]
直腸に悪性の腫瘍ができる病気です。嘔吐や下痢、血便などの症状が見られます。比較的早期に発見しやすい腫瘍です。
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骨肉腫[こつにくしゅ]
足にできやすい骨のがんです。全身の臓器に転移しやすく、初期の段階で肺に転移します。足を引きずったり、足の腫れが数日たっても引かないときは、骨肉種の可能性があります。とくに肥満症の大型犬は要注意。
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甲状腺がん[こうじょうせんがん]
のどの両わきの甲状腺にできる腫瘍で、犬の場合はほとんどが悪性腫瘍です。甲状腺に腫瘍ができると、しこりとして体表にあらわれるため、そこで気づくことが多いです。8才を過ぎたビーグルがなりやすいといわれています。
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血管肉腫[けっかんにくしゅ]
心臓や脾臓、肝臓、皮膚、骨などに発症する悪性の病気で、シニアの大型犬に多いです。血管を構成している細胞が腫瘍化したもので、悪性度が高く、ほとんどの場合、全身の臓器や組織に転移します。犬はセキをしたり、呼吸が荒くなることがあります。
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悪性黒色腫(メラノーマ)[あくせいこくしょくしゅ(めらのーま)]
口の粘膜や舌、爪などに発生したあと、急速に大きくなり、早い段階でリンパ節や肺に転移することがある悪性の腫瘍です。犬の場合は口の中にできるものが多く、口臭や血混じりのよだれが出ることがあります。
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悪性エナメル上皮腫[あくせいえなめるじょうひしゅ]
口の中の、おもに下あごにできる腫瘍です。がん細胞が増殖して骨や歯ぐきなど、ほかの組織に入り込む力(浸潤)が強いといわれています。腫瘍が大きくなると、食事がしづらくなるなどの支障が出てきます。
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そけいヘルニア[そけいへるにあ]
後ろ足のつけ根のそけい部から、腸や脂肪組織、子宮、膀胱などが飛び出す病気で、先天的に起こる場合と、事故などによる外傷で起こる場合とがあります。産後のメスや、胃拡張になった犬がなりやすいです。
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臍ヘルニア[さいへるにあ]
へその部分から腸や脂肪組織、子宮、膀胱などが飛び出す病気で、出べそも臍ヘルニアのひとつです。先天的な場合が多いですが、小さければ自然に治ることも。大きい場合には、飛び出した腸がまわりの筋肉に締めつけられ、血行が悪くなって腸が壊死することもあります。
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筋ジストロフィー[きんじすとろふぃー]
ラブラドール・レトリーバー特有の遺伝病で、筋力が徐々に衰えていく病気です。生後3カ月ごろからふらついたり、食事に時間がかかったり、よだれが多く出るなどの症状があらわれます。進行すると栄養失調や肺炎などで死んでしまうことも多いです。
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顔面神経麻痺[がんめんしんけいまひ]
顔面の神経が麻痺を起こす病気で、特発性と呼ばれる原因因がわからないケースが多いです。特発性以外では、甲状腺機能低下症や顔面神経の外傷、中耳炎や内耳炎、腫瘍によって顔面の神経が障害を受けることによっても生じます。神経の障害は左右いずれかにあらわれることが多く、まぶたを閉じることができない、唇や耳が動かないなどの症状が見られます。また、涙が減少するドライアイを併発することも。
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会陰ヘルニア(オス)[えいんへるにあ(おす)]
会陰部(肛門の周囲)に腸や膀胱が押し出される病気で、肛門周囲の左右いずれか、あるいは両方が大きく盛り上がります。シニア犬のオスのほか、未去勢の犬、吠えグセのある犬に多い病気です。加齢でこの周辺の筋肉が衰え、排便時に圧力がかかることが原因のひとつです。放置しておくと便や尿が出にくくなることがあります。
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包皮炎(オス)[ほうひえん(おす)]
ペニスを包む包皮が病原性の細菌に感染して炎症を起こし、包皮の先端から膿が出ます。痛みのためにしばしばペニスをなめるようになり、分泌物の量も増えます。
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膣炎(メス)[ちつえん(めす)]
膣に細菌が感染して炎症を起こす病気です。ニオイや粘性の強いおりものが出る、膣が赤く腫れる、膣をなめるなどの症状があらわれます。交配や出産のときに感染することが多く、子宮内膜炎が膣まで広がったときにも、膣炎になります。
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前立腺肥大(オス)[ぜんりつせんひだい(おす)]
前立腺が肥大する病気で、シニア犬に多く、症状が出ない犬でも全体の50%は肥大しているといわれています。肥大そのものによる症状はありませんが、近くの腸や膀胱、尿道が圧迫され、二次的な病気を引き起こすことがあります。肥大した前立腺が腸を圧迫すると、便秘になったり、細い便が出たり、少量の便がだらだらと出ることも。
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前立腺炎(オス)[ぜんりつせんえん(おす)]
膀胱の下に尿道を囲むようにしてある前立腺が、細菌に感染して炎症を起こす病気で、シニア犬に多いです。急性では、発熱や嘔吐が見られ、食欲がなくなったり、尿が出にくくなったりします。前立腺の痛みがあるときは背中を丸め、下腹部に触られるのを嫌がります。症状が進むと血尿が出ます。慢性では、とくに症状があらわれないことも。
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子宮蓄膿症(メス)[しきゅうちくのうしょう(めす)]
子宮内に細菌が入って炎症を起こし、膿がたまる病気です。発情期のあとの黄体期と呼ばれる時期に多く、腹部が大きくなり、陰部から膿や血混じりの分泌物が出てきます。さらに食欲不振や嘔吐、貧血や腎不全を起こすこともあります。水をたくさん飲むようになり、尿の量も増えます。
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睾丸停滞(オス)[こうがんていたい(おす)]
睾丸が下がらずに、おなかの中やそけい部(もものつけ根)にとどまってしまう病気です。おなかの中に残っている場合、腫瘍化しやすいうえ、外見からはわかりづらいため、早めに検査することが大切です。