健康・病気
「健康・病気」に関する記事をご紹介しています。
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低体温症[ていたいおんしょう]
寒い場所にいたことや、重篤な病気で体力が低下した時などに、体温が37度台まで下がると低体温状態になります。足や全身が震えだし、ぐったりとします。高熱よりも危険で、まだ体が未熟な子犬に多いです。
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犬ジステンパー[いぬじすてんぱー]
口や鼻から体内に侵入したジステンパーウイルスに感染し、高熱、下痢、肺炎などを起こし、命にかかわる病気です。進行してウイルスが脳に達すると、過剰に興奮したり、けいれんなども見られるようになる場合があります。
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ケンネルコフ[けんねるこふ]
マイコプラズマという細菌や、数種のウイルス感染による呼吸器の病気で、おもな症状は乾いたセキが続くことです。ほかのウイルスや細菌に二重感染していると、膿のような鼻汁を出し、食欲がなくなり、肺炎になる犬もいます。
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リンパ腫[りんぱしゅ]
体内のリンパ節にあらわれるがんです。いくつかのタイプがありますが、犬では、あごの下、わきの下、そけい部(後ろ足のつけ根)、ひざの後ろなどにあるリンパ節が腫れるタイプが多いです。リンパ節の痛みや発熱、食欲不振を伴うことがあります。熱もなく感染症でもないのに複数のリンパ節が腫れていたら、すぐに獣医師の診察を受けましょう。
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肥満細胞腫[ひまんさいぼうしゅ]
体表のどこにでもできる可能性のある腫瘍で、下半身にできたものはより悪性であるといわれています。腫瘍のできた部分の皮膚は、盛り上がってこぶ状になっていたり、表面が壊死していたり、筋肉がかたくなるなど、さまざまな形状があります。皮膚病や傷が治りにくい場合も腫瘍の可能性があるので要注意です。
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乳腺腫瘍(メス)[にゅうせんしゅよう(めす)]
乳房、その周辺にしこりができます。良性の場合もありますが、悪性の腫瘍の場合には、しこりは急速に大きくなることが多いです。
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骨肉腫[こつにくしゅ]
足にできやすい骨のがんです。全身の臓器に転移しやすく、初期の段階で肺に転移します。足を引きずったり、足の腫れが数日たっても引かないときは、骨肉種の可能性があります。とくに肥満症の大型犬は要注意。
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血管肉腫[けっかんにくしゅ]
心臓や脾臓、肝臓、皮膚、骨などに発症する悪性の病気で、シニアの大型犬に多いです。血管を構成している細胞が腫瘍化したもので、悪性度が高く、ほとんどの場合、全身の臓器や組織に転移します。犬はセキをしたり、呼吸が荒くなることがあります。
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臍ヘルニア[さいへるにあ]
へその部分から腸や脂肪組織、子宮、膀胱などが飛び出す病気で、出べそも臍ヘルニアのひとつです。先天的な場合が多いですが、小さければ自然に治ることも。大きい場合には、飛び出した腸がまわりの筋肉に締めつけられ、血行が悪くなって腸が壊死することもあります。
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感電[かんでん]
おもに家庭内の電気コードをかじって起こります。口の中のやけどや心臓が止まることも。意識があっても、急激な血管の拡張によってあとから肺水腫を引き起こすことがあり、危険です。
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ワクチンアレルギー[わくちんあれるぎー]
ワクチンの接種後に、ワクチンの成分に異常に体が反応して、呼吸困難を起こします。鼻が腫れることもあります。
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犬鉤虫症[いぬこうちゅうしょう]
体長1~2cmの虫がおもに小腸にすみつき、重度の貧血や栄養不良を起こします。免疫力の弱い子犬やシニア犬では、命にかかわることも。感染犬の便から排出された鉤虫の卵が成虫になり、それを飲み込むことで感染します。
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犬回虫症[いぬかいちゅうしょう]
体長7~15cmほどの白い虫が、おもに小腸に寄生して消化器官に障害を与えます。母犬が感染している場合、子犬はおなかの中にいる間や母乳によって、あるいや回虫を飲み込むなどして感染します。成犬ではあまり症状が出ませんが、子犬の場合、嘔吐や下痢、貧血などの症状を起こし、ほうってほくと危険です。
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瓜実条虫症[うりざねじょうちゅうしょう]
瓜実条虫とも呼ばれる10~50cmにもなる虫が、おもに腸に寄生し、栄養を吸収してしまうため、犬は栄養不良を起こしたり、嘔吐や下痢を起こすことも。原因は毛づくろいなどで、犬条虫の卵を食べたノミを飲み込んでしまうことです。感染中に妊娠すると、流産の可能性があります。
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直腸がん[ちょくちょうがん]
直腸に悪性の腫瘍ができる病気です。嘔吐や下痢、血便などの症状が見られます。比較的早期に発見しやすい腫瘍です。
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悪性黒色腫(メラノーマ)[あくせいこくしょくしゅ(めらのーま)]
口の粘膜や舌、爪などに発生したあと、急速に大きくなり、早い段階でリンパ節や肺に転移することがある悪性の腫瘍です。犬の場合は口の中にできるものが多く、口臭や血混じりのよだれが出ることがあります。
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顔面神経麻痺[がんめんしんけいまひ]
顔面の神経が麻痺を起こす病気で、特発性と呼ばれる原因因がわからないケースが多いです。特発性以外では、甲状腺機能低下症や顔面神経の外傷、中耳炎や内耳炎、腫瘍によって顔面の神経が障害を受けることによっても生じます。神経の障害は左右いずれかにあらわれることが多く、まぶたを閉じることができない、唇や耳が動かないなどの症状が見られます。また、涙が減少するドライアイを併発することも。
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会陰ヘルニア(オス)[えいんへるにあ(おす)]
会陰部(肛門の周囲)に腸や膀胱が押し出される病気で、肛門周囲の左右いずれか、あるいは両方が大きく盛り上がります。シニア犬のオスのほか、未去勢の犬、吠えグセのある犬に多い病気です。加齢でこの周辺の筋肉が衰え、排便時に圧力がかかることが原因のひとつです。放置しておくと便や尿が出にくくなることがあります。
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膣炎(メス)[ちつえん(めす)]
膣に細菌が感染して炎症を起こす病気です。ニオイや粘性の強いおりものが出る、膣が赤く腫れる、膣をなめるなどの症状があらわれます。交配や出産のときに感染することが多く、子宮内膜炎が膣まで広がったときにも、膣炎になります。
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前立腺肥大(オス)[ぜんりつせんひだい(おす)]
前立腺が肥大する病気で、シニア犬に多く、症状が出ない犬でも全体の50%は肥大しているといわれています。肥大そのものによる症状はありませんが、近くの腸や膀胱、尿道が圧迫され、二次的な病気を引き起こすことがあります。肥大した前立腺が腸を圧迫すると、便秘になったり、細い便が出たり、少量の便がだらだらと出ることも。
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前立腺炎(オス)[ぜんりつせんえん(おす)]
膀胱の下に尿道を囲むようにしてある前立腺が、細菌に感染して炎症を起こす病気で、シニア犬に多いです。急性では、発熱や嘔吐が見られ、食欲がなくなったり、尿が出にくくなったりします。前立腺の痛みがあるときは背中を丸め、下腹部に触られるのを嫌がります。症状が進むと血尿が出ます。慢性では、とくに症状があらわれないことも。
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膀胱炎[ぼうこうえん]
尿道から侵入した細菌が膀胱で繁殖して炎症を起こす病気です。尿が赤くなる(血尿)、頻繁に排尿する、陰部を繰り返しなめるなどの様子が見られます。食欲が減ることもありますが、水をたくさん飲むようになって尿の回数が増えます。繰り返し排尿の姿勢をとりますが、尿が少量しか出ないこともあります。
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尿路結石(尿石症)[にょうろけっせき(にょうせきしょう)]
尿をためておく膀胱や尿道、尿管などの尿の通り道に結石ができる病気です。結石ができる場所によって、膀胱結石、尿道結石、尿管結石と呼ばれたり、総称として尿石症、結石症と呼ばれることもあります。痛みのせいで排尿姿勢をとっても尿が出にくいのが代表的な症状。また、尿路に細菌感染を併発し、頻尿や血尿の原因になる場合もあります。尿がまったく出なくなる尿路閉塞を起こすこともあり、放置すると急性腎不全となり、早急に治療しないと命にかかわります。
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腎臓病[(じんぞうびょう)]
腎臓自体またはそれ以外の器官の異常や病気が原因で腎臓が正常に働かなくなり、尿から老廃物を外に出せなくなる病気です。放置すると、尿毒素が体内にたまって脳や全身の臓器に障害を与える尿毒症という深刻な病気を引き起こすことがあります。急性の場合、食欲がまったくなくなり、嘔吐や下痢、脱水などの症状が見られます。慢性の場合、症状が出るまでに時間がかかるので、症状が出たときには治療が難しいこともあります。
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脳炎・脳脊髄炎[のうえん・のうせきずいえん]
脳の腫瘍や事故による脳への衝撃、ウイルス感染などが原因で、脳に炎症が起きる病気です。おもな症状は、けいれん、体が硬直する、発熱、よろよろ歩くなど、多くの場合、同時に複数の症状が見られます。ジステンパーウイルスが原因の脳炎では、けいれんを起こして泡を吐き、失禁することもあります。
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ナルコレプシー[なるこれぷしー]
日中、発作的に強い眠気に襲われる睡眠障害や、楽しい興奮や喜びなどの感情に伴って、脱力から足が麻痺するなどの症状が出る病気です。先天性と後天性の両方があり、先天性のものは6カ月齢までに発症するといわれています。後天性のものは脳炎や外傷、腫瘍などによって脳幹の睡眠中枢に障害が生じた場合に起こり、高齢になってからの発生率が高いです。
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椎間板ヘルニア[ついかんばんへるにあ]
背骨(脊椎)の間の椎間板という軟骨が飛び出したり変形して脊髄や脊髄の神経を圧迫し、足の麻痺や痛みが生じる病気で、首のつけ根や腰など、日常よく動かす部分にあらわれます。麻痺が出る場合は、首のヘルニアなら四肢に、腰のヘルニアなら後ろ足に出ることが多いです。ミニチュア・ダックスフンドやウェルシュ・コーギー・ペンブロークなど、胴長短足の体形の犬は腰の椎間板ヘルニアになりやすいです。
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水頭症[すいとうしょう]
なんらかの原因で脳脊髄液が増えて脳室が拡大することで、脳が圧迫される病気です。軽度から重度までさまざまなレベルがあり、無症状のケースからけいれん、ふらついた歩き方をするなどの症状が出る場合もあります。また、生まれつき頭頂部の合わせ目(泉門)が開いている犬も。小型犬に多く、先天性の場合が多いです。ただし、事故による衝撃や腫瘍など、後天的なケースでは小型犬に限らず発症する可能性があります。
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クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)[くっしんぐしょうこうぐん(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)]
糖の代謝を助ける副腎皮質ホルモンが過剰に分泌される病気で、シニア犬に多いです。水を大量に飲むようになり、オシッコの量が増えます。おなかがふくれ上がることもあります。また毛が乾いて弾力性がなくなる、体の両側が同じように脱毛する、筋肉が弱くなるもしくは萎縮する、異常にたくさん食べるなどの症状もあらわれます。
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大腸炎[だいちょうえん]
大腸の粘膜が炎症を起こす病気です。下痢を起こし、便には粘液が混じっていることがあります。炎症が進んで潰瘍ができると血液も混ざります。排便の回数が増え、便が出ないのに何度もトイレに入ったり、力んだりする様子が見られることもあります。
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膵外分泌不全症[すいがいぶんぴふぜんしょう]
慢性膵炎や肝臓の萎縮などが原因で、膵臓から消化に必要な酵素が分泌されず、消化不良を起こしてやせていく病気。充分に食べているのにやせている、食べ物をあさって食べる、自分のウンチを食べたり、大量のウンチをするなどの症状が見られます。
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膵炎[すいえん]
膵臓が炎症を起こす病気です。急性の場合は腹部が激しく痛むため、犬は体を丸めたりして苦しみます。おもな症状は、下痢や嘔吐で、同時に起こると脱水症状を起こし、場合によっては危篤状態になるので早急に動物病院へ。ただし、慢性の場合は、症状が出ない犬もいます。
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肝臓病(肝機能障害)[かんぞうびょう(かんきのうしょうがい)]
なんらかの原因で肝臓の機能が働かなくなる病気を総称したもので、正式な病名ではありません。共通して、食欲不振や多飲多尿(水をたくさん飲み、たくさんオッシコをする)になるケースが多いです。
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肺炎[はいえん]
ウイルスや細菌、寄生虫などの感染症がおもな原因で、肺と気管支が炎症を起こす病気です。セキが出ることが多く、吐き気も誘発されます。ゼーゼーと苦しそうな呼吸をしたり、口を開けたまま呼吸をしたりします。呼吸が浅く、速くなることもあります。ひどい発熱や呼吸困難で倒れることもあります。
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気胸[ききょう]
ケガや感染症などによって、肺や気道の一部が傷つくと、そこに空気が侵入して肺を圧迫し、呼吸困難の状態になる病気です。呼吸は浅く速くなり、胸を広げて呼吸しようとするので、いつもより胸部が大きく見えることも。
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気管支炎[きかんしえん]
おもに感染症によって気管支に炎症を起こした状態。まれに有毒なガスや化学薬品を吸い込んだり、異物を誤飲することによる外傷が原因でなることもあります。空セキを繰り返し、吐くしぐさをします。症状が重いと、食欲も元気もなくなります。苦しそうな呼吸や口を開けたままの呼吸をすることもあります。
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気管虚脱[きかんきょだつ]
気管が正常な状態を保てず、扁平につぶれてしまうことで、呼吸が困難になる病気で、遺伝的な異常のほか、肥満やリードの引っ張りグセも原因になります。気管の変形が徐々に進行し、ひどくなると苦しそうな呼吸や激しいセキのほか、よだれを垂らしてあえいだりします。パグやボストン・テリアなど、短頭種に多く見られます。
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喉頭麻痺(こうとうまひ)
のどの入り口が麻痺して呼吸がしづらくなる病気です。声がかすれたり、進行すると呼吸困難に陥ります。大型のシニア犬に多いといわれています。
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肺動脈弁狭窄[はいどうみゃくべんきょうさく]
先天的に肺動脈の根元が狭いことが原因で、心臓の肥大や肺の血圧の低下が起こり、呼吸困難などの症状があらわれます。
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低たんぱく血症[ていたんぱくけっしょう]
血液中のたんぱく質の濃度が低くなる症状で、原因は腎臓や肝臓、腸などの障害や胃潰瘍、出血、やけどなどさまざま。その結果、腹水(おなかに水がたまる)をおこすことも。