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犬の時間は早い【穴澤賢の犬のはなし】

先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。

また動物病院に行ってきた。特に異常はないのだが、この前の検査で大吉の腎臓の数値がやや心配とのことだったので、念の為、尿検査を受けておくことにしたのだ。結果は特に異常は見られないとのことだった。ひと安心。

スピードが速い犬の時間感覚

ついでに簡単なエコー検査もしてもらうことにしたが、そちらも特に異常なし。ただ「横浜山手犬猫医療センター」の上田院長曰く、犬は腫瘍の成長スピードなどが人間よりも早いとのことだった。
だから3カ月前の検査ではなんともなかったのに、次に見たら結構な大きさになっていることがあるという。だから10才になる大吉は、半年に一度は検査しておいた方がいいらしい。
それが分かっていたからこそ、富士丸も半年に一度は検査を受けるようにしていた。それでも突然死があるのを知っているから、やはり最低でも定期検診はしておくべきだろうと思っている。
毎回、検査を受けるときは内心ちょっとハラハラしている。そしてなんともないと言われると、ふぅ〜と安堵する。富士丸のことがあったから、より過敏になっているのかもしれない。けれど、それくらいでいいと思っている。

検査は必ず受けさせる決意

今回も腎臓の数値が心配と言われたときは動揺したが、尿検査までしてみて良かったと思う。大吉も、もう10才で立派なシニアだ。動きはまだまだ若いが、いつどこがおかしくなるか分からない。そんなときに、いち早く見つけるのが大切だろう。
7才になる福助も、同じ気持ちで見ている。だからどんなに嫌がられても、診察室に入るのを全力で拒否されても、動物病院に行くことは譲らない。そこはまぁ、あきらめてくれ。しかし、嫌なことは何ひとつされたことがないのに、なぜそこまで嫌がるのかね、君は。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
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大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。
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