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初対面の犬に好かれる秘訣は「目を合わせない」こと!?|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.115
初対面の犬に会ったとき、いつもどんなふうにアプローチしますか? 「かわいい~♡」と言って近づく? 頭をなでる? 実はそれ、すべてNGかも! 今回は、西川先生がいつもやっている、初対面の犬への接し方を紹介! 犬の警戒心を解く方法、なぜそうしたほうがいいのか、また、初対面で嫌われるNG行動についても解説します(編集部)
女性にではありません。犬にです。
生徒さんとして関わった犬からすれば、ときどき会って、会うたびにフードをくれる、嫌なことをしないおっさん(じいさん?)なのですから当然でしょう。
ときどき会って、会うたびにお年玉をくれたり、お菓子をくれたり、遊んでくれたりする、そんな親戚のお姉さんとか、おばさんとかいませんでしたか?
おばちゃんの家の子どもだったらよかったのに、って私はよく思ったものです。まぁそれと同じような存在だということです、犬にとって私は。
ただ、私初対面でも結構好かれます。
あ、もちろん、女性ではなく犬にです。
初対面に好かれる、言い方を変えると初対面の犬に嫌われないということです。もちろん、そこには秘訣がある。
やってはいけないこと
ブース内に私がいてテーブル越しに相談者が座る。相談者の背後には、通路があり、通路を挟んで向かい側に何かしらの別コーナーがある、そんな作りでした。
相談を受けているとき、私から見て通路の左から女性がフレンチブルドッグを連れて歩いて来るのがわかりました。右からは、犬連れではない女性が歩いてきています。
「わぁかわいい!!」
右から歩いてきた女性が大声を出しながら犬に近づき顔をのぞき込んだ瞬間、事は起こりました。
「ぎゃー!!!」
その女性の口からは、叫び声が発せられたのです。
もうお分かりですよね、やってはいけないことが。
相手を見て顔を近づけることです。
何者か分からない相手をじっと見ること、これは人間同士であれば、ガンを飛ばす、メンチを切るなど、言い方はさまざまですけど、かなり挑戦的な態度となる。さらにその顔を相手に近づけることは、もはや一髪触発な状況となるわけです。
視線を合わせる2つの意味
相思相愛の関係であれば、愛情の確認作業となるわけです。
犬と我々の関係も同じです。
好ましい関係ができていれば、犬と視線を合わせることは、問題ありません(というか好ましい。幸せホルモンが人にも犬にも増える)。
ただ、好ましい関係ができていない相手とのアイコンタクトは、挑戦を意味する。
嫌われない秘訣の代表格はこれ。特にファーストコンタクトでは相手をじっと見ないことです。
というか相手をなるべく無視すること。あなたには興味がないという態度を示すことなのです。

積極的な態度を示さない
そこで持っているフードをあげたりすると、警戒心が溶けていきます。
逆に経過している初対面の犬に、こちらからフードをあげようと積極的な態度を示すとどうなるか。
「自分に何かをしよう(させよう)としている」と感じるのでしょう。犬の警戒心はなかなか溶けていかない。
相手を無視して相手からのアプローチを待つ。
ちなみにこの方法、他の動物にも有効だったりします。
以前イルカとの触れ合いに子どもと参加したことがあります。
イルカが自由にしている水の中へと、参加者は入ります。私以外の子どもおよび親御さんたちはイルカを触ろうと、イルカに近づこうとする。
私はそんなことはしない。イルカへの接近は一切せず、じっと動かず手で水面をチャプチャプいじって音を立てるだけ。
結果、最初にイルカに触れたのは私だったのです。
まぁイルカの話はそれはそれとして、先の方法、犬にはぜひお試しください。きっと短時間でお近づきになれますよ。

西川文二氏 プロフィール
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