犬が好き
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犬あるある・おやつで一本釣り!?|連載「ここ掘れここ柴」vol.22
今週の「柴犬のここが好き」
釣れるとこ。
おお!これは大きいぞ!
すごい引きだ!
グググググ!!!
やりませんか?
カツオの一本釣りごっこ。
ピチピチピチピチ。
いい感じにはねてくれる柴犬さん。
散々釣りごっこを楽しんだ後に、少し歯や顎が心配になることも。
全体重がかかっていると思うと、歯がぐらついたりしてないかしらとチェックしたりします。
ならしなきゃいいのにと思うのですが、本犬も結構楽しそうだし、つい乗ってしまってやっちゃうんですよね。
ご主人が思う以上に柴犬さんはタフですね。
でもたまに、かたーいウマウマをかじっている時に歯から血が出ることありますよね。
出血してまで食べなくてもいいのに。
取り上げようとすると釣り上げられて…また引っ張りっこが始まってしまう。
柴犬さんとご主人の無限ループはいろんな場面で見受けられますね。
「も〜」「また〜」と言いながらご主人の顔はニヤニヤ。
あえて無限ループに落ちていく。それが柴犬の魅力なのです。
さんざん迷った避妊手術をしようと決めた理由
すごくすごく悩みました。
もうすぐ4歳になるこよみに手術は必要なのか。
実は、私が子どもの頃、初めて家族になった柴犬はなは、乳腺腫瘍で亡くなりました。
2歳の時に出産を経験したはな。若い頃に避妊手術をしていれば、はなはもっと長く生きられたのではないか。
そう考えることがよくありました。
こよみを迎えた時、避妊手術をしていないと知った時はショックもありました。
病気のリスクがあるのではないかと。はなと同じ病気になってしまったらどうしよう。
はなの体でどんどん腫瘍が大きくなっていくあの恐怖をもう二度と経験したくない。
獣医さんのお話で、今、こよみが避妊手術をしても、病気のリスクが減ることがあまり期待できないと知りました。
しかし、ヒートが来た時にこよみの気性が少し荒くなるのを感じていましたし、今後ワンコがたくさん集まる場所に行くこともあるかもしれない。万が一妊娠してしまうことがあっては大変だし、悩みに悩んで、家族で何度も何度も話し合いをしました。
父は健康なこよみの体に会えてメスを入れることのリスクを考え反対の立場でした。
そんなとき、はなのことがよぎりました。
はなは、乳腺腫瘍が発覚して、一度は手術をしましたが、その後また腫瘍が大きくなってしまったのです。しかし、その時はなはもう年を取りすぎていて、全身麻酔のリスクのほうが大きく、もう手術はできなかったのです。
こよみは若く、健康です。今なら、麻酔のリスクも少ない。
今後のこよみの犬生を考え、穏やかに過ごしてもらうためにも手術を受けようと決心しました。信頼できる先生に出会い、父も納得した上で手術の日を迎えました。
手術には一泊の入院が必要でした。
入院用のケージに入れられたこよみは、何度もケージをひっかいて泣きました。
私も母も目に涙をためて動物病院を後にしました。
こよちゃん頑張ってね。
こよみがいない実家で家族3人で過ごすのはなんだか変な感じでした。
はなもそらもいなくなったあの時の寂しさに似ていました。
おかえりこよみ
先生に連れられてケージから出てきたこよみ。
感動の再会を期待してしまった私たち。
私たちの顔を見たらこよみはなくかもしれない。飛びついて喜ぶかもしれない。
こよみは…ちらりとこちらに目をやると、ふいっと視線は外し、先生に体を預けていました。
先生からピンクの術後服を着せてもらい、そのまま先生に抱かれているこよみ。
こちらに来ない。
怒っているんだろうか。私たちに不信感しかないんだろうか。
せっかく家族になれたのに、また置いてけぼりにされてよその子になると思ったのだろうか。
時期尚早だったのかもしれないと後悔と不安に襲われました。
元気が無く、目を合わさないこよみを抱き、家に帰りました。
不安のドキドキはおさまりませんでしたが、それを感じさせてはいけないと努めて明るく振舞いました。
家に帰って落ち着いたのか、しばらくは傷の辺りを舐めたり落ち着かないようしでしたが、すぐに眠ってしまいました。
「こよちゃんは本当に頑張ったね」「えらかったね。」「すごいね」ありったけの褒め言葉をこよみにかけてやりました。
傷口を痛がる様子もなく、翌日には散歩にも出ることができましたし、心配していたおしっこもちゃんと出ました。
こちらが心配になる程スタスタ歩くのですが、あまり歩きすぎてもいけないと、帰りは抱っこすることにしました。
普段あまり抱っこさせてくれないこよみを抱っこして歩くのはなんだかとても幸せで、やはり少し疲れもあったのか、体をしっかり預けてくれていることに喜びも感じました。
一週間もすると、手術前と変わらない距離を歩けるようになり、ピンクの術後服がレスリングのユニフォームに見えてしまうほどたくましいこよみさんでした。
「術後服まで着こなしてしまうなんて。こよさん、ほんまに美人やわ。」
と親バカぶりが増したことは言うまでもありません。
手術を通して、こよみのことを家族でしっかり話し合うことができたし、こよみがどれだけ愛しく大切な存在かということを改めて感じました。
避妊手術のはやはりリスクもあるし、賛否もあると思います。
私はこよみのご主人として今回の決断に至りました。どちらの立場をとるものでもありません。
どんなことがきっかけになるかわかりませんが、何気ない毎日の中で家族みんなで愛犬のことを真剣に考える時間が取れたらいいなと思います。
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