犬が好き
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「愛護精神を広め飼い主さんの教育にも力を注ぐ」ただ保護するだけではない動物愛護センターの新しいスタイル
今回は、2013年に都道府県の自治体では初めて『犬の殺処分数ゼロ』を達成し、2019年に施設の全面的な建て替えを行い、2019年6月に新施設へ生まれ変わった「神奈川県動物愛護センター」。
全国からも注目される新たな取り組みと、施設内の目を見張る設備について紹介します。
全国からの寄付に支えられて生まれ変わったセンター
その結果、約2億9000万円の寄付金が集まり、自治体の予算と合わせて新センターを誕生させることができました」
犬や施設の様子は、包み隠さずオープンに
また、新センターになってからは、県内外の人々との交流を深め、愛護精神を広めるために、夏休み飼育体験教室や獣医師体験教室などを実施しています。
犬の譲渡希望者はセンター主催の講習会に参加
毎月第2・第4金曜日に開催されますが、平日にもかかわらず多くの人が参加していました。
センターから犬を迎えるには、この講習を受けてから、希望の犬を決めて、その後あらためて個別面接を受けます。
そして面接の結果、譲渡可となった家族には、後日センターで犬の譲り渡しをします。
「講習を受けると受講証として教材にスタンプが押され、5年間有効になります。
当センターから譲渡する犬は1家族に1頭まで。
譲渡希望者が、本当に責任をもって終生飼育できるのか面接でしっかりと話を聞きます。
家の中のどの空間で犬を飼う予定なのか、写真も見せてもらうので、譲渡した犬がまた戻ってくることが、なくなりました」と上條さん。
講習会ではしつけやマナーなども学ぶ
次に、施設内でいちばん広い屋内スペースでは、しつけのデモンストレーションが行われ、モデル犬が「スワレ」「マテ」「横につけ」などの動作を披露。
そして、最後に飼い主さんを募集している犬たちとのふれあいタイムに。
この日は4頭の犬たちが登場し、参加者はお目当ての犬と楽しそうにスキンシップをとっていました。
「1頭の犬に複数の希望者がいた場合はどうするのですか?」など、参加者からは次々と質問が出て、上條さんも忙しそうに対応していました。
出典/「いぬのきもち」2020年4月号『犬のために何ができるのだろうか』
取材・文/袴 もな
撮影/筒井聖子
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