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犬の世界にもある「Go To 〇〇」|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.44
「ステイホーム」「ソーシャルディスタンス」など、コロナ禍で使われる用語がじつは犬の世界でも、似たような用語があるんです! なかでも「Go Toキャンペーン」のような「Go To〇〇」という言葉の使い方は、犬の世界ではおなじみの用語。どのように使うか知っていますか?(編集部)
Go To Travelに、Go To Eatなどというのも、このところ頻繁に耳に目にします。
これらの横文字ワードをこれでもかと、テレビや新聞、ネットで目にするなか、ふと気がついたことがある。
それは、いずれにも犬のトレーニングに関係する言葉が入っている、ということです。
英語を使って犬に合図を教える場合、マテはStay。フセはDown。
Socialは合図にあるわけではないけれど、社会化のことを英語ではSocialization(ソーシャライゼーション)っていうのです。
そしてGo Toは……
Go To どこどこは、言わずもがな「どこどこに行って」という意味
「Go To Bed」 は、ベッドに行ってその上でフセをする。その一連の動作を指示していることに。
もっとも、House と指示すればクレートに入るように教えられるし、Bed と指示すればベッドの上でフセをするようにも教えられる。
Go Toをつけるかどうかは、例えばベッドを持って来ることも教えたいかなどによります。
「ベッドに行ってフセをする」はGo To Bed、「ベッドを持ってきて」はTake Bed、となるわけです。
「Go To Place」トレーニング
「Go To Place」のトレーニングと呼んでいますが、Houseの指示でクレートに入れるようになれば、来客への飛びつきなどを防ぐことができます。
外の音に警戒して吠えっぱなしになる(苦情のもと)ことも防げます。
雷が近づいてきたようなときにも犬の不安を最低限に留められます。
「Go To Place」のトレーニングは、さまざまな問題の予防になり、さまざまな問題の解決にもなる。
家庭犬(=コンパニオン・ドッグ)には不可欠なトレーニングといえるのです。
「災害に備えて」クラスにおける「Go To Place」
そこでは「Go To Place」のトレーニングを数週に渡って行っていきます。
「災害に備えて」のクラスで行う「Go To Place」は、緊急地震速報の音に反応して自らハウスに入る。それを目指すこととなります。
Houseの指示でクレートに入れる犬ならば、それほど難しいトレーニングではありません。
Houseの指示の直前に緊急地震速報の音を聞かせるだけです。
これを1日数回何日も繰り返すと、やがて犬は緊急地震速報を耳にした段階でハウスに入っていくようになる(高次条件付けといいます)。
いざ地震となれば、緊急地震速報に反応して自らクレートに避難。そういう行動を犬は身につけていけるのです。
どうです? ぜひご自身の犬にも……
え? そもそもHouseの指示でクレートに入れないって?
だったらまずは、「Go To 犬のしつけ教室」、ということですね。
写真/Can ! Do ! Pet Dog School提供
https://cando4115.com/index.html
西川文二氏 プロフィール
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