1. トップ
  2. 犬が好き
  3. 連載
  4. 犬ってホントは
  5. 犬は身振り手振りをよく見ている|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.47

犬が好き

UP DATE

犬は身振り手振りをよく見ている|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.47

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「いぬのきもちWEB MAGAZINE」が送る連載、家庭犬しつけインストラクター西川文二氏の「犬ってホントは」です。
今回は、犬が言葉の意味を理解しているかどうかがわかるお話。「オスワリ」や「フセ」など、犬にさまざまな合図を出しますが、犬は本当に意味を理解し、聞き分けていると思いますか? ひとつひとつ理解している犬もいれば、ざっくりと理解している場合や、人の身振り手振りで判断している可能性も。まずはちょっとしたテストを試してみてください(編集部)


テストです。
犬にリードをつけ、どこかにつないでください。
次に、腕を後ろに組み、「オスワリ」を言葉で指示してみてください。
オスワリができたのなら、同様に「フセ」を。さらに、フセからオスワリへ。
指示通りに犬が姿勢を変えたのなら、あなたの犬は「オスワリ」と「フセ」の単語の意味を理解している可能性があることになります。
はてさて、結果はどうでした?

フセもオスワリも余裕を持ってできる長さで、リードを動かない場所につなぎ、飼い主は1mほど犬から離れる

なぜ犬は指示通り動かなかったか

前回、「合図は手がかりのようなもの」という話をしました。
実は犬が手がかりとしているのは、言葉だけではないということです。彼らは、我々の飼い主の動き、特に手の動きも、何をしていいかの手がかりにしている。
というか実は、犬にとっては、その手の動きの方が理解しやすいのです。
我々だってお互いによくわからない言語間での意思疎通を行うには、まずは身振り手振りを伴ってのやり取りから……です。
言葉が人間のようになくてはならないというわけではない犬にとっては、なおさらのこと。
後ろに手を組まれ、その身振り手振りがわからない状態では、犬は何をしていいかの手がかりを掴みきれなかった。そういうことなのです。

言葉だけの合図で動かなくてもガッカリしないでOK

言葉の合図を、訓練用語では「声符」といいます。
それに対して、手などの動きの合図を「視符」といいます。
訓練競技会では「指示は声符のみで」といった訓練科目もあったりしますので、あなたの犬がコンパニオン・ドッグではなく、競技会を目指している犬であるのなら、声符のみの指示に反応するようトレーニングする必要があるでしょう。
でも、家族として迎え入れたコンパニオン・ドッグであるのなら、身振り手振り(視符)を伴った合図で、犬が動いてくれるのであれば、コミュニケーション上、なんら問題はありません。

人間だって、身振り手振りを交えてコミュニケーションを取っている。その方が相手にわかりやすく、親切ということ

つい立て越しに指示を出すなどといったことも過去には

犬が言葉だけの指示に従って動いているか、その確認のために、つい立て越しに(指示を出す飼い主の姿が見えない状態で)指示を出してみる。
これ、90年代にインストラクターを目指している段階で、トレーニングレベルをチェックする方法として、私が学んだことのひとつです。
なんでこんなチェック項目を学ぶ必要があったか?
前回のコラムで取り上げたように、当時はコマンド、号令と言った言葉を当たり前のように使っていた。
今思い起こせば、声符のみでコントロールできるようにすべきと、コンパニオン・ドッグのトレーニングといえども、まだまだ訓練の延長線上にあったのだなと思います。
さてと、冒頭のオスワリからフセ、フセからオスワリの指示。今度は手を後ろに組まずに、身振り手振りもつけてやってみてください。
え? オスワリからフセはできたけど、身振り手振りをつけてもフセからオスワリができない犬がいる?
それは困りましたね。
身振り手振りをつけてもフセからのオスワリができない。それはなぜなのか。
ではでは、その理由を次回お話することといたしましょう。

本文冒頭で「単語の意味を理解している可能性がある」と記したのは、「オスワリ」と「フセ」を区別して理解しているのではなく、「オスワリ」と「それ以外」と理解している可能性もあるからです

文/西川文二
写真/Can ! Do ! Pet Dog School提供
https://cando4115.com/index.html

西川文二氏 プロフィール

公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)認定家庭犬しつけインストラクター。東京・世田谷区のしつけスクール「Can ! Do ! Pet Dog School」代表。科学的理論に基づく愛犬のしつけ方を提案。犬の生態行動や心理的なアプローチについても造詣が深い。著書に『イヌのホンネ』(小学館新書)、『いぬのプーにおそわったこと~パートナードッグと運命の糸で結ばれた10年間 』(サイゾー)、最新の監修書に『はじめよう!柴犬ぐらし』(西東社)など。パートナー・ドッグはダップくん(15才)、鉄三郎くん(11才)ともにオス/ミックス。

CATEGORY   犬が好き

UP DATE

関連するキーワード一覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人気テーマ

あわせて読みたい!
「犬が好き」の新着記事

新着記事をもっと見る