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子犬にも成犬にも確実性の高い、トイレの教え方|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.54
今回は、確実性の高いトイレの教え方について。西川先生が長年の経験から、最も失敗が少なく教えられる方法を解説しています。子犬はもちろん、まだトイレを確実に覚えていない成犬にも有効です(編集部)
用意するのはクレートとサークルです。
トイレはどうするのかって? それはですね、サークル全体がトイレなのですね。
子犬を2カ月齢で迎える状況を想定して話を進めていきます。
クレートって何? っていう方もおられるかもしれませんので、まずはその説明から。
クレートとは小型犬の場合、プラスチック製のキャリーケースがそれにあたります。大人になったときに30kgに成長する犬でも2カ月齢のときは、10kgに満たないのが普通です。
その体重までであれば、プラスチック製のキャリーバッグはペットショップに用意されているはずです。
クレートを活用するトイレトレーニングは、このクレートを犬の寝床とするところから始まります。
クレートから犬を出すタイミング
適度に狭いとは、中で排泄をしてしまえば、自らの体が汚れてしまうという広さのことです(頭を下げた状態で犬が中を一周できる広さ、丸まってリラックスして寝られる広さ、は必要)。
前々回のコラムでお話ししたように前々回のコラムでお話ししたように、犬も例外ではなく動物はその習性として、自分の寝床や体を汚さないようにする。自分の寝床や体が汚れることは、病気になりやすい、捕食相手から見つけられやすい、獲物に感づかれやすい、などから、生き延びるのに不適だからです。
適度に狭いクレートに犬を入れておけば、犬はその中では排泄をガマンします。とはいえガマンの限界を超えれば、クレート内で排泄をしてしまいます。
2カ月齢の犬であれば、オシッコをガマンできる時間は3時間程度。2時間半オシッコをさせなければ、膀胱にはかなりのオシッコがたまります。
サークル内にはトイレシーツを敷き詰めて
2時間半クレートの中に入れば、犬の膀胱にはかなりオシッコがたまることになります。その時点で、クレートから出し広いトイレサークルに入れてあげれば、犬は待ってましたとばかりに排泄をする。
排泄をしたら、フードをあげサークルから出し、遊んであげます。
犬のみならず動物は、結果的にいいことが起きた行動を習慣化していきます。
サークルの中で排泄をするとフードがもらえることだけではなく、遊んでももらえる。
数回これを繰り返すと、ある程度オシッコが溜まっている状況で、サークルに入れると犬はすぐにそこで排泄をするようになるのです。
クレートからトイレサークルまで歩かせる
これも数回体験させる、犬はクレートから出すと自らトイレに行き、排泄をするようになるようになるのです。
そのあとは、トイレの場所は変えず休ませるクレートの場所をトイレから離していき、リビングのさまざまなところからトイレサークルに歩いて行く体験をさせるのです。
1カ月ほどこれを徹底し、トイレ以外での排泄を体験させなければ、犬は自然とトイレ以外での排泄はしなくなるのです。
あとはサークルの各面を一つずつ外していき、トレーだけを残した状態でトイレとしていきます。
以上が確実な室内トイレのトレーニング方法です。
失敗させずにすみ、気づかぬうちに自らトイレに行って排泄するようになっている。
トイレでお悩みの方は、ぜひ参考に、トイレの教え直しを行ってください。
写真/Can ! Do ! Pet Dog School提供
https://cando4115.com/index.html
西川文二氏 プロフィール
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