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毎年100頭以上の犬猫を保護する女性 元野犬、捨てられた子犬の譲渡先での新しい家族との暮らしを聞いた

毎年100頭以上の飼い主のいない犬猫を保護し、譲渡する活動を家族全員で行っている神保枝美さん。
その取り組みをご紹介します。

1回目の記事|「動物たちに恩返しをしたい」過去引きこもりだった女性が、飼い主のいない犬や猫のために奮闘

2回目の記事|「どんな犬も幸せになってほしい」家族が一丸となって犬・猫を保護する”ファーブル家”の日常を聞いた

近所から譲渡先を探すのがおすすめ

お散歩のあと、保護犬の足を拭く神保さん。嫌がらずに拭かせてくれるよう、根気強く教えていきます。
周囲のサポートを受けながら、飼い主さんのいない犬猫を家族で保護、譲渡している神保さん。
神保さんは、保護活動をするうえでは、近隣住民の方々と良好な関係を築くことが不可欠、と言います。
現在の場所に引っ越した当初、保護した犬猫の譲渡先を探すのに、まずは近所の方々を片っ端から当たってみたそう。

「今ではご近所さんの多くが、うちの保護犬・猫の飼い主さんになってくれてます(笑)。
ネットなどで遠方の譲渡先を探す前に、まずはダメもとでご近所から当たってみるのがオススメ。
近所づきあいが広がり、何かあればすぐに相談にも乗れるし、一石二鳥なんですね」

「まずはできることからやってみてほしい」

元飼い主さんからの虐待により、片目を失い、耳にも障害があるてんくん(推定5才)。神保さん宅で元気を取り戻しました
神保さんは、取材の最後に、
「今も多方面から、不幸な境遇の犬や猫を保護してもらいたい、という相談が寄せられますが、私個人ですべてを助けることはできません。
まずは、そうした犬猫を見つけた方が1頭でも自力で保護して、新しい飼い主さんを探す努力をしていただけたらと思うのです。
今後は、そのためのアドバイスやサポートにも力を注いでいきたいですね」
と話してくれました。

先住犬と仲良く暮らす源太郎くん

左が神保さんが譲渡した元野犬の源太郎くん。先住犬の平八郎くんといつも行動をともにするようになったそう。
昨年の6月に、山口県の元野犬だった源太郎くんを神保さんから譲渡してもらったTさん。
2頭いた先住犬のうち1頭が亡くなり、次は保護犬を迎えたいと思い、神保さんがいつも協力を仰いでいる「ハナ動物病院」に問い合わせをしたのが、出会いのきっかけでした。

源太郎くんは、神保さんが一度譲渡したご家庭から『噛む犬』という理由で戻ってきてしまった犬。
源太郎くんは超ビビリな性格だったため、最初のご家族とは、相性が合わなかったようでした。
あらためてTさん宅に迎えられた源太郎くんは、少しずつ心を開いていきました。

「うちの先住犬とも仲よくなり、怖がっていたお散歩にも少しずつ行けるようになりました。
男性が苦手だったのですが、夫にもすっかりなついてます。
たまに『ガウッ』となることもありますが、それにはちゃんと理由があるんです。
今後も大らかな気持ちで源太郎をみていこうと思います」とTさん。

捨てられてしまった子犬も譲渡先で幸せに

神保さんが子犬のときに保護したはるちゃん(右)。昨年保護した猫のなつちゃんとも仲よしです。
Nさんは、2019年6月に生後2カ月半のはるちゃんを家族に迎えました。
はるちゃんは、茨城県の民家の軒下で生まれた8頭の子犬のうちの1頭で、神保さんが譲渡できる月齢まで大切に育てたそう。

「譲渡前に、神保さんは家の飼育環境を見に来てくれて、親身なアドバイスもしてくれました。
今でははるはうちの子供たちと大の仲よしに」とNさん。
神保さんが送り出した犬たちは、素敵なご家族のもとで確かな幸せを手にしています。
※各情報は、2021年2月4日現在の情報です。

出典/「いぬのきもち」2021年4月号『犬のために何ができるのだろうか』
取材・文/袴 もな
撮影/筒井聖子
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