犬が好き
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毎年100頭以上の犬猫を保護する女性 元野犬、捨てられた子犬の譲渡先での新しい家族との暮らしを聞いた
その取り組みをご紹介します。
近所から譲渡先を探すのがおすすめ
神保さんは、保護活動をするうえでは、近隣住民の方々と良好な関係を築くことが不可欠、と言います。
現在の場所に引っ越した当初、保護した犬猫の譲渡先を探すのに、まずは近所の方々を片っ端から当たってみたそう。
「今ではご近所さんの多くが、うちの保護犬・猫の飼い主さんになってくれてます(笑)。
ネットなどで遠方の譲渡先を探す前に、まずはダメもとでご近所から当たってみるのがオススメ。
近所づきあいが広がり、何かあればすぐに相談にも乗れるし、一石二鳥なんですね」
「まずはできることからやってみてほしい」
「今も多方面から、不幸な境遇の犬や猫を保護してもらいたい、という相談が寄せられますが、私個人ですべてを助けることはできません。
まずは、そうした犬猫を見つけた方が1頭でも自力で保護して、新しい飼い主さんを探す努力をしていただけたらと思うのです。
今後は、そのためのアドバイスやサポートにも力を注いでいきたいですね」
と話してくれました。
先住犬と仲良く暮らす源太郎くん
2頭いた先住犬のうち1頭が亡くなり、次は保護犬を迎えたいと思い、神保さんがいつも協力を仰いでいる「ハナ動物病院」に問い合わせをしたのが、出会いのきっかけでした。
源太郎くんは、神保さんが一度譲渡したご家庭から『噛む犬』という理由で戻ってきてしまった犬。
源太郎くんは超ビビリな性格だったため、最初のご家族とは、相性が合わなかったようでした。
あらためてTさん宅に迎えられた源太郎くんは、少しずつ心を開いていきました。
「うちの先住犬とも仲よくなり、怖がっていたお散歩にも少しずつ行けるようになりました。
男性が苦手だったのですが、夫にもすっかりなついてます。
たまに『ガウッ』となることもありますが、それにはちゃんと理由があるんです。
今後も大らかな気持ちで源太郎をみていこうと思います」とTさん。
捨てられてしまった子犬も譲渡先で幸せに
はるちゃんは、茨城県の民家の軒下で生まれた8頭の子犬のうちの1頭で、神保さんが譲渡できる月齢まで大切に育てたそう。
「譲渡前に、神保さんは家の飼育環境を見に来てくれて、親身なアドバイスもしてくれました。
今でははるはうちの子供たちと大の仲よしに」とNさん。
神保さんが送り出した犬たちは、素敵なご家族のもとで確かな幸せを手にしています。
出典/「いぬのきもち」2021年4月号『犬のために何ができるのだろうか』
取材・文/袴 もな
撮影/筒井聖子
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