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気圧や湿度で犬の体調が変わる”気象病”とは?台風の多い季節に知っておきたいこと
犬の中には気圧や天気の変化による「気象病」で体調変化が起こるコもいるようです。
台風が多い季節に知っておきたい犬の「気象病」について、いぬのきもち獣医師相談室の先生に聞きました。
犬は「気象病」で体調を崩すことがある
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「本当です。正式な病名ではないですが、「気象病」と呼ばれることがあります。気象病は季節の変化が体に影響して症状が出るものです。
例えば、外の気圧にあわせて体の中の圧が変わってしまい、体調に変化がみられることがあります。」
台風の接近と犬の体調不良の関係性
獣医師:
「本当です。台風が近づいてくる際に、外で変化するのは気圧、風、湿度、気温ですが、この全てが犬の体に影響します。
体質的に敏感なコや体の弱いコは、これらの外の変化と同じように体の中も同じ状態になってしまうのです。
人でも同じことがいえますが、気圧の影響を受けやすい人がいます。
例えば、湿気が増えると体の中も水が増えて体がむくみ、気圧が下がると体内の圧も下がり、それを防ごうと血行や血圧、心拍をあげて対応します。
何も心配事はないのにドキドキしたり、血圧や血行が激しくなり周辺を圧迫し頭痛がするのはこのためです。」
台風の接近による影響と思われる犬の気象病の症状
獣医師:
「脳の病気では頭痛や発作を起こしやすいです。心臓病では血液の循環が変化するため、肺水腫などの急変に注意が必要です。関節痛や腰痛の場合は痛みが起こりやすいです。
また、お腹の弱いコも下痢や便秘、食欲不振が出やすいです。咳の出るコも悪化するでしょう。他の多くの病気にも影響があります。
今年は特に湿度が高いので、体の冷えやむくみも起こしやすく、より症状が悪化しやすいといえます。」
持病のある犬は、台風の接近と体調変化を記録しよう
獣医師:
「台風の接近時、持病があるコは、健康なコよりも気圧の変化に影響をうけやすいので注意が必要です。
持病の程度が重いコほど治療を受ける必要が出てくるでしょう。健康なコもリラックスすることで乗り越えられると思います。
台風が来る何日前から調子が変わるのか、気圧の差がどれくらいで調子が悪くなるのかは個体差があります。
今は低気圧を知らせるアプリもあるので、記録を付けて愛犬の体調のリズムをつかむことも対策や心構えに役に立つと思います。」
台風の多くなる季節、気になる方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
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