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犬の尿路結石症とフード選び~症状・予防法・食事療法

尿路結石症とは、膀胱から尿道までの下部尿路で発症する病気です。ストルバイト尿路結石や、シュウ酸カルシウム尿路結石などがよくみられます。肥満だとかかりやすい病気も。症状や予防法を知り、フードや水の与え方などに気を付けて、飼い主の責任で、愛犬の健康を守りましょう。

尿路結石症は予防が肝心。水を飲む量が少ないと危険!

 膀胱から尿道までを下部尿路といい、この器官で発症する病気を下部尿路疾患といいます。犬では尿路結石症がよくみられます。
 犬の尿路結石症で代表的なものはストルバイト尿路結石症と、シュウ酸カルシウム尿路結石症です。ストルバイト尿路結石症はメスに多く、去勢済みのオスでは尿路閉塞もよくみられます。また、水を飲む量が少ないとオシッコが濃くなるので、結石ができやすくなります。
 尿路結石症では、病状のコントロールや再発の予防に、充分な水分摂取と専用フードによる食事管理がとても重要になります。

ストルバイト尿路結石は 療法食で結石を溶かすことも可能!

 犬のストルバイト尿路結石症は、感染症が引き金になることがほとんどです。オシッコがアルカリ性(pHが7より高い)のとき、オシッコの中のリン酸アンモニウムマグネシウムが飽和して結石ができます。
 この結石は、手術で取り除くほか、抗生物質で結石の原因をコントロールしながら、専用の療法食で尿pHを調整し、リンとマグネシウム、たんぱく質を制限することで溶かすことができます。結石を溶かしたあとは、再発防止用の療法食に切り替えます。療法食を与えている間は、ほかの食べ物を与えてはいけません。また、メーカーごとに療法食の内容が異なるので、必ず獣医師の指示に従って与えてください。

シュウ酸カルシウム尿路結石は 食事で再発防止を!

 シュウ酸カルシウム尿路結石症は、カルシウムや、シュウ酸を多くとることによってできやすくなる結石で、ミニチュア・シュナウザーやヨークシャー・テリア、プードルなどで多く見られます。溶けにくい結石なので、多くは手術で取り出しますが、再発率が高いので、手術後も療法食で再発を防止することが大切です。
 尿pHが酸性に傾きすぎると、オシッコの中のカルシウムの濃度が高くなって、尿石ができやすくなります。このため、再発予防食では尿pHを適正に維持するとともに、シュウ酸とカルシウムがオシッコの中に排出されすぎないよう、栄養調整をします。

栄養素の偏った摂取には注意。 尿路結石症への留意点は?

 犬の尿路結石には、犬種によってできやすいものがあります。例えば、ダルメシアンはプリン体の代謝異常があるため、尿酸塩尿路結石症がみられ、フレンチ・ブルドッグは、遺伝的要因でシスチン尿症による結石がみられます。
 ほかにもさまざまな結石が形成されます。 尿pHに気を付けるとともに、原因となる物質を摂取しすぎないようにすることが重要です。
いずれの結石も、膀胱の中でオシッコが長くとどまらないよう、水分摂取量を増やすことが再発防止につながります。汚れたトイレを放置せず、外でオシッコをする場合は散歩の回数を確保するなど、オシッコを我慢させないことも大 切です。

尿pHと 食事のタイミング

尿pHは、食事の時間とオシッコの時間の関係や、1日の食事の回数などに影響されます。時間を空けて何回か測るとよいでしょう。食事が1日1回だと、2回以上に分けて与えている場合に比べて、食後の尿pHの変動が大きくなります。
引用元:いぬのきもち『愛犬の栄養学事典』
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