冬の冷たい空気や乾燥は、もともと関節や皮膚、心臓などに持病のある犬にとって体への負担が大きく、悪化する原因に。
この記事では、寒い冬の時期にとくに持病が悪化しやすいワンちゃんの病気・ケガについて、くわしく説明します!
①僧帽弁閉鎖不全症→セキや呼吸困難が悪化すると命の危険がある
僧帽弁閉鎖不全症は、心臓の左心にある僧帽弁が閉じずに、血流が逆流する病気。冬の冷たく乾いた空気は心臓に負担をかけるため、セキや呼吸困難などの症状が悪化しやすくなります。
僧帽弁閉鎖不全症になりやすい犬種は?
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル/マルチーズ/チワワ/ポメラニアンなど
②甲状腺機能低下症→どんよりした表情になり、冬は寒さでブルブルと震える
甲状腺機能低下症は、代謝をつかさどる甲状腺ホルモンの分泌量が低下する病気。脱毛、元気がなくなる、寒さに極度に弱くなるといった症状が見られ、冬は一段と寒がりブルブル震えます。
③関節炎→血行が悪くなると関節に痛みが出やすくなる
過去に関節を痛めたことのある犬や関節が弱くなったシニア犬などは、寒さで血流が低下すると、関節に痛みが出やすくなります。動かない、痛い足をかばうなどの症状が。
関節炎になりやすい犬種は?
④椎間板ヘルニア→寝起きに突然足を引きずって歩くようになりことも
椎間板ヘルニアは、椎間板や背骨に無理な圧力がかかり、脊髄神経を圧迫して起こる病気。寒さで背中の筋肉がこわばると起こりやすくなります。
症状は痛がる、ふらつく、足を引きずるなど。
椎間板ヘルニアになりやすい犬種は?
⑤前十字靭帯断裂→寒い日の急な運動が引き金となって起こる病気
前十字靭帯断裂は、ひざで十字に交差している前十字靭帯が切れる病気。冬の寒い日に急に走るなどして発症します。
合併症で、半月板損傷を伴うことが多いよう。
前十字靭帯断裂になりやすい犬種は?
⑥乾性脂漏症→冬の乾燥で悪化し大量にフケがでる皮膚病
脂漏症には「乾性」と「油性」がありますが、冬の乾燥によって悪化しやすいのは、皮膚がカサカサになり、大量のフケが出る乾性です。
乾性脂漏症になりやすい犬種は?
アメリカン・コッカー・スパニエル/ミニチュア・ダックスフンド/トイ・プードル/シー・ズーなど
⑦皮膚炎→保湿不足になると悪化しやすい病気
皮膚が乾燥しやすくなる冬は、皮膚のバリア機能が低下しやすくなり、細菌や真菌が入りこんで「脂漏症」や「膿皮症」などの皮膚炎の悪化になることが。
皮膚炎になりやすい犬種は?
柴犬/シー・ズー/ゴールデン・レトリーバー/ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなど
⑧腎臓病→体が冷えると排泄回数が減り悪化しやすくなる
冬は飲水量や排尿回数が減るため、腎臓病初期の犬は悪化しやすくなります。悪化すると多飲多尿、食欲減退、嘔吐、脱水などの症状が見られます。
⑨気管虚脱→冷たい空気が刺激となりセキが出やすくなる
もともと気管がつぶれて空気が通りづらい気管虚脱の犬は、冷たい空気や冬に乾燥が刺激となってセキが出やすくなります。
悪化すると呼吸困難や気管支炎、肺炎になる犬もいます。
気管虚脱になりやすい犬種は?
トイ・プードル/ヨークシャー・テリア/ポメラニアン/チワワなど
⑩三尖弁閉鎖不全症→おなかの中に腹水がたまる病気
三尖弁閉鎖不全症とは、心臓の右心にある三尖弁が閉じずに、血流が逆流する病気。冬にむくみや腹水などの症状が悪化しやすいとされています。
また、フィラリア症と関連して起こることも。
体が冷えると、愛犬の持病が悪化しやすくなります。飼い主さんは、愛犬の体調に変化がないか、よく見てあげるようにしてくださいね!
出典/「いぬのきもち」2016年12月号『寒い季節に起こりがちなトラブルを総まとめ 冬の病気・ケガ一覧表』
文/Honoka
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。