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【緊急配信】死亡例も報告。マダニが媒介する感染症「SFTS」の脅威が全国的に拡大か?

Photo by Getty Images
マダニが媒介とする感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」。ここ最近、感染例が全国的に報告されています。愛知県や三重県では人の死亡例が、茨城県では、ペットとして飼われていた猫に「SFTS」ウイルスの陽性が判明。これまで西日本を中心に発症報告がされていた「SFTS」ですが、関東地方でペットが感染したことが確認されたのは初めてとみられています。愛犬、愛猫、そして飼い主さんの健康を守るため、今すぐできる対策を解説します。

「SFTS」とは何か?

「SFTS」とは、マダニが媒介する人獣共通感染症。正式には「重症熱性血小板減少症候群」という名称です。マダニの吸血によって病原ウイルスが感染する病気ですが、犬や猫がSFTSに感染すると、元気や食欲の低下、発熱、下痢、嘔吐、黄疸などの症状がみられます。有効な治療法がなく、犬の場合は症状を示さないこともありますが、猫の場合、致死率が60〜70%と高く危険な病気と言えます。
マダニの体調は約2~6mm 画像提供/佐伯英治先生
マダニは吸血すると100~200倍の体重にまで巨大化 画像提供/佐伯英治先生

「SFTS」は犬猫から人に感染する可能性がある!

「SFTS」は当初は人の感染症として発見されましたが、ほどなく様々な動物にも感染することが明らかになりました。主な感染経路は病原ウイルスを保有したマダニに直接刺されることによりますが、感染した動物の唾液や糞便などからも人に感染する可能性があります。人に感染すると発熱や嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血が見られ、腹痛や筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状などを起こすこともあります。致死率も10〜30%と言われている恐ろしい病気です。

室内でも注意が必要!愛犬、愛猫と飼い主さんを守る基本

マダニは屋外だけでなく、室内に侵入することもあります。感染を予防するためには「マダニ予防をする」ことが重要です。

愛犬の散歩時の注意点と対策

犬は散歩中にマダニに刺されるリスクがあるため、特に注意が必要です。散歩コースはできるだけ草や長い植物の少ない場所を選び、散歩後は必ず全身を確認します。吸血前のマダニは小さくて見つけにくいため、ブラシなどを使って、耳の後ろや首周り、足の間などを丁寧に調べましょう。もし発見しても、吸血中のマダニを無理に取り除こうとするとマダニの口器が皮膚の中に残ってしまい化膿することもあるため、発見後は速やかにかかりつけを受診しましょう。
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大切なのは獣医師への相談と定期的な駆除薬での予防

愛犬、愛猫への対策として大切なことは、まずは獣医師に相談し、適切な予防策を取り入れることです。マダニ、寄生虫感染から愛犬、愛猫を守るためには、動物病院で処方される寄生虫駆除薬を定期的に用いることが効果的です。

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まとめ

マダニは、私たちの知らないうちに愛犬や愛猫、家族に危険をもたらす存在です。日常の注意と予防を積み重ねることが、「SFTS」や感染症から守る最善の方法ではないでしょうか。今すぐ、できることから始めてください。
監修/いぬ・ねこのきもち獣医師相談室獣医師
画像提供/佐伯英治先生(獣医師、獣医博士 サエキベテリナリィ・サイエンス代表)
取材・文/いぬのきもちWeb編集室
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