「ホリホリ」は何のため?
部屋の中で飼い主さんと一緒にまったりタイム。そんなときにふと愛犬を見ると、一心不乱にソファーをホリホリしている、なんてことありませんか?「ソファーに傷が付くからやめてー!」と思いながら「そこに何が埋まっていると思っているのだろう?」と首をかしげてしまいます。
庭で遊んでいるときにも、同じようにホリホリすることがあります。愛犬の気持ちを分かってあげたいけれど、このホリホリという不思議な習慣は飼い主さんを悩ませます。今回は「ホリホリ」から分かる「いぬのきもち」を探ってみましょう!
好奇心からする「ホリホリ」
室内の床や庭の地面に気になるニオイを感じたとき、犬は「もっと近くでニオイを嗅ぎたい!」という好奇心が生まれます。地面に凹凸を見つけたときも「何があるんだろう?」と興味をそそられることもあります。そういった「ホリホリ」行動は犬の遊びなので、気の済むまで「ホリホリ」させてあげましょう。もしかすると「花咲か爺さん」のように財宝が出てくるかもしれませんよ!
寝床を整えるための「ホリホリ」
外の気温が高くなると、比例して地面の温度も上がっていきます。そんなときに見かける「ホリホリ」は、「地面を掘って涼もう!」という犬の知恵です。また、体にフィットする空間が好きな犬は、地面を掘って窪みを作り、そこを寝床にしようと整えているのです。室内で「ホリホリ」するようなら、もしかしたら寝床を整えているのかもしれませんね。「ホリホリ」することで気持ちが落ち着くのでしょう。
宝物を隠す「ホリホリ」
庭で楽しそうにゴムボールで遊ぶ愛犬。飼い主さんにとっては微笑ましい光景です。そろそろ家の中に入ろうと愛犬を見ると、遊んでいたゴムボールがない!庭を捜索すると、土を掘り返した跡が!そこからゴムボールが見つかったなんてことありませんか?
犬は、本能的に宝物を隠そうとします。その場所は地面の中。愛犬にとってゴムボールは大事な宝物だったのでしょう。「次に遊ぶときまで隠しておこう!」と思ったのかもしれませんね。
長時間の「ホリホリ」はストレスサインかも!
犬が「ホリホリ」をする背景には、さまざまな理由があります。理由が分かれば飼い主さんも納得の行動ですよね。しかし、いつまで経っても終わらない「ホリホリ」行動には、注意が必要かもしれません。
長時間「ホリホリ」をしていたり、飼い主さんが注意をしても「ホリホリ」をやめなかったりするときは、ストレスのサインかもしれません。散歩や運動、スキンシップなどで、上手くストレス解消をさせてあげましょう。
「ホリホリ」しているときの犬の気持ちが、少し分かりましたね。「何かあるの?」と声をかけて「ホリホリ」をそばで見守ってあげると、愛犬は「飼い主さんと一緒に掘っている」という感覚になり、楽しさも倍増するかもしれません。一緒にいる時間を共有することで信頼関係も増すので、おすすめですよ。
出典/「いぬのきもち」17年6月号『犬のオモシロ習慣図鑑』(監修:東京農業大学農学部バイオセラピー学科教授 獣医学博士 増田宏司先生)
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。