犬と暮らす
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Vol.12 アンチエイジング・未病のためにできること「 愛犬のすこやかアンチエイジング」
Vol.12 アンチエイジング・未病のためにできること
サプリメントは犬にとってよいもの?
サプリメントは薬ではなくて、健康補助食品というものなんですよね。それだけに「気軽に試してみようかな」という気持ちにもなりますが、センパイはまだ一度もサプリを飲んだことがありません。サプリはやっぱり与えたほうがいいのでしょうか。
そうなんですね、私は「サプリを飲むことは、犬の健康ベースを上げるため」というくらいに思っていました。飲むときは、獣医師さんやサプリメント管理士などのアドバイスを受けてから飲んだほうがよいそう。
「日本犬は、認知症になるケースが多いと聞くので、センパイにはDHAを飲ませようかと思います」そう私が言うと、先生は「それもいいですね。私の経験では、13才くらいで認知症の症状が出たケースがありました。気をつけておくのはいいことです」。
年齢を重ねるほど大切な健康診断
「食べさせすぎない、しっかり散歩をさせるなど、日ごろの生活習慣も大切です。でも厳しくし過ぎるのではなく、飼い主も犬と楽しみながらでいいんです。あとは、医学的にわかりやすいことでいえば、血液検査をときどき受けてみるといいでしょう。センパイは受けたこと、ありますか?」。「はい、3月に目元の脂肪を切除する手術のときに受けました」と私。
あぁ、ほんとにそうですねぇ……。センパイもこれから定期的に血液検査を受けさせようと思います。
「ブル系の犬などはオイリーな印象があったので本当に意外です」私がそう感想を言うと、先生は「被毛がオイリーなのと皮膚が乾燥するのとは違うんです。加齢によって、人間も乾燥肌になったりしますよね。犬の皮膚炎も乾燥が原因のことが多く、かゆいと犬もイライラしたり落ち着きがなくなったりします。出血するまで引っかいてしまう犬もいますよ。そうすると治療がまた大変になりますからね」。
住環境も愛犬の変化に合わせる
むむむ、そうなんですね。アンチエイジングは、身体だけでなく心の若々しさを保つことでもあるから、飼い主が愛犬の心をおもんばかるのも大切なんですね。
「あと足腰でいえば、フローリングの床が滑るのも犬にはあまりよくないんです。年齢とともに、後ろ脚を広げて腰をおろしたり、左右どちらかに重心を傾けるように座ったりする犬がいますが、これはフローリングが滑ることによって足腰に負担がかかっているケースが多いですね」とも。
私の「家の中で、家具などにぶつかる、なんて犬の話も聞きますが……」の問いに、先生は「目が見えなくなって、ということですね。でもそれはだいぶ見えなくなってからの話です。犬は感覚が鋭いので、慣れた家の中では、見えていなくても見えているかのように暮らせてしまうものです。なので、目のことを早めに発見するには、天気のいい日に外を散歩して、急に日陰に入ったときなどに犬が立ち止まったり、歩くのが慎重になったりしないかを注意して見ておくといいですよ」。なるほど、急な変化に犬が戸惑うようならば、視力に影響が出ているかもしれないのですね。
先生のお話を伺って私が痛感したのは、日々、犬を注意深く観察することの大切さ。そして、冷静に根気づよく犬とじっくり向き合うこと。そして、健康を保つために年に1度の血液検査を受けること。
センパイ、すてきなおばあちゃん犬になるために
読者の方々からも反応もあり、やりがいを感じながら執筆することができて、とてもうれしかったです。
センパイとは、これからもこの連載で学んだことを活かして暮らしていきます。その成果は、今後のセンパイの姿で確認してくださいね。センパイ、実はこの連載中にまたまた太っていました(高崎先生のところで計って発覚しました……泣)。
なので、まずはダイエットからスタート! そして私の目標は、元気なセンパイと2020年の東京オリンピックを観ること(そのころ、センパイは15才です)。みなさんも愛犬と一緒にいつまでも若々しくいてくださいね。12回、ご愛読くださりありがとうございました。
住所:〒166-0003 東京都杉並区高円寺南2-14-14
http://www.koenji-ac.com/
取材•文:いしぐろゆきこ
プロフィール
いしぐろゆきこ:愛犬誌や女性誌、WEBなどで日々の暮らし、犬猫に関するエッセイやモノのリコメンドを執筆。近著に『豆柴センパイと捨て猫コウハイ』(幻冬舎)。
http://www.blueorange.co.jp/yuruyuru/
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