犬をかわいい♡と思うシーンはたくさんありますが、かわいいと思うポイントは人それぞれですよね。あなたは、犬のどんなしぐさに心ひかれますか?今回は、人が犬を「かわいい!」と思うしぐさを、シチュエーションごとに画像と合わせてご紹介します!
あなたにとって犬のかわいい姿とは?
丸くて大きな瞳で飼い主さんを見つめる愛犬は、とても愛らしく魅力的な存在です。犬を飼ったことが無い人でも、公園などで犬を見かけると「かわいい!」と思うこともあるでしょう。犬は生まれたときから「かわいい」と言われながら歳を取り、たとえシニア犬になっても人は「かわいい」という感情を犬に向けます。
いつになっても「かわいい」と思わせる理由って?
このように「かわいい」と思われ続けるには、大きなカギとなる特徴があります。それは「ネオテニー」という現象。ネオテニーとは「幼形成熟」とも言われ、生物学で使われる言葉です。子どもの特徴を残したまま成熟し、大人になっても幼い頃の性質を色濃く残すことを指しています。
「かわいい」と思われることには、動物が生き延びるうえでさまざまなメリットがあります。大きなメリットを挙げると、自分だけでは生きていけない弱い存在(子ども)が、強い力を持ったもの(大人)の力を借りて成長する際に「守らなきゃ!」と思わせるための戦略。「かわいい」=「か弱い」=「守らないと!」と思わせる事、これが犬が愛らしく魅力的な理由のひとつなのです。
【犬のかわいい仕草】飼い主さんをペロペロなめる姿
愛犬とじゃれているときや飼い主さんが帰宅したとき、愛犬は飼い主さんの顔をペロペロとなめてきます。そのときの愛犬の気持ちは「嬉しいな」「大好きだよ」という気持ち。子犬が母犬を慕うように、嬉しい気持ちを飼い主さんに向けているのです。
どうしてなめてくるの?
ときに飼い主さんに叱られた後、ペロペロとなめてくるときもあります。それは「戦うつもりはないよ」「ボクは飼い主さんより弱い存在なんだよ」という気持ちが強いのだと判断できます。本能的な行動が相手をなだめるしぐさに変化したもので、「怒らないで」というときには、飼い主さんを下からなめることが多いようです。
その他にも、愛犬が顔をなめた後に、飼い主さんがなでたり喜んだりすると「なめればかまってもらえる!飼い主さんが喜んでくれる!」と学習し、期待した気持ちでなめるようになる場合があります。このときに、飼い主さんが「顔はなめないで!」と騒いでも、犬は「反応してくれた!飼い主さんの喜びが増した」と嬉しく感じ、更に激しくなめることもあります。
【犬のかわいい仕草】しっぽをフリフリ!走り寄る姿
しっぽをあげてリズミカルにフリフリ。ニッコリ笑って走り寄ってくる犬の姿はとてもかわいいですよね。こんなときの犬の気持ちは「嬉しい!」「楽しい!」というゴキゲンな気持ち。「一緒に遊ぼう!」と誘いに来たのかもしれませんね。
しっぽを振るしぐさでは、こんなデータもあります。イタリアの研究グループによると、犬は飼い主さんに対して「大きく右寄り」にしっぽを振り、自分より強そうな犬や知らない犬には「左寄り」にしっぽを振るのだという実験結果が出たそう。愛犬のしっぽをじっくり観察すると、今まで分からなかった犬の気持ちが分かるかもしれませんよ。
人と相思相愛の関係に
人懐っこく飼い主さんを裏切ることが無い愛犬の姿は、人に安心感を与えてくれますし、無邪気な犬の姿に癒しの力も感じます。そして愛犬は、飼い主さんに喜んでもらえることに喜びを感じています。まさに相思相愛の間柄といえるでしょう。愛する犬にはいつまでもこんな風に、元気に駆け回っていて欲しいですね。
【犬のかわいい仕草】首をかしげる姿はキュート!
犬の嗅覚は人より優れていることが知られています。聴覚も犬にはかないません。犬は人が聞き取れない周波数の音や、はるか遠くの音も聞き取っているといわれています。犬が首をかしげているときは、何らかの音を聞き取ろうとしていることもあります。「どこから聞こえるんだろう?」「もっと良く聞きたい」と、集中し耳を傾けているのです。人からすると愛らしい姿ですが、彼らなりに理由があったんですね。
【犬のかわいい仕草】無防備な寝姿「へそ天」
急所であるお腹を無防備にさらけ出す「へそ天」姿で寝るのは、安心しきっている証拠です。特にすぐに起き上がることのできない姿勢のときは、周りをいっさい警戒していないことの表れ。「何かあっても信頼できる飼い主さんが、ボクを守ってくれる!」と感じてぐっすり眠っています。
人と犬は信頼厚いパートナー
愛犬に声をかけると口元を緩ませ、まるでニコッと笑っているような顔を見せることがありますよね。これは「飼い主さんが大好き!」というサインです。犬は大切に思っている相手に対し、敵意が無いことを示すために目元や口元の表情筋を緩ませているのです。
感情豊かな犬たち
麻布大学の研究では、犬は大好きな飼い主さんに会ったとき、左側の眉を上方向へ動かすこということが明らかになりました。ちなみに、苦手なものに出会ったときは右側の耳を動かすという研究結果も出ています。犬のしぐさを見るだけで、感情表現豊かな動物だということが分かりますね。
愛犬がニコッと笑っているときは、大好きな飼い主さんとのコミュニケーションによって、リラックスしている証拠でもあります。飼い主さんもその気持ちに答えてあげるように笑顔で声をかければ、もっと相思相愛になれるでしょう。
愛犬家にとって大切なパートナーである犬は「かわいい」と思わせるだけではなく、家族となり心が通じ合えるからこそ「かわいい」以上の何かを飼い主さんに与えてくれるのでしょう。
出典/『いぬのきもち』2018年2月号「よくある愛犬のしぐさ じつは意外なきもちだった!」(監修:西川文二先生)
『いぬのきもち』2017年4月号「愛犬の大好きサイン&ツンデレサイン」(監修:増田宏司先生)
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。