犬の肥満は病気のリスクを高めることから、飼い主さんが肥満にならないように管理してあげることが大切だといわれています。
では、犬の肥満はどうして起こるのでしょうか。
「犬の肥満の原因」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に話を聞きました。
犬の肥満とは
体に過剰な脂肪が蓄積して、適正体重を15~20%以上超えることを「肥満」といいます。
愛犬が肥満かどうかを知るためには、まず最初に愛犬の体重と犬種の適正体重を比較してみるとよいでしょう。
「ボディコンディションスコア(BCS)」で体型チェックができる
犬種が同じであっても骨格などにはそれぞれ個体差があります。このため、もし愛犬が適正体重を超えていたとしても肥満とは限りません。そこで、犬の体を見たり触ることで肥満かどうかを判断する「ボディコンディションスコア(BCS)」で体型をチェックすることができます。
※ボディコンディションスコアには5段階と9段階がありますが、ここでは5段階評価を紹介しています。
BCS3が理想の体型とされており、愛犬がBCS4やBCS5に当てはまる場合は、かかりつけの獣医師と相談しながら体重管理をはじめるとよいでしょう。
犬が肥満になる4つの原因
ここからは、なぜ犬が肥満になるのかについてみていきましょう。犬が肥満になる原因として4つの原因が考えられます。
①カロリーオーバー
1日に与えるフードやおやつの量が多いとカロリーオーバーとなり肥満の原因となります。
お散歩の時間が短いなどの運動不足も肥満の原因となります。また、運動不足は犬のストレスにもつながるため注意が必要です。
②加齢
犬は年齢を重ねると運動量が減り、筋肉も落ちて基礎代謝が低下するため、ライフステージに合っていない種類の食事を与えていると肥満につながることがあります。
肥満のピークは7〜10才で、超高齢犬になると加齢や病気が原因となって体重減少が進む可能性があるため、この場合は減量用のフードを与えないようにします。
③病気
犬は甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症など、ホルモンの病気が原因で肥満になることがあります。また、肝臓病などが悪化することで腹水が溜まり、おなかが膨らんでくることもあります。
食事量や運動量が適正であるのに、体重の増加やおなかの膨らみがみられる場合は、早めに獣医師に相談しましょう。
④犬種
犬のなかには、ビーグル、ミニチュア・ダックスフンド、パグ、ジャック・ラッセル・テリアなど遺伝的に太りやすいといわれている犬種もいます。
犬の肥満の多くは食事で管理できることから、体重や体型、食事の量、運動量を定期的にチェックすることは大切ですね。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・岡本りさ先生)
参考/『犬の体重管理(ダイエット)について 肥満の原因や対策、おすすめフードをご紹介』
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください