愛犬が吠える理由がわからず、悩む人は多いですよね。今回は、家庭犬しつけインストラクターの西川文二先生に、「チャイム音に吠える」「ほかの犬に吠える」「おねだりで吠える」「物音に吠える」の4つのシーン別に、吠える犬の気持ちについて伺いました。
チャイム音に吠えるときの犬の気持ち
犬は経験から「チャイム音=他人が侵入してくる合図」と知っていて、テリトリーに来た他人を警戒して吠えます。しばらくすればその他人は帰るので、愛犬は「吠えたから出ていった」と勘違いして、次にチャイム音が鳴ったときにもまた吠えるのです。
ほかの犬に吠えるときの犬の気持ち
散歩中などにほかの犬に対して吠えるのは、相手に近づかれたくないという気持ちからです。ただ、このとき相手は歩いているため、こちらが何もしなくても離れていきますよね。すると犬は「吠えたら相手が離れた」と覚え、それ以降もほかの犬とすれ違うたびに吠えるようになります。
おねだりで吠えるときの犬の気持ち
ここから出してほしいなど、何か要求するために吠える犬には、それを無視して「吠えてもムダ」と教えるのがしつけのセオリーです。
しかし、直接声をかけたり要求に応えたりしなくても、飼い主さんが少し動いたりするだけで、犬にとっては「反応あり」という認識になり、いつまでもねばって要求し続けます。
物音に吠えるときの犬の気持ち
犬は物音や気配を感じると、「不審なものが近づいてきて怖い」「あっちへ行ってほしい」と警戒して吠えます。物音はいつかやむため、愛犬は「自分が吠えたから音や気配が消えた」と思いこみで学習してしまい、物音がするたびに吠えるようになるわけです。
愛犬が要求吠えをしているときにかまうなど、飼い主さんの対応によって吠えグセがついてしまうこともあります。今回ご紹介した内容を参考に、愛犬が何にどのような理由で吠えるのかを考えてみてくださいね。
お話を伺った先生/西川文二先生(しつけスクール「Can!Do!Pet Dog School」代表)
参考/「いぬのきもち」2020年5月号『吠え、そそう、食フン……困った行動には、ワケがあった!愛犬の気持ちをホンヤクします!』
文/宮下早希
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
※この特集では、犬の気持ちをわかりやすく伝えるため、擬人化して表現しています。ただし本来犬は、人の言語を使ってものを考えたり、話したりすることはありません。