犬と暮らす
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愛犬がパテラになったらどうする? 「手術を検討すべき」ケースとは
ひざのお皿がはずれてひざが伸ばせなくなる
何気ない生活の中でも起こる
根本的な治療は外科手術。様子見をしている間に自然に治ることはまずない
定期的な通院で経過観察するケース
・O脚やX脚を伴わない無症状
・痛みがない
・犬自らがはずれないように工夫して生活している
(寝起きに後ろ足をぐーっと伸ばす、散歩中に後ろ足を蹴り上げる など)
手術を検討すべきケース
・中程度以上の症状が続いている
・ひざが伸ばせない
・痛みがある
・O脚やX脚になっている
・グレード4の判定をされた
グレード1=通常は正しい位置にある。手で膝蓋骨を簡単にはずせて、手を離すと正しい位置に戻る。
グレード2=ひざを曲げ伸ばしするだけで、簡単に膝蓋骨がはずれる。自然にはずれる、戻るを繰り返す。
グレード3=膝蓋骨は常にはずれたまま。手で押すと正しい位置に戻るが、手を離すとまたはずれる。
グレード4=膝蓋骨は常にはずれたまま。手で押しても正しい位置に戻らない。
膝蓋骨脱臼の手術は高難度。手術は専門の施設で受けるのが◎
実際には、膝蓋骨がはずれることによって、骨の変形、大腿四頭筋の萎縮などが起きていたり、膝蓋骨まわりの組織が弱くなっていたりするため、ひざだけの手術にとどまりません。特殊な器具を使用することもある難易度の高い手術なのです。整形外科に精通している動物病院で行うと再発率も低く、術後にリハビリが必要になったときも対応してもらえて安心です。
軽度の対応や予防のために“ひざにやさしい生活”が大事!
→肥満はひざに負担をかけ発症リスクを高める
体を支えながら、ひざの曲げ伸ばしをする膝関節には、大きな負荷がかかります。肥満になると、足をひねったときにひざにかかる力が倍増したり、O脚になりやすくなったりするため、適正体重をキープするのは膝蓋骨脱臼とつきあうにも予防にも大事なことです。
●適切な運動をさせる
→ひざまわりの筋肉が支えになってはずれにくくなる効果も
「ひざのお皿がはずれないように運動を控えよう」と考えたくなりますが、それはちょっと待って! 逆に運動して筋肉がしっかり発達すると、筋肉が支えになって膝蓋骨がはずれにくくなる効果が期待できます。「小型犬でも、散歩などで体を動かし、筋肉を育てることが大事ですよ」と森先生。
●マットを敷くなど滑らない床にする
→フローリングなどの滑りやすい床は発症のきっかけになりやすい
フローリングのようなツルツルした床は、滑りやすく、歩くだけでひざに負荷がかかります。滑りやすい環境で生活しているだけで、いつの間にか膝蓋骨脱臼になっていたということも起こるほどです。滑りにくいマットを敷くなど、足が滑らない環境を整えて。
参考/「いぬのきもち」2013年10月号『“パテラ”がわかる!』
イラスト/オーツノコ
文/伊藤亜希子
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