夏は紫外線を浴びすぎたり、暑さ対策で冷えすぎたりなど、犬の体にも負担がかかる季節。そこで、最低限の工夫でこの夏の紫外線の浴びすぎや体の冷えを解消する方法を、獣医師の畦元香月先生とドッグトレーナーの岡田敏宏先生に聞きました。
夏の強い日差しで紫外線を浴びすぎる
●紫外線は浴びすぎると犬も皮膚トラブルなどのリスクが上がる!
紫外線はビタミンDの生成のために必要ですが、浴びすぎると皮膚トラブルなどの原因に。目へのダメージも大きく、目の炎症や白内障のリスクが上がるともいわれているので対策を!
【ひとつでもチェックがついたら紫外線の浴びすぎかも!】
□10~15時に愛犬を外に出すことがある
□短毛種やシングルコートの犬種である
犬用サングラスや洋服で紫外線をシャットアウト!
愛犬を強い日差しに当たる場所に出さなければいけないときには、目や体をカバーして紫外線対策を。犬用のサングラスやサンバイザー、UVケアのできる洋服などを着用するようにしましょう。
散歩は夕方より紫外線量が少ない朝に!
朝日と夕日を比べると、紫外線量は朝日のほうが少ないといわれています。朝日を浴びることは睡眠にもいい影響を与えるので、夏場の散歩は朝早めに行く習慣をつけて。
窓にUVカットのフィルターを貼って紫外線をブロック!
強い日差しが入る窓に、紫外線をカットできるフィルターを貼ると手軽に対策できます。「ほかにも、窓の外につける日よけは、室温が上がりにくく暑さ対策も同時にできますよ」(畦元先生)。
夏の対策がされすぎて体が冷えてしまう
●エアコンの冷気で体が冷えると消化器などのトラブルに!
エアコンの風がハウスに直撃している、冷たい空気が部屋の下にたまっているなどで、飼い主さんが気づかないうちに愛犬の体が冷えていることも。体の冷えは、嘔吐や下痢などの消化器トラブルに直結しやすいです。
【チェックがひとつでもついたら体が冷えているかも!】
□愛犬の耳先や足先を触ると冷たい
□エアコンの風向きを自動調整にしている
上向きサーキュレーターで下にたまった冷気を押し上げる!
エアコンの風は愛犬のハウスに直撃しないように調整を。サーキュレーターを上向きに稼働させて、下のほうにたまった冷気を押し上げて空気を循環させると、愛犬がいる場所が極度に冷えることはなくなります(岡田先生)。
冷えケアができるツボを刺激
愛犬の耳先や足先が冷たいときは、冷えを解消できるツボ押しのマッサージをしてみて。始めるときは、やさしく愛犬の名前を呼んだり「マッサージするね」と声をかけたりして愛犬を落ち着かせましょう(畦元先生)。
【風池(ふうち)】
血行を促進させ冷えを解消させるツボ。耳の後ろの首筋のくぼみにあります。親指を当てて、3秒間の指圧を5~ 10回程度繰り返しましょう。
【湧泉(ゆうせん)】
冷えを取り元気がわいてくるツボ。後ろ足の大きな肉球の下にあります。親指で押し上げるように3秒指圧し、それを5~ 10回ほど繰り返しましょう。
簡単にできる紫外線&体の冷え対策をご紹介しました。ぜひ試してみてくださいね。
お話を伺った先生/「アニマルリハクリニックかつき」院長、獣医師 畦元香月先生。しつけ教室「Pet Life Consultingシンビオーシス」代表、ドッグトレーナー 岡田敏宏先生
参考/「いぬのきもち」2024年8月号『賢い夏ぐらし』
写真/殿村忠博
文/いぬのきもち編集室