よく聞く、犬の生態に関するさまざまな情報やウワサ。今回は、「先住犬が新入り犬をしつける」「犬はマウンティングした相手を見下している」「犬にも人や犬の好みのタイプがある」の3つのウワサの真偽について、獣医師の増田宏司先生に伺いました。
先住犬が新入り犬をしつけてくれるってホント?
場合によっては「ホント」 先住犬を見て学ぶことがあります
犬はほかの犬のふるまいをまねしたり、参考にしたりする習性があります。先住犬と新入り犬の絆が深まれば、先住犬のまねをする機会が増えて、結果的にしつけができているということが考えられます。
しかし、犬同士の相性が悪ければ、そのような行動は難しいかもしれません。必要なしつけは先住犬に頼らず、人が教えていくのが基本です。
犬はマウンティングした犬や人を見下しているってホント?
シーンによっては「ウソ」 人に行う場合は注目してほしい気持ちが多い
犬のマウンティングには、興奮、相手の気を引きたい、自分の優位性を示したいなどさまざまな意味合いがあります。そのため、マウンティングをしているからといって、その相手を見下しているとは限りません。人にマウンティングを行う場合は、気を引きたいという気持ちのことが多いでしょう。
犬にも人や犬の好みのタイプがあるってホント?
答えは「ホント」 経験から好き嫌いを判断します
犬はそれまでの経験の積み重ねによって、犬ごとに自分の好きなタイプが確立していきます。たとえば、髪が長い女性にたくさん遊んでもらったなどの経験があれば、同じような見た目の人に好意をいだきやすくなります。
愛犬をより深く理解するためにも、犬の生態や能力について正しい情報を取り入れるようにしましょう。
お話を伺った先生:増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2025年4月号『知られざる能力からまさかの感情まで 犬の生態ウソ?ホント?』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。