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愛犬を守るために知っておきたい イマドキ!犬の医療事情

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気になる犬の医療事情やトピックスをお伝えします。今回は、この時季に犬がかかりやすい「外耳炎」について解説します。


今月のテーマ「外耳炎」

3月末〜夏に発症・悪化。外耳道は分泌物がたまりやすい

外耳炎は、耳の中の鼓膜から外側の耳道が赤くなったり、腫れたりと「炎症」が起こる病気です。耳の中は汗腺や脂腺が多く、さまざまな原因によって、汗などの分泌物や細菌などが増えるため、炎症が起こり、かゆくなります。とくに温度や湿度が上がり始め、汗などをかきやすくなる3月末から4月にかけて発症しやすく、夏の間に悪化することが多いようです。

犬の耳道は狭く、L字に曲がっています。外耳炎による炎症により、耳道がさらに狭くなる、分泌物が増えて細菌が繁殖しやすくなるなどの条件がそろうと悪循環に陥りがちです。また、炎症が慢性化すると耳道が石灰化し、手術が必要になることもあります。進行すると、中耳炎や内耳炎になってしまうことも。犬が耳をかゆがる様子を見せたら、すぐに動物病院へ。早期発見と治療を心がけて。

こんなしぐさや様子が見られたら外耳炎かも?

頭を振る・耳をかく・耳を壁や床にこすりつけるといったしぐさには注意が必要です。ほかにも・耳を触ろうとすると嫌がる ・耳の中が赤い ・耳から嫌なニオイがする……などのしぐさが見られたら外耳炎の可能性が。

外耳炎の主な要因

耳ダニ・・・耳ダニなどの寄生虫が原因になることもあります。耳ダニは、犬の耳に寄生しているダニなので、家に迎え入れたばかりの子犬期や、ドッグランやトリミングサロンなど犬が多くいるところで感染することが多いようです。

異物・・・犬自身の毛、草や種、砂、泥などの異物が耳に入り、その刺激で分泌物が増えたり、耳道が狭くなるなどして発症します。川、海、森などへお出かけした際は、耳の中をチェックするとよいでしょう。

アレルギー性皮膚炎・・・食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などのアレルギー性皮膚炎の最初の症状として、外耳炎が引き起こされることが多いようです。アレルギー性皮膚炎の場合、同時に左右両方の耳で発症するのが特徴です。完治するのはなかなか難しいため、早めに治療し、症状を軽く抑えることが大切です。アレルギー性皮膚炎は若い時期から発症することが多いですが、食物アレルギーの場合は、シニア期になって初めて発症することもあります。

甲状腺機能低下症・・・甲状腺は犬ののどにある器官で、そこから分泌されるホルモンは全身の代謝を上げる働
きがあります。これが低下すると外耳炎になりやすくなるほか、皮膚全体が乾燥してフケが目立ち、毛が薄くなります。

腫瘍・・・腫瘍(しゅよう)はあらゆる部位にできますが、炎症がある箇所は腫瘍ができやすいといわれていま
す。とくにアレルギー性皮膚炎に由来する外耳炎は慢性化しやすいので早めに対処することが大切です。

外耳炎は耳の洗浄と点耳薬で治療します

外耳炎は、アレルギー性皮膚炎の症状のひとつとして発症することが多いですが、その場合でもアレルギー性皮膚炎の薬だけでは治りにくく、耳の洗浄と外用薬を点耳する必要があります。一般に、クリーナーで外耳道をきれいに洗浄したあと、治療薬を点耳します。症状にもよりますが、家でも毎日1〜2回、1〜2週間ほど連続して、飼い主さんが点耳します。症状がひどいと犬が耳を触られるのを嫌がることがあるので、早めに気づいて治療することが大切です。

また、症状がやわらいでも油断は禁物です。春に発症して治療し、症状が出なくなっても、夏にまた再発することがあります。一度発症したら、1カ月おきくらいを目安に動物病院でチェックしてもらうとよいでしょう。

家で点耳するのが難しい場合は……

外耳炎の治療では、家で飼い主さんが治療薬を点耳することになりますが、外耳炎が悪化し、痛みなどが伴うと、犬は耳を触れると嫌がり、思うように点耳できないことがあります。そんなときは、点耳の回数が少なくてすむ外用薬を使うことも。獣医師が犬の耳に差し込み薬を注入するタイプのもので、飼い主さんが点耳する負担がなく、一般の点耳薬と同様の効果が望めます。

オスルニア

外耳炎が疑われるような症状や様子が見られたときには、早めに獣医師に相談しましょう。


監修:関口麻衣子先生
獣医学博士、獣医師。日本獣医皮膚科学会員、アジア獣医皮膚科学会員。動物の皮膚と皮膚病の研究に携わる

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