わんちゃんを熱中症から守ろう!
夏に気をつけたい病気といえば、ちょっとの油断がわんちゃんの命を奪いかねない「熱中症」。でも、わんちゃんの過ごす生活環境を少し整えるだけで、予防することができるんです!生活シーンのなかでできる予防法を、注意点とともにご紹介します!
いつものごはん+ささ身スープで食欲アップ♪
暑さが続くと、食欲がなくなるわんちゃんも。食べる量が減ると、体を維持するのに必要なエネルギーがとれず、熱中症になりやすくなります。とくに年をとったわんちゃんや、普段から痩せぎみのわんちゃんは要注意!「暑いからしょうがないよね」と思わずに、いつものフード(エサ)にわんちゃんの食欲をあおるような+αのトッピングを加えてみましょう。たとえば、鶏のささ身などをゆでたスープはいい匂いがするので効果的。温かいままフードの上からかけたり、冷蔵庫で冷やしてからひんやりスープとしてかけるのもOK!ただし、カロリーもUPするので、太りぎみの犬など食事制限中の犬には与えないで。ささ身スープ以外にも、普通の水をかけてやわらかくするだけでも食べやすくなります。
氷のブロックで体の中からクールダウン!
氷が好きなわんちゃんは意外と多いです。暑いときは水分補給にもなりますので、水の代わりに小さな氷をあげてもよいでしょう。小型犬なら1日1個、大型犬は2~3個が目安です。ただし、あげすぎるとお腹をこわしたりする犬もいますので注意。
飼い主さんの「コレ、やってます!」
福岡県で愛犬のサンタくん(オス・12才/8.9kg/トイ・プードル/マイペース)と暮らしている福田さんは、夏の暑い時季、愛犬用のおやつのゼリーやプリンを冷凍庫で凍らせてシャーベット状にし、与えているそうです。
福田さん「愛犬のおやつを買いに行ったとき、たまたまゼリーを見つけました。パッケージを読んだら『凍らせてシャーベットにするのもおすすめ』と書いてあったので、興味本位で試してみたら、愛犬のお気に入りに!それ以降、夏の散歩中や散歩終わりに与えるようにしています。体の中からクールダウンできるので、熱中症対策に役立っているように思います」
お水をたっぷりあげて水分補給♪
飲み水はたっぷり用意しましょう。ただし、暑いと水も腐りやすいので、飲み水は1日数回を目安に交換し、なるべく新鮮な状態を保ちましょう。常温のお水でもOKですが、冷蔵庫で冷やした冷たいお水のほうが犬もさっぱりできますし、クールダウンにもなります。氷が好きな犬なら、細かく砕いた氷を水の上に浮かべてもよいでしょう。留守番中は、途中で水が足りなくなったりこぼしたりしたときのために水入れを複数用意しておくとGOOD!
カーテンで遮光・断熱しよう!
日当たりのよい場所は気温も上がりやすくなります。とくに窓辺は要注意!日中でもカーテンをしめて、室温が上がりすぎないように防ぎましょう。できれば直射日光を通さない厚手のカーテンだと安心です。日当たりのよい窓には遮光・断熱タイプのカーテンがおすすめ。
飼い主さんの「コレ、やってます!」
滋賀県で愛犬の杏ちゃん(メス・2才/4.0kg/チワワ/ボール遊びが大好き)と暮らしている甲斐田さんは、遮光・断熱対策のために、窓をブラインドシャッターにしているそうです。
甲斐田さん「夏は日差しが強いので、窓の外から日光が入ってくるだけで室温が上がりやすくなります。わが家ではブラインドシャッターを導入し、ブラインドの角度を下げぎみにし、光を入れながらも温度が上がりすぎないよう調整しています。わが家に愛犬をむかえてからずっと続けていますが、このおかげか、愛犬は熱中症になったことがありません」
散歩はなるべく朝早めにGO!
熱中症の危険度がUPするのは、温度と湿度が高いとき。日が昇ると一気に気温が上昇しますので、昼間の散歩や、夜中でも風のない熱帯夜は避けたほうがよいでしょう。おすすめは早朝の涼しい時間帯です。散歩するときはわんちゃんの様子をよく見て、たとえば10分ごとなど、こまめに休憩をとると安心です。
飼い主さんの「コレ、やってます!」
千葉県で愛犬のはるちゃん(メス・2才/4.5kg/ミックス/臆病)とたまくん(オス・3才/4.5kg/ポメラニアン/マイペース)と暮らしている池谷さんは、散歩時のアスファルトの温度に非常に気をつけていらっしゃいます。
池谷さん「夏に愛犬と散歩に出かけたとき、あまりに日差しが強いことに驚きました。愛犬たちが歩いている地面の温度が心配になり、手の甲でアスファルトを触ってみると非常に高温で、5秒も触れていられなかったほど!それからというもの、散歩の前には必ず手の甲でアスファルトの熱さを5秒間チェックすることを習慣にしています」
予防を万全にして、わんちゃんと夏を楽しもう♥
いかがでしたか?コワ~イ熱中症も、充分に注意していれば未然に防ぐことができますので、ご紹介しているコツを取り入れて、しっかり予防してくださいね!
参考/「いぬのきもち」2015年7月号『愛犬と元気に夏をのりきろう!』(監修:ノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生)
文/影山エマ