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吠え・噛み・破壊……犬の困った行動、もしかして「治療」が必要かも!

ヒドイ吠え・噛み・破壊……獣医師さんに相談してみよう!

ワンちゃんの手ごわい吠え・噛みなどで困っている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
そんなときの助けとなるのが、動物行動学などの知識を持った獣医師による「行動治療」。今回は「行動治療」についてわかりやすく解説します!

「行動治療」ってなに?

行動治療とは ムダ吠えや分離不安、噛みグセなど、人とワンちゃんと暮らすうえで生じる困りごとなどについて動物行動学と獣医療の両面から診察して治療する方法のこと。
治療は、獣医師と飼い主さんが二人三脚で行います。ワンちゃんの困った行動の原因をわかりやすく解説して、治療法を提案するのが獣医師の役割。ワンちゃんへの接し方や意識を変えたり、環境を整えるといった治療そのものを実践するのは飼い主さん自身。根気と毎日の積み重ねが愛犬の困りごとを解決するカギとなります!

「行動治療」でどんなことが解決できる?

行動治療では、飼い主さんが「困った!」と感じるワンちゃんの行動=「問題行動」の解決にあたります。問題行動にはおもに2つあります。ひとつは「脳神経や精神的な障害が原因となる異常行動」、そして「犬が危険を察知して攻撃する」「退屈で物を壊す」など、“犬にとっては正常な行動であっても、人間社会では問題となる”行動があります。問題行動の一例として、おもに以下のものがあげられます。

●破壊行動
家具や靴、スリッパを噛み壊したり、シーツ類を破ったりするなど、飼い主さんの気をひくためや、退屈しのぎなどで行う行動。

●攻撃行動
触ろうとした手に噛みついたり、ほかの犬にうなったりするなどの行動。自分のものを取られたくないという所有欲や警戒心、縄張り意識など動機はさまざまです。

●咆哮(ほうこう)問題
激しく吠え立てたり、大声で鳴き続ける問題のこと。怖くて吠える、何かを要求して吠えるなど、吠える原因はいろいろです。

●分離不安
飼い主さんの姿が見えなくなると不安や寂しさから吠え続けたり、トイレ以外の場所で排泄する、ものを壊すなどの行動が見られます。

これらの症状に少しでも当てはまったり、そのほかワンちゃんの行動に不安を感じたりしたら、誰でも行動治療を受けることができます。

重症例でなくてもOK。ますは相談を!

獣医行動診療科認定医の荒田明香先生によると、「些細な問題行動から重症例まで、臨機応変に治療を行っています」とのこと。ワンちゃんの問題行動を解決するために、すでにいろいろな方法を試している方も、どう対処したらいいかわからず困っていた方も、まずは行動治療を行っている動物病院への相談を検討してみてはいかがでしょうか?

参考/「いぬのきもち」『犬の「行動治療」はじめてガイド』(監修:東京大学附属動物医療センター 行動診療科特任助教。獣医行動診療科認定医 荒田明香先生)
イラスト/ ササキサキコ
文/melanie
※獣医行動診療の専門家がいる動物病院、行動診療を実施している研究会会員獣医師については、日本獣医動物行動研究会ホームページ(http://vbm.jp/syokai.html)をご参照ください。
※各動物病院の診療内容・費用などについては各自お問い合わせください。
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