行楽の季節、愛犬との“初めての遠出”を計画している飼い主さんもいるでしょう。いつものお散歩コースとは違い車や電車などでの移動が多く、ワンちゃんも興味津々!そこで今回は、乗り物を利用して安全に楽しく外出するための事前準備についてご紹介します。
初めての長時間移動!まずはどんな予行演習が必要?
車や電車を利用して、愛犬と初めての長時間移動。私たちにとっては当たり前のことでも、犬にとっては初めてのこと尽くしで、びっくりしたり興奮してしまったりという事態になる可能性があります。そこで、事前にどのような予行演習をしておけばよいのか、まず整理してみましょう。
乗り物に慣れさせる
愛犬を車や電車に乗せる場合、まずはこれらの移動手段に慎重に慣らしていくことが大切です。
吠えないようにしつける
公共の乗り物を利用するときは、吠えることがトラブルの原因になる可能性もあるため、吠えないようにしつける必要があります。
予行演習に必要なもの
クレートとかけ布
乗り物での移動時、犬はクレートに入れることが原則です。興奮を鎮めるためのかけ布もあると便利。
リード
フード入りゴム製おもちゃ
電車の音に慣れさせるときなどに、おもちゃを舐めさせておきます。
お散歩セット一式
トイレシート、ウンチ袋、水、ボウルなどを一式用意しましょう。
予行演習① 車に慣れさせる
長時間のドライブは、慣れていないと乗り物酔いを起こすこともあります。以下の要領で車に慣らしていきましょう。
クレートに入れて5分程度ドライブしてみる
乗り物酔いの症状が出ていないか確認しながら短時間のドライブを。その後、安全なところに停車して、周囲の迷惑にならないよう排泄させたり水を与えたりします。
慣れてきたら少しずつ時間を延ばしていく
30分程度酔わずに乗車していられたら、問題ないとみてよいでしょう。
気を付けたいポイント
乗り物酔いを防ぐため、食後3時間程度あけてから車に乗せましょう。また、走行中の急ブレーキや急ハンドルは犬が車嫌いになる原因になりかねませんので注意が必要です。安全の問題上、クレートから出すのもやめましょう。
予行演習② 電車に慣れさせる
まずは電車特有の音や揺れに慣らすことからです。次のような練習で少しずつトレーニングしてみましょう。
走行音やホームの音に慣れさせる
フード入りのおもちゃを与えながら、まずは録音した電車の音を流し、少しずつ音を大きくして慣れさせていきます。
1駅乗車にチャレンジ
クレート等に入れて1駅だけ乗車後、降車して水を与えたりしながら様子をみます。問題なさそうであれば再度乗車して元の駅へ戻りましょう。
慣れてきたら乗車区間を延ばす
30分程度静かに乗っていられるようになれば合格です。
気を付けたいポイント
鉄道会社によっては動物の乗車を規制しているところもあり、ルールは会社ごとに異なっています。必ず事前に確認してください。
乗り物利用中に吠えないようにするためのしつけ
車でウインカーやバックギアの警告音に反応して吠えてしまう場合
経験上「音が鳴る=降りられる」と学習していて、期待や不安から吠える場合があります。走行中に、録音した警告音を聞かせて「鳴っても降りられないときがある」と学ばせればクリアできるでしょう。
電車に乗車中、クレート内で吠えてしまう場合
犬はおもちゃに夢中になっているときは吠えない傾向にあるので、あらかじめクレート内にフード入りのおもちゃを入れておきます。それでも吠える場合は外からクレートを軽く叩く等、吠え止むきっかけを作ってみることをおすすめします。
行動範囲を広げて、大いに楽しんで
車や電車などの乗り物が犬にとって安全・安心・ストレスフリーの移動手段となれば、行動範囲もぐんと広がって楽しいですよね。無理をせずに様子をみながら少しずつ慣らしていきましょう。特に子犬の場合は“そそう”防止のために、月齢+1時間ごとを目安に排泄タイムを設けてあげるとよいでしょう。あなたと愛犬との楽しい思い出がたくさん作れますように。
参考/「いぬのきもち」2017年1月号『12回で基本をすべてマスターできる! はじめてしつけコンプリートドリルvol.11 車の乗せ方・お出かけ』(監修:「Can!Do!Pet Dog School」代表 西川文二先生)
文/なかたり
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。