犬と暮らす
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愛犬の困った行動は“イイコト”がある!と思われてるから! その解決法とは?
犬が何かを学習するときは“イイコト”があるかどうかという心理が働くといわれています。つまり犬は“イイコト”があるとわかれば、その行動を「もっとしたい」と感じるのです。しかし、この学習心理は、ときにお困り行動の原因となることが…。今回は“イイコト”が原因のお困り行動と、その解決策をご紹介します。
お困り行動① 散歩中に引っ張る

犬が散歩中にリードを引っ張るのは、引っ張ったら行きたいところに行ける(=“イイコト”)と学習し、「もっとしたい」という心理が働いているケースが多いです。この場合、犬がリードを引っ張ったら進まない、ゆるめたら進むという行動を繰り返しましょう。そうすることで、「“イイコト”がないから、もう引っ張るのはやめよう」という気持ちに変化し、引っ張らなくなるはずです。
お困り行動② 飼い主さんに飛びつく

犬が飼い主さんに飛びついてしまうのは、飼い主さんが反応してくれる(=“イイコト”)からです。飛びつきをやめさせたい場合は、飛びついても反応しないようにするのがポイント。そうすることで、「かまってくれないし、もうやめよう」という心理が働き、徐々に飛びつかなくなっていきます。
犬は“前触れ”も学習できる!?

ちなみに、犬は「Aのあとに必ずBが起こる」といった、“前触れ”も学習できるといわれています。たとえば、「A(おやつの缶を開ける音)→B(おやつをもらう)」を繰り返すと、缶を開けた音だけで「おやつがもらえる」と反応するようになることが…。しかし、この学習能力も、ときにお困り行動を引き起こす原因となるので注意が必要です。
“前触れ”が原因のお困り行動:チャイム吠え
“前触れ”が原因のお困り行動のひとつに、チャイム吠えがあります。これは、チャイム音が鳴ることを、誰かが来ることの“前触れ”だと犬が学習し、チャイム音が鳴った時点で追い払おうとしているのが一因とされています。来客が帰ると、「自分が吠えたからだ」と勘違いし、チャイム吠えはエスカレートするでしょう。この場合は、音を小さくしたり変えたりして“前触れ”をなくすことで、解決するケースもあります。
犬の学習心理は、しつけにも活用できる!

このような犬の学習心理や能力は、ときにお困り行動を引き起こすこともありますが、うまく利用すれば、しつけに役立ちます。たとえば、犬に「オスワリ」を教えるとき。「オスワリ」が上手にできたら褒めておやつを与えるなど、犬にとって“イイコト”をしてあげると、犬は「もっとオスワリしよう」という心理になり、上達しやすくなるです。
みなさんもぜひ、犬の学習心理や能力を理解し、お困り行動の予防・改善、そしてしつけにも役立ててみてくださいね!
参考/「いぬのきもち」2018年6月号『いつものしぐさ、心理面からのぞいてみよう!愛犬の心理学』(監修:帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科准教授 加隈良枝先生、しつけスクール「Can!Do!Pet Dog School」代表 西川文二先生)
文/hasebe
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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