犬の肉球はかわいいですよね。ぷにぷに、しっとりとした触り心地もたまりません。そんな肉球も、犬が健康な生活を送るための大切な部位であり、重要な役割があります。特に乾燥する季節はひび割れなどに注意が必要。今回は、乾燥対策やケアについてご紹介します。
肉球の役割って何?
さまざまな刺激から足を守る
肉球は、犬にとって靴のようなものです。犬は、かかとを浮かせてつま先立ちの状態で歩くので、肉球から地面に着地します。その際に、肉球は体にかかる体重を支え、地面との摩擦や衝撃、圧力を和らげています。また、夏の暑さや冬の寒さなどから足を守るための役割もあります。
体温調節をする
犬は主に、パンティングと呼ばれる呼吸と舌を使った方法で体温を調節していますが、鼻と肉球にある汗腺からも体温調節を行います。肉球で行う体温調節はわずかですが、触るとしっとりしているのはこのためです。そして、肉球から出る汗は、自分のにおいをつけるマーキングの役割も担っています。
乾燥で肉球はひび割れを起こす
そんな役割を持つ肉球ですが、乾燥からひび割れを起こしてしまうことも。肉球が乾燥するとカサカサになり、走ったり飛び降りたり、固いものを踏んだりしたときなどに割れて出血してしまうのです。乾燥する理由には、石けんなどの薬剤を使って足の裏を洗い過ぎることで、本来必要な油分まで洗い流してしまっていることや、甲状腺疾患などの病気が原因になっている場合もあります。
肉球のケアは?
ひび割れなどの傷ができる前であれば、犬用の保護クリームなどを使ってケアをすることができます。肉球は直接地面に接する部分なので、ばい菌が入りやすく炎症や化のうを起こすおそれがあります。傷や出血が見られる場合は、動物病院へ連れて行ったほうがよいでしょう。
肉球の乾燥によるひび割れを防ぐ
ひび割れを防ぐには、肉球を清潔に保つことが大切です。肉球の周りの毛が伸びてくると滑りやすくなるので、毛が伸びてきたら滑らない程度にカットしてあげましょう。犬用足裏ケアの商品もワックス、クリーム、ミストタイプなど、さまざまな種類が販売されています。しかし、過剰に肉球を濡らしたり擦ったりすると、ひび割れができたり湿疹が出ることも。
犬によって肉球の強さも違えば、健康状態なども違うため、愛犬の様子を見ながら、それぞれに合った対策を選びましょう。
普段から犬の様子を注意深く見て、肉球を過剰になめる、出血がある、ひび割れがあるようなときは、動物病院を受診してください。犬は自分で判断することができません。飼い主さんがよく見て、適切なケアや判断をすることが大切です。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『犬の肉球は何のためにある?役割や構造・ケアについて解説します』(監修:SHIBUYAフレンズ動物病院院長 滝田雄磨先生)
文/gyo
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。