散歩中に、ほかの犬と会うと吠えてしまう問題……
愛犬とのコミュニケーションや、愛犬の気分転換・ストレス発散としても欠かせない「散歩」の時間。楽しむことも大切ですが、何よりも重要なのは安全面への配慮。そして、ほかの人に迷惑をかけないことです。
散歩で歩く道の多くは公共の場所ですから、ほかの人やほかの犬、車などとすれ違うこともたくさんありますよね。愛犬がどんな状況でもおとなしく散歩してくれるのならよいのですが、警戒心が強い犬や、ほかの犬と遊ぶのが好きな犬などでは、とくに散歩中にほかの犬とすれ違うときに激しく吠えてしまうことも。相手の飼い主さんにも迷惑になってしまいますし、場合によってはご近所迷惑につながってしまうことも考えられますので、飼い主さんにとっては悩ましい問題です。
そんな問題を解決するために見直したいのが、リードの使い方なんです!
「命綱」だけじゃない! リードってこんなにスゴイ!
リードは愛犬の命を守るための「命綱」としての役割が期待できるものですが、正しく使えば引っ張りグセや拾い食いなどの予防にも役立てられる、スゴイものなんです! もちろん、使い方のコツをつかめば、ほかの犬への吠えグセ予防にも◎。なんとなく使うだけではリードの真価を発揮することは難しいので、まずは使い方を見直してみましょう。
オススメは「ナイロン製で平打ち、1.8m程度の長さ」のリード!
握りやすくちぎれにくい、ナイロン製の平打ちリードがおすすめです。長さは180cm程度で、幅は小型犬なら1cm、中・大型犬なら2~3cm程度が目安。購入する前に金具の強度がしっかりあるかを確認しておくと安心です。また、リードを長めにだらんと持つと、愛犬に指示が通りにくくなり、吠えっぱなしになってしまうことも。リードを持つ手から愛犬までの長さは40~50cmぐらいに保つのがよいでしょう。
<実践>ほかの犬とすれ違うときはリードをこう使おう!
1. ほかの犬が近づいたら短めリードですぐ離れる
散歩中は、飼い主さんが常に周囲をチェックしておきます。ほかの犬が近づいてきたら、愛犬よりも先に気づくのがポイント。相手の犬を見せないように、リードを短く持って即座にその場を離れます。
2. 愛毛が吠えずにガマンできる距離を保つ
短めリードを保ったまま、ほかの犬がいても、愛犬が吠えずに落ち着いていられる位置まで、できるだけ距離をとります。吠えたり突進しようとするなら、すみやかに相手の犬からさらに距離をとりましょう。
3. ほかの犬が通り過ぎるまでアイコンタクトする
愛犬が落ち着いていられる距離をキープしながら、ほかの犬が通り過ぎるまで、おやつで愛犬の目線を飼い主さんに釘づけ状態にしておきましょう。このとき、愛犬が相手の犬を完璧に無視できるようになるまで何度でもアイコンタクトを繰り返してください。リードは短めに持ち続けましょう。
4. アイコンタクトをキープできたらしっかりほめる
相手の犬が通り過ぎるまで吠えずにいられたら、リードは短め持ちをキープしながら「イイコ」と声をかけ、なでながらフードを与えてほめましょう。これを繰り返すと、「ほかの犬が来ても飼い主さんを見ていればいいことがある」と伝わるように。ほかの犬が近づいてくると、何も言わずとも愛犬のほうから飼い主さんに視線を送ってきやすくなります。
リードの使い方をマスターして、楽しいお散歩タイムを♥
いかがでしたか?リードの使い方は、ちょっとのコツを取り入れるだけで、困りごと解決にも繋がりやすくなります。ご紹介した使い方を参考にして、愛犬とのお散歩タイムをもっともっと充実させてくださいね♪
参考/『いぬのきもち』2016年12月号「散歩中の困りごと、リード使いで解決します」(監修:日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター 戸田美由紀先生)
写真/佐藤正之
文/影山エマ