日常生活から困ったときまで使える「魔法の言葉」、教えます!
たとえば遠くにいる愛犬をなでたいときや、離れている愛犬にお手入れをしたいとき、散歩中にうっかりリードを手放して愛犬が駆け出してしまったとき……。そんな日常生活のシーンから困りごとまでマルチに使える「魔法の言葉」をご存じでしょうか?それは、犬と暮らすうえで欠かせないしつけのひとつ……『オイデ』です!
『オイデ』とは指示しつけのひとつで、これさえわんちゃんに教えておけば、離れた場所にいても、飼い主さんの「オイデ」の一言で愛犬を呼び寄せることができるんです。どんな風に使えるか、チェックしてみましょう♪
こんなに使える!「オイデ」の活用シーン例
吠えたとき、興奮しそうなときに
愛犬が吠えたり興奮しそうになっているときに、魔法の言葉「オイデ」を発動。この魔法の言葉をしっかり覚えている犬なら、吠えるのをピタリとやめて飼い主さんの元へやってきます。
手が届かない距離にいるときに
たとえば部屋の隅っこなど、飼い主さんの手が届かない距離でわんちゃんがくつろいでいたとしても、魔法の言葉「オイデ」の一言さえあれば、愛犬はすぐに飼い主さんの足元までやってきます。
友達犬と別れるときに
散歩中に友達犬とあいさつすると、愛犬は大好きな友達犬と離れがたくて、そばをなかなか離れようとしないことも。そんなときは魔法の言葉「オイデ」の出番です。
事故防止の練習に
魔法の言葉「オイデ」は万が一のときにも役立ちます。ただし、何かあってからでは遅いので、いざというときに100%失敗しないよう、ふだんから事故防止の練習として役立てたいものです。散歩中に愛犬がバイクなどに向かって急に駆け出したら「オイデ」で呼び戻しましょう。
ドッグランでの呼び戻しに
ドッグランは犬にとっては刺激の強い場所です。遊んでいるとつい夢中になってしまう犬も多いと思いますが、魔法の言葉「オイデ」さえ教えておけば、呼び戻すときに役立ちます。
「魔法の言葉」を使ってみよう!
ご紹介したように、いろいろ使えて便利な「オイデ」ですが、これをしっかり愛犬に覚えてもらうためには、練習が肝心です。「オイデ」の基本的な教え方を振り返ってみましょう。
1.フード(おやつ)を犬の鼻先に近づける
まずは利き手の中にフード(おやつでもOK)を握りこみます。もう片方の手にはリードを持ち、フードを握った手を伸ばして犬の鼻先に近づけたら、フードのニオイを嗅がせて犬を集中させます。
2.「オイデ」と言いながら腕を動かし足元まで誘導
犬が集中したら、リードを握ったまま後ろへ少しずつ下がります。同時にフードを握った手を自分の体にくっつけていき、犬の体が飼い主さんの足に触れるぐらい近づいたら、後ろに下がるのをやめると同時に、右手を上にあげて犬を座らせます。
3.フードを与えてなでながらほめる
目の前に犬が座ったら、握りこんでいたフードを与えます。犬がオイデで来たあと、飼い主さんに触られることにも慣れさせるため、もう片方の手で首輪をつかみながら、首や胸のあたりをなでで「イイコ」としっかりほめましょう。
4.アイコンタクトをして「オッケー」で終わる
犬がフードを食べ終わったら「マッテ」と言いながらフードを握っていた手をあごの下まで持ち上げます。愛犬とアイコンタクトできたら「オッケー」と声をかけておしまいです。1~4がスムーズにできるまでは、何度も繰り返し練習すると、より確実に「魔法」が発動できるようになりますよ♪
愛犬と「魔法使い」を目指そう♪
いかがでしたか?「オイデ」は万能の指示しつけなので、覚えておいて損はありません。毎日の生活に練習タイムを取り入れて、いつでもオイデが使える「魔法使い」を目指してみてくださいね!
参考/「いぬのきもち」2017年7月号「オイデの極め方」(監修:日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター 戸田美由紀先生)
写真/佐藤正之
文/影山エマ