もともとは、警戒心が強いとされる犬。しかし、外敵のいない安全な家の中で暮らす犬は、警戒心は薄れ、お世話をしてくれる飼い主さんに対して従順に振舞うようになります。なかには、野生時代では考えられないような行動を見せる犬も……。
今回は、警戒心が薄れた飼い犬ならではのしぐさ・行動をご紹介します。
① おやつを持つとオスワリやフセ、オテを勝手にする
人と暮らす犬は、飼い主さんが喜んだり、ごほうびをくれたりする方法を熟知しています。そのため、飼い主さんが指示を出してもいないのに、その気配を感じると「オスワリ」や「オテ」「フセ」を勝手にやり始めることが……。
この場合、飼い主さんが困っていないのなら、「イイコ」と声をかけてごほうびを与えても良いでしょう。
② 家の中ならどこでも仰向けで寝る
犬が急所であるおなかを出して、無防備な姿で寝ている――これは、野生時代を忘れ、安心しきっている証拠です。まさに、飼い犬ならではの行動といえますね! その姿で、人がよく通るような場所でも熟睡できているのなら、犬にとって家の中は、とても安心できる場所なのでしょう。
③ おやつを口元にもっていかないと食べないことがある
口元までおやつをもっていかないと食べないのは、飼い主さんから毎日十分な食べ物を与えられることで、本来持っていた食べ物への執着が薄くなっている状態です。「いつ食べられるかわからない」という厳しい状況の中生きていた野生時代では考えられない、飼い犬らしい行動ですね!
④ 散歩前になると自分から服に首を通す
犬本来の行動レパートリーの中に、「服を着る」とういう行為はありません。しかし、散歩やお出かけに行くとき、毎回のように服を着せている場合は、“服を着れば散歩に行ける”と犬が学習し、自ら服に首を通すようになることがあります。
⑤ イタズラしあとは、上目づかいで見つめてくる
この場合、イタズラをして叱られていることを何となく察知し、“上目づかいで見つめたら飼い主さんが優しくなる”ことを、これまでの経験から学習したのでしょう。飼い主さんと暮らす中で、飼い主さんが許してくれるしぐさを学習した、小悪魔系の行動ともいえますね!
ここでは、5つの飼い犬ならではのしぐさ・行動をご紹介しました。「まったく……」といいたくなるものもありましたが、犬がこのようなしぐさを見せるのは、飼い主さんが安心で快適な生活環境を与えられている証拠ともいえるでしょう。
しかし、犬の要求にすべて答えてしまうと、要求がエスカレートしてしまうことも。おねだりに応じるときは、コマンドを出してからなど、メリハリをもって接することが大切ですよ!
参考/「いぬのきもち」2015年12月号『子犬?仲間?それとも野生……? しぐさ、行動からひもとく! 今、愛犬は何気分?』(監修:哺乳類学者 川崎市環境影響評価審議会委員 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。