犬と暮らす
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【獣医師監修先生】犬が「イタズラ」する理由&正しい対処法
犬はなぜイタズラをするの?
獣医師:
犬は本来、よく食べてよく眠り、その狩猟本能から穴掘り行動をしたり、獲物のかわりにおもちゃをくわえて振り回したりして、よく遊ぶ動物です。しかし、ときにこの『よく遊ぶ』という行為が、人にとって迷惑行動となるケースがあります。
これがいわゆる『イタズラ』です。なかでも子犬は無条件によく遊ぶため、イタズラに結びついてしまうことが多いでしょう。
子犬のイタズラにはどう対処したら……?
獣医師:
子犬にとって遊びは、大切な社会化の勉強でもあり、遊びを通してさまざまなことを学んでいきます。そこで、子犬の遊びが人にとってイタズラになるのなら、飼い主さんはその場で注意することが大切です。
そして、『やっていい遊び』と『迷惑行為になるやってはいけない遊び(イタズラ)』を教えてあげましょう。
――イタズラを注意するときのポイントとは?
獣医師:
イタズラをされたときは、“その場ですぐに注意する”ことがポイントです。これは、あとから注意しても、犬はなぜ注意されているのかを理解できないためです。
そして注意するときは、低い声で落ち着いて「いけない」などと声をかけ、静かに素早くイタズラされたものを片付けて、犬をひとりにします。これを繰り返すことで、犬は「イタズラをすると、飼い主さんがかまってくれない」と学習し、イタズラをしなくなるでしょう。
成犬のイタズラの理由も同じ?……どう対応したら?
獣医師:
成犬のイタズラには、何かメッセージが含まれていることが多いです。たとえば、長時間の留守番中にイタズラをする場合は、退屈や寂しさ、運動不足などが原因となっているケースが考えられますし、分離不安のある犬なら、不安な気持ちがイタズラや問題行動に結びつくことが――。
イタズラの原因がわかる場合には、それに対応していかなければなりません。
――では、もし留守番中にイタズラをされた場合は、どう対応すればよいのでしょうか?
獣医師:
この場合、事後処理になってしまいます。先ほどお話しした通り、あとからイタズラを注意したところで、犬はうまく理解できませんので、留守番させる前のことを見直してみましょう。
留守番の前に散歩に行かせたり、トイレを済ませたり、十分なコミュニケーションをとることで、犬が安心した気持ちで留守番できるようにしてあげてください。
イタズラされたときの注意事項って?
獣医師:
イタズラをされたときは、間違っても大声を出して騒いではいけません。気を引くためにイタズラをする犬は、飼い主さんのその行動を「かまってくれた」と誤解してしまいます。すると、ますますイタズラが加速されてしまうことがあるので、注意してください。
――ありがとうございました!
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/hasebe
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