人と同じように犬にも“気分”があり、さまざまなしぐさや行動でそれを表現します。ここでは、数ある犬の気分の中から、「甘えたい(頼りたい)」気分のときに見せるしぐさや行動についてご紹介!
そのとき、犬は飼い主さんのことを母犬のように想い、“子犬気分”になっているのだとか……。
飼い主さんにくっついて眠る
野生で暮らす子犬は、ほら穴などの中で母犬にくっつきながら眠っていました。そのような名残から、飼い主さんに体の一部をくっつけていると、母犬に守られているような気分になって安心して眠れるのだといわれています。
飼い主さんにとっても、ほっと癒されるひとときなのではないでしょうか。
ウンチをした後に知らせてくる
野生の子犬は、排泄した後にニオイを残して外敵に居場所を知られないように、出したウンチを母犬に食べてもらっていました。ウンチをした後に知らせてくるのは、その名残です。
子犬が母犬に「早く片付けて!」とねだるような感覚で、飼い主さんに知らせているのでしょう。
散歩中に後ろに隠れる
散歩中など、苦手な人や犬に出くわしたときに飼い主さんの後ろに隠れる場合は、「守って!」と子犬が母犬に頼るような気持ちになっているのでしょう。怖がる必要がないときは、飼い主さんは堂々とした態度をとりながら「大丈夫だよ」と教えてあげてください。
階段の上からクーンと鳴く
階段に上ったのはよいものの、自分では降りられず母犬に助けを求めるような気持ちで、クーンと鳴いています。犬がクーンと鳴くのは、本来子犬のときだけだといわれているので、この行動は“子犬気分”の典型例ともいえそうですね。
成犬になっても子犬のような行動をとるのにはワケがある!
野生時代の犬は自分で狩りができない子犬のころだけ、母犬に食べ物をもらうために甘えたり、おねだりをしたりしていました。
しかし、家庭犬の場合は、成犬になっても飼い主さんから食事を与えられるため、その対象が母犬ではなく飼い主さんとなり、何才になっても子犬のような気分が抜けないのです。
このような家庭犬の行動は、ずっと飼い主さんに愛されるための“本能的な行動”ともいえます。もしも愛犬が子犬のように甘えたり頼ってきたりしたら、そっとなでるなどして安心させてあげましょう。
ただし、あまりにも助けを求められることが多い場合は、少しずつ苦手なことに慣れさせながら、自信をつけてあげることも大切ですよ!
参考/「いぬのきもち」2015年12月号『子犬?仲間?それとも野生……? しぐさ、行動からひもとく! 今、愛犬は何気分?』(監修:哺乳類学者 川崎市環境影響評価審議会委員 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。