毎日愛犬とふれあっている飼い主さんでも、愛犬の病気になかなか気付けないケースは少なくありません。そこで今回は、犬の病気を発見しにくい理由や、早期発見のために重要なポイント、病気に気付けなかった飼い主さんの体験談をご紹介します。
犬の病気に気付きにくくなる3つの理由
毎日一緒にいるのに、犬の病気になかなか気付けないのはなぜでしょうか。その理由を探ると、犬の病気ならではの事情や、飼い主さんが間違った思い込みをしやすくなるポイントがありました。
犬の病気は表に出にくい
内臓など、体の内側に異変が起きている場合には、初期の段階で症状が出ないことや、わずかな症状しか出ないことが多く、発見が遅れる原因となります。
犬は人と違って「おなかに違和感がある」「シクシク痛む」という表現で不調を伝えることができないので、気付きにくくなるのです。
見逃しやすい症状が多い
例えば、内臓の病気でおなかが腫れていたとしても、ふさふさした被毛に覆われることで、飼い主さんがすぐに気付けなくなるケースがあります。また、口の中の病気の場合は、愛犬の口の中をじっくり見る機会がないなど、症状を見逃してしまいがちです。
一般的な症状が多く、大丈夫だと思い込みがち
実は重い病気であっても、見てわかる症状が下痢や嘔吐、食欲不振などの一般的な症状であることが多く、「いつものこと」「シニア犬だから食欲がなくなってきたのかな」などと思い込んでしまうことも、犬の病気に気付きにくくなる理由のひとつです。
犬の病気の早期発見のためにできることとは?
犬は人よりも早いスピードで年を重ねるので、病気の早期発見がとても重要です。
知らず知らずのうちに病気になってしまっていると、その姿が健康な姿だと勘違いしてしまい、発見が遅れることもあります。
病気の早期発見のためには、若くて元気なうちから継続的に定期検診を受けましょう。また、ささいな病気の症状にもいち早く気付いてあげるために、愛犬の犬種がどんな病気になりやすいのか、事前に知っておくことも重要です。
「病気に気付けなかった」飼い主さんの体験談
まさか自分の愛犬が病気だとは夢にも思っていなかったのに、病気を指摘されてしまったという飼い主さんの体験談をご紹介します。
<ケース1>誤飲かと思っていたら気管の病気が!
トイ・プードルを2頭飼っているT.Aさんは、夜中に愛犬が何かを吐き出したいようなしぐさを繰り返していることに気付きました。以前、愛犬が誤飲をしたことがあったので、また何かを飲み込んでしまったのかと思っていたそうですが、翌日病院に行くと、気管の病気が見つかったといいます。
<ケース2>去勢手術中に心臓の病気が発覚
あるトイ・プードルは、生後7ヶ月で去勢手術を受けている最中に、心臓の血流に異変が見つかり、初期の僧帽弁閉鎖不全症との診断を受けました。飼い主であるT.KさんT.Rさんご夫婦は、まさか病気を抱えているとは思ってもおらず、とても驚いたといいます。
<ケース3>予防接種に行ったら心雑音が見つかった
F.Mさんは、愛犬のポメラニアンをフィラリアの予防接種に連れていったところ、聴診で心雑音を指摘されました。
他人事ではない犬の病気!早期発見のためにできることを
犬の病気はさまざまな理由から発見が遅れがちです。愛犬が病気だとは思いたくはないものですが、実際に、思いがけず病気が見つかったという飼い主さんも多く、決して他人事ではありません。
動物病院で定期的に検診を受け、早期発見を心がけましょう!
参考/「いぬのきもち」2017年2月号『手遅れになる前に発見したい!飼い主さんが発見しにくい犬の病気15 ドッグドック体験レポートつき』(監修:東京動物医療センター副院長 南直秀先生)
文/くら
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。