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10才以上の犬の半数はがんで亡くなる…今すぐできるセルフチェックも

実は死因の第1位……10才以上の犬の半数はがんで亡くなっています

犬の死因の第1位といわれる「がん」。がんとはそもそもどのような病気なのか、犬にはどんながんが発症しやすいのかについて解説します。

「がん」って何?

がん細胞とは、体内の細胞がなんらかの原因で正常な機能を失い、無秩序に増殖してしまう突然変異の細胞のこと。このがん細胞は絶えず体内に発生していますが、通常は免疫によって消されています。しかし、加齢に伴い、がん細胞が増える一方で、免疫の機能が低下するため、がんになるリスクが増えてきます。がんは、犬の死因の第1位で、10才以上の犬の半数ががんにかかって亡くなるといわれています。ただし、「がん」=「不治の病」ではありません。早期発見して根治するケースや治療をしながらがんと長期にわたり共存するケースもあります。
イラスト/フジマツミキ

犬がかかりやすいのは体表部のがん。早期発見で根治できることも

がんはあらゆる部位に発生しますが、中でも多いのが体表部のがんです。肥満細胞腫や乳腺腫瘍などが代表的です。メラノーマや扁平上皮がんなど口腔内のがんもかかりやすいがんです。
症例写真提供/池尻大橋ペットクリニック
右目の上にできた1㎝弱のイボ状のはれが肥満細胞腫。
症例写真提供/池尻大橋ペットクリニック
写真下の乳首の隣にできたしこりのようなものが乳腺腫瘍。
症例写真提供/池尻大橋ペットクリニック
歯肉にメラノーマを発症した犬。腫れと出血が見られます。
がんは、悪性度によって数段階に分けられるものがあり、たとえば、肥満細胞腫はグレードⅠ~Ⅲに分けられます。数字が少ないほうが悪性度は低く、外科手術などで根治できる可能性もあります。グレードが高くなるほど浸潤や転移の確率が高くなってきます。ただし、グレードが高くてもかなり早期に発見すれば治せる可能性もあります。

犬の様子をよく観察して早期発見を

がんは、嘔吐などの症状があらわれたときにはかなり悪化しているということも。ただ、体表や口の中にできるがんは、見たり、触ったりして、異変に早めに気づけることもあるので、歯みがきのときなどにチェックする習慣を。

おもなチェック項目

次のような様子が見られたら、がんをはじめ病気の疑いがあります。
  • 口の中に腫れ、出血がある
  • 体表に腫れ、イボがある
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 毛並が悪い
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 水をよく飲む
……など

イラスト/フジマツミキ
いかがでしたでしょうか。日ごろから愛犬の様子をよく観察して、異変に気づいたら、すぐに動物病院を受診しましょう。

参考/「いぬのきもち」2019年7月号『犬の現代病ファイル がん』(監修:遠藤美紀先生 池尻大橋ペットクリニック院長)
イラスト/フジマツミキ
文/犬神マツコ

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