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犬が遊ぶと実は危険! 誤飲に注意したい家の中にあるアイテム4選

好奇心旺盛な犬たちは、いろんなものに興味を示しますよね。たとえば、おもちゃでないものを、まるでおもちゃのようにして遊んだりもするでしょう。

「楽しそうに遊んでいていいね」なんて思う飼い主さんもいるかもしれませんが、ものによっては誤飲する可能性もあり、実は危険なことも。

この記事では、犬が誤飲する可能性のある家の中にあるアイテムについて、いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説します。

犬がおもちゃとして遊んでしまうと危険! 家の中にあるアイテム4選

大きな口を開ける柴犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ーー犬がおもちゃとして遊んでしまう家の中にあるものの中で、誤飲などの事故につながる可能性のあるものはなんでしょうか?

いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「よくあるのが、ペットシーツ、ビニール袋、ペットボトルやペットボトルのキャップ、スーパーボールなどですね」

①ペットシーツ

獣医師:
「ペットシーツのビリビリ破れる感触が好きという犬は多いように思います。わざとビリビリに引きちぎります。もし食べてしまったようであれば、犬がどのくらい食べたか、元のシーツと比べて確認しましょう」

②ビニール袋

獣医師:
「ビニール袋は常にどこにでもあるものですが、犬はとくに汁気のあるお惣菜や、チキンなどを包んでいたビニールが大好きです」

③ペットボトル

獣医師:
「ペットボトルを噛んで破壊すると、破片を飲み込んでしまって危険です。また、キャップは遊んでいて誤って飲み込めてしまうサイズなので、こちらも危ないです」

④スーパーボール

獣医師:
「小さいお子さんのいる家にはあるのではないかと思いますが、スーパーボールはよく転がり跳ねる素材でできているうえ、大きさも丸呑みできるサイズ。飼い主さんが慌てて取り返そうとすると、取られたくない一心で飲んでしまうコもいます」

ーーどれも普通の家庭にあるものばかりですね。ちなみに、先生が実際に見た犬のなかで、「こんなものを飲み込んで大変だった」というのはなんですか?

獣医師:
ハムに巻いてあるタコ紐焼き鳥の串は大変でしたね。すぐに緊急オペになりました」

ーーやはりおいしそうなニオイがついているものに、犬は惹かれてしまうのですね。気をつけたいです。

犬が誤飲したときに見られる症状

ボールで遊ぶ犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ーー上記のようなものを誤飲した場合、犬にどのような症状が見られるのでしょうか?

獣医師:
「運よくすべて消化管を通過すれば、数日後便に出ます。どこかに停留、または引っ掛かってしまう場合は、急性に症状をあらわすことが多いでしょう。その場合は、下記のような症状が見られます。

  • 食欲不振
  • ぐったりして元気がない
  • 頻回嘔吐
  • 下痢
ただし、無症状で数カ月が経過してその後症状が出てきて発見したり、たまたま健診などで見つかることもあれば、そのまま何年も体内にあり続ける…なんてことも稀にあります」

ーー何年も体内に…考えただけで怖いですね。

飼い主さんが見ていないときに犬が誤飲…このサインに気づいて!

遊んでほしい柴犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ーー飼い主さんが見ていないときに誤飲してしまうこともあるかもしれません。「飲み込む瞬間を見ていないけれども、飲み込んだかもしれない、わからない」というとき、どんなことで誤飲に気づけるのでしょうか?

獣医師:
「先述の食欲不振、元気がない、頻回嘔吐、下痢のほかに、下記のような症状が見られるでしょう。

  • 呼吸が苦しそう(食道になにか引っかかっている可能性あり)
  • 水や飲み物をすべて吐いてしまう(どこかでものが詰まっている可能性が高い)
もし見かけた場合は、誤飲のサインかもしれないと疑ってみてください」

犬の誤飲に気づいたときに飼い主さんがとるべき行動

笑顔のトイ・プードル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ーー犬が誤飲したとき、飼い主さんはどのような対応をするのがいいでしょうか?

獣医師:
「犬がなにかを飲み込む瞬間を見ていたかどうかで対応が変わってくるので、それぞれ
見ていきましょう」

なにかを飲み込む瞬間を見た場合

獣医師:
「もしできるようであれば、口を開けて喉になにか詰まっていないか確認してください。見えるところで詰まっているようなら、ゆっくりと引き出しましょう。

ただし、鋭利なものの場合は引っ張ると危険です。うまくできない場合、すぐに動物病院に電話して指示を仰いでください。

また、誤飲して1時間以内であれば胃内にあることが考えられるので、吐かせることができるかもしれません。すぐに病院に連絡しましょう。ただし、誤飲したものによっては、促吐処置ができない場合もあります」

ーー吐いて出せない場合は、開腹手術になってしまうこともあるのでしょうか?

獣医師:
「あります。開腹手術になってしまう場合は、体外に出さなければ危険なもの、たとえば…

  • 刺さってしまうもの
  • 絡まるもの
  • 毒性のあるもの
  • 詰まるもの
です。また、状況によっては、手術せずに注意深く経過観察する場合もあります。なにを、いつ、どのくらい誤飲誤食したかによって変わってきますので、受診した先生から充分に説明を受けましょう」

誤飲してから数時間経過している、もしくは誤飲疑いの場合

獣医師:
「誤飲してから時間が経っていたり、誤飲したかもしれないという場合は、いつ、何時ごろ、どれだけ、なにを食べたのかを記録し、残っていれば実際のものを持参して病院へ行きましょう。

誤飲したものによっては要経過観察の場合もありますが、念のため病院に電話して指示を受けてください」

犬が身近にあるものをおもちゃにしてしまうときの対処法

ソファでくつろぐ犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
ーー最後に、犬が家の中にあるものをおもちゃにしてしまうときの対処法について教えてください。

獣医師:
「基本的に、犬用のおもちゃ以外のものは、おもちゃとして与えるのをやめましょう。また、おもちゃ以外のもので遊ばないように、常に犬のいる場所に余計なものを置かないこと、落ちていたらすぐ拾うことを徹底してください。

もしも遊び始めてしまったとき、無理やり取り返そうとするのはNGです。余計に夢中で飲み込もうとしてしまうので危険です。別のおもちゃで誘って交換させたり、おやつを見せるなどして口から離すように促しましょう」

(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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